見出し画像

脱保険貧乏①保険は必要な保障を考えて加入しよう!

こんにちは 愛妻FPの山内です🐴
今回は生命保険や医療保険の民間保険に加入しすぎて、
解約の検討をしたいかたに向けてお話しします。

保険に対するスタンス



まず、私はいい保険なら加入してもいいというスタンスです。
また、お話を始める前に3つの言いたいことがあります。それは

「確率が低く、損失が高いものに対する保険に優先的に加入する事」
「支払保険料が安く、補償内容が厚い保険に加入する事」
「保険会社は営利目的で、加入すればするほど経済的に苦しくなる事」


加入者によって条件が変わってくるので、
複数の保険と比較してから加入しましょう。

保険と言っても色々なタイプの保険がありますが、
それぞれの保険について詳しくお話しします。
こちらは私が必要だと思う保険を◎、〇、△、✖の順に評価しています。


保険の評価

貯蓄型保険
(個人年金保険・終身保険・養老保険・学資保険・外貨建て保険)
これらは基本的にNGです。
保険を貯蓄で賄うメリットとデメリットをまずお話しします。

【メリット】

◎ 強制的に貯蓄ができる

【デメリット】

✖ 満期前に中途解約をした場合に返戻金が払込金額より低い可能性が高い
(解約返礼率のグラフを参照してください、100%より低い時期は解約をすると損をするということになります)

✖ 長い間積み立てると、その間の期間に予測不能な出来事が起こり、
解約せざるを得ないリスクがある(過剰な教育費や養育費、就業不能など)

✖ インフレ負けを起こす可能性が高い
(例えば30年後に物価が2倍になるなど)

✖ 将来預金の利率より下回る可能性がある
(現在は低金利ですが、未来はわかりません)

✖ 受け取り漏れリスクがある
(現在、親御さんが加入している保険を把握されていない場合、
将来、お子様ご自身の加入する保険の把握ができない可能性もあります)

保険は保険、貯蓄は貯蓄と、シンプルに資産を作っていきましょう。

次に掛け捨て保険です。
評価のランク別に分けました。
まずは評価が◎のものからです。

評価◎

◎ 火災保険
◎ 団体信用生命保険
◎ 自動車保険(対人対物保障)

基本的に保険は
確率が低く、損失が大きいもの 」に対する保険に優先的に加入します。
◎は特に確率が低く、損失が大きいものです。 

🔥火災保険
住宅ローンを利用して購入する際、銀行から加入するように依頼されます。火災の他に風災や水災や地震に対応する保険もあります。

🏠団体信用生命保険(以下団信)
加入者が死亡した場合、住宅ローンの残債がなくなる保険です。

私が家を買うことをおすすめする理由の一つに
この団信により住宅ローンの残債がなくなるからです。
団信のおかげで、余分な生命保険に加入しなくてよくなります。

🚙自動車保険(対人・対物保障)
お車を持っているかたには
自動車保険の対物・対人保障は「無制限」で加入することをおすすめします。
特に対人保障は「絶対」です。

過去に人身事故の裁判で「6億円」の損害賠償命令が出たこともあります。
絶対に対人対物保障に加入しましょう。


次に評価○の保険です。

〇 定期保険
〇 収入保障保険


定期保険‥加入期間が10年間の保険が多いです。
その場合、10年間の支払保険料が一定で、保険金額も10年間一定です。

賃貸住まいで家族世帯のかたや自営業で家族がいるかたは保障が薄いので、
必要な保障分を計算して、その分の保険に加入するのがおすすめです。

収入保障保険
加入者が死亡した際に遺族に毎月定額の保険金を受け取れます。
例えば、毎月10万や毎月15万円などですね。
(死亡時に毎月支払う住宅ローンがなくなる団信と同じ性質があります)

お子様が二人いる世帯主が会社員の場合、遺族厚生年金が給付されます。

住宅ローンの残債が消え、生活費が25万円だとしましょう。
生活費が25万円、遺族年金が15万円なら、毎月10万円の保障が必要です。
このようにして、必要な保障額を計算して保険に加入します。

次に評価△の保険です。

△ 医療保険
△ 就業不能保険

医療保険
入院した場合に、一日当たりいくら給付されるとか、
手術をするといくら給付される事が一般的ですね。
公的医療保険では保障されない費用をカバーする」役割があります。

定期保険や収入保障保険は大黒柱が死亡をして、
生涯収入が減るという損失が大きいものですが、

医療保険の場合は一時的に働けなくなる、医療費が少しかかるなど、
死亡と比較すると損失が限定的なため、基本的には入る必要はありません。

公的保障+貯金」で対応しましょう。

結婚したけど貯金がないなどのかたは
生活費の3カ月分程度の生活費がたまるまでは
掛け捨ての医療保険に入るのもいいと思います。

ただし、「終身型医療保険」には加入しないでくださいね。
老後の医療費は公的保障と貯蓄で対応がベストです。
【若いうちから老後の医療費を保険で貯蓄】はナンセンスだと思います。

就業不能保険‥
働けなくなったときに
公的保障(失業給付や傷病手当金)では不足する部分を保障する保険です。

私がこの保険を△と評価した理由は二つあり、
一つ目は
就業不能保険は「精神疾患」に対応する保険が「少ない」からです。
病気やけがは精神疾患と比較すると、確率が低く、
精神疾患になると長期で通院することになり、
働けない期間も長くなる可能性もあります。
他の保険と比べて、損失が多めという事です。

つまり、人々が本当に欲しい保障は精神疾患に対する保障であるのに、
民間の保険会社は精神疾患の保険を販売したくありません。

理由は精神疾患の障害を持つ人が多いせいで、
保険を作成して販売しても、支払保険料がかなり高くなり、
誰も購入しないからです。

例えば、こんな保険を考えてみます。
うつ病で仕事を3カ月休み、それから一年間働けない場合、
月額30万円✖12ヵ月支払う保険があるとします。
だけど、その支払保険料は「月額3万円」です。
こんな保険誰も買いませんよね?

次に二つ目の理由ですが、
「この保障の必要度が低いから」です。

会社員は傷病手当金や障害厚生年金のおかげで、
厚い保障があるので、就業不能保険の必要度が低いです。

ではフリーランスはどうでしょう?
会社員に比べるとですが、
うつ病以外での病気で就業不能になる可能性は同じかもしれませんが、
ケガや精神疾患で就業不能になる可能性がかなり低いと思います。

つまり「 就業不能保険 」って本当にいるの?
といったところです。


最後に評価✖の保険です

✖ がん保険
✖ 自動車の車両保険

がん保険‥がんに特化した医療保険です
がんに特化している時点で、確率がかなり低いです。
参考までに年齢別の罹患率のグラフをご覧ください。

がんの罹患率は60歳で1%、90歳前後でピークですが、
90歳前後では寿命ととらえられます。
このようなデータを踏まえると、
がんに特化したがん保険は必要ではないと思います。
貯蓄で対応しましょう。

自動車の車両保険

私が世界で一番いらない保険だと思うものです。
事故後に保険を使うと、等級が下がり支払保険料が上がる特性があります。
それなら、安全運転を心がけて、
保険ではなく、「貯蓄」で対応したほうがいいと思います。


保障の必要な人とは?


次に保障ってどんな人が必要なのかが知りたいですよね。

左側は厚い保障がいらない人で右側は厚い保障が必要な人になります。
右側の欄が「 2つ以上あるかた 」は
私が評価した保険のうち◎と〇と△の部分の検討をしてください。
右の欄が「 1つだけのかた 」は◎の保険だけでいいと思います。

是非保険を加入するかどうかを決める時の目安としてお使いください。


社会保障制度でかなりカバーできる


最後に社会保障制度について、
みなさんにお伝えしたい部分4つを簡単にお話しします。
きちんと理解して最適な保険に加入していただけたらと思います。

高額療養費    傷病手当金    障害年金     遺族年金

高額療養費‥
同一月(1日から月末まで)にかかった医療費の自己負担額が高額の場合、
一定の金額(自己負担限度額)を超えた分が、あとで払い戻されます。

通常保険証を持参して医療機関にかかった場合、
窓口で負担する医療費(調剤薬局での調剤費も含む)は
総額の1〜3割ですが、軽減されます。

69歳以下の自己負担限度額

年収に応じて自己負担限度額が決まります。
例えば、年収500万円の人が手術と入院で300万円の場合、
その月の医療費は10万円前後で済みます。
その後医療費負担が月8万円だとします。

この高額療養制度は該当月が一年のうち4回以上あると、
4回目以降は半額の4万円になります。

1年間入院という稀なケースの計算ですが、
先ほどの例の場合は約60万円です。
(差額ベッド代や病院での食費は別途かかります)
これなら貯蓄があれば、若干の入院費用は何とかなりそうですね。

傷病手当金‥

会社員や公務員など健康保険の加入者が業務外の事由(病気、ケガなど)
で療養し、働けなくなった場合に支給される手当金です。
民間保険にはあまりない精神疾患にも対応している優れた制度です。

1日あたりの傷病手当金の支給額は
例えば給料が額面で月額40万円だった場合は年間320万円
直近12ヵ月の標準報酬月額を平均した金額÷30×2/3)

また、傷病手当金は後述する障害年金とともに優れていることがあります。
その理由は「精神疾患」に対応しているからです。

うつ病は日本の国民病とされていて、
その数は2020年のコロナの時には17%にもなったともされています。
精神疾患の罹患率の高さが原因で公的保険は強力、
民間保険が脆弱となっています。

障害年金・・

障害年金を受給する人のうち知的もしくは精神が原因で受給している人は
「6割以上いる」と言われています。
もし親族に精神や知的に障害を持った人がいる場合、
障害年金の申請などでサポートしましょう。


遺族年金‥

公的年金保険に加入者が死亡した際に、遺族がもらえる年金です。
国民年金による「遺族基礎年金」と
厚生年金による「遺族厚生年金」の2種類がありますが、


会社員の夫が妻とお子様二人を残した場合、
遺族厚生年金の受給になり、支給される金額の目安は

夫の年収が600万円なら16.5万円/月
夫の年収が480万円なら15.2万円/月
夫の年収が360万円なら14.0万円/月
夫の年収が240万円なら12.7万円/月です。

この足りない分だけ生命保険を掛けるといいでしょう。
生活費が高い世帯ほど、
保障額を高くする必要があります。

ここまで読んで頂きありがとうございます✨
保険は交通事故の賠償金のように確率が低く、
起きたら損失が大きいものから優先的に加入しましょう。

病気などの確率大、損失小は保険ではなく、貯蓄で対応をしましょう。

不必要な保険にたくさん加入すると、保険貧乏になります。
お金のゆとりは心のゆとり。一緒に家計管理で貯金をしましょう!



いいなと思ったら応援しよう!