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VCT 2024Seasonついに始動 全44チームがこれを見れば丸わかり!


この記事の見方

ついに VCT2024シーズンが始まりました。昨年は最強だと思われたFNCでもなくライバルLOUDでもなく、新生Demon1、somethingが活躍したEG、PRXの2チームがChampions Finalを戦いフルゲームの末、EGが優勝しました。それから数ヶ月が経ち各チームは補強、資金繰りなど様々な理由からチーム改変を行いました。その姿は昨年の原型をほとんどとどめていないと言うと言い過ぎですが、とてつもない変化が起こりました。そこで、変化したチーム構成や、相関関係、メタなどを簡単にまとめてみた。というのがこの記事です。この記事は著者が 4つの地域の VCT Kickoffを観戦し感じたことを独自の目線で書いています。全4地域、全33チームに言及しているため、かなり長文記事になっています。もちろん全て読んでいただけるとそれ以上にない幸せを感じますが、観戦の際の索引としての使い方の方が有効だと思います。
Tier表に関してはKickoff予選開始時点(2024/02/24)で著者の主観による判断の元作成しています。あくまでイメージで受け取ってください。
そしてこの記事に対する意見、異論、補足全て受け入れます!この不完全な記事をみなさんの手で完全なものにしてください!コメント欄でぜひ手助けをお願いします。

今年はエージェント構成に個性が?

今年は昨年に比べてよりチームによって個性のある構成が見られています。エージェントが増えたことや、マップの研究が進んでいること、選手の得意エージェントなどさまざまな要因がありますが、これは我々観戦勢にとってはとてもいいことのように思えます。マップによっては正解の構成があり、互いにミラーの構成で戦うといった試合も少なくはなかったですが、正直面白くないですよね。どんな構成でどんな押し付けをするのか。やはりそれはこのゲームにおける楽しみの一つだと思うので、そういった環境になったことをうれしく思います。特に地域によって構成は様々ですが、EMEAは予想だにしない構成を出してくるので要注目です!

理想のチームってどんなの?

リーグという形式をとっている以上、選手にとってリーグ参戦チームのプレイヤーになることが一つの目標になってきます。またリーグ参戦チームも、より強いプレイヤーをさまざまな場所から探すようになります。その時にリーグから引っ張って来れれば一番良いですがリーグ参戦チームが手放す選手は通用しなかった選手やコミュニケーションがうまくいかなかった選手など何かしら問題を抱えている場合が多いです。また問題を抱えていなかった場合、多額の資金が必要になります。では安く質の良い選手を引っ張ってくるにはどうすればいいか。Tier2シーンから獲得すればいい。となるのは自然の摂理です。ではTier2シーンでいい選手はどんな選手か。とりあえずエイムのいい選手。活躍している選手。活躍していてエイムのいい選手基本はデュエリストをやっている。ということでチームにデュエリストをメインロールにしている(していた)選手が複数人存在することになります。そうなるとデュエリストがユーティリティキャラを使用することになります。これが今全てのリージョンで起こっています。要するに全てのロールでフィジカルの底上げがなされたということです。デュエリストが筋肉もりもりでユーティリティは頭が切れる。そんな時代に終わりが告げられました。では、どのようなチームが勝っているか。それは、爆発的なデュエリストと筋力のあるユーティリティを兼ね備えたチームです。もはや全員エイムがいいわけですからユーティリティには当たり前に筋力(以前のデュエリスト水準)がなければなりません。そうでなければFBを取られ、モクがいない、フラッシュがないなど、常に不利な状態に追い込まれてしまいます。爆発的なデュエリストとはどういうことかというと、ゲームにおいて必ずある、辛く苦しい状況を無理やり打開できる選手ということです。用意していた戦略が通用しない。うまくいかない。流れが悪い。ミスが続いている。そんな状況をその選手のプレイで切り開くといった役割がとても重要で、それができるデュエリストがいるチームが勝っています。ただエイムがいい選手がデュエリストになるのではなく切り開ける選手がデュエリストになる必要が出てきているのです。そういったところから、TenZではなくZekken、FlashbackではなくBuZzというような構図が生まれてきているのではないでしょうか。そういった所にも注目して試合を観戦してみてください。

VCT Americas 

Tier表

メタ、注目ポイント

EG優勝メンバーの行方から見るAmericas

昨年優勝を遂げたEGメンバーTT


昨年リーグ最下位から這い上がり、ついにはChampions優勝を果たしたEG。彼らが歩んだ道のりはたくさんのファンに感動をもたらしました。しかし、チームの資金繰りの悪化に伴い、スーパースターとなった彼らに十分な給料を支払うことが困難になった。チームとしては存続できたものの、ロスターは解散することとなった。誰もが継続を望んだこのロスターの解散は悲しみと混乱を生み出した。そんな彼らの行き先を紹介しよう。
jawgemo→EG // 彼が唯一チームに残った選手。
Ethan→NRG // ユーティリティ最強プレイヤー
Demon1→NRG // 最恐プレイヤー
C0M→LEV // クラッチキング
Boostio→100T // 元リーガーの熱い漢、ゲッコー本人
これを見て面白いのがNRG、LEV、100Tはそれぞれ今年補強を成功させているチームである。ここにSEN、LOUDを加え年間優勝候補が5チームも存在していることとなる。資金問題で弱体化するチームがある一方で大きな資本を持つチームはこのように補強を成功させドリームチームを作成している。この5つのビッグチームがリーグをかき乱すことは間違いない。彼らが生み出す熱狂と混沌に注目だ。

最強リージョン
先述した5つのビッグチームの存在がこのリージョンを最強たらしめていることは間違いないがその他チームも実力として負けていないのである。Kickoff予選に関しても、圧倒的敗北を喫したチームは少なく、実力はある程度拮抗しているように見えた。平均レベルも高いこのリーグがValorant競技シーンを引っ張っていくことは間違いないだろう。全ての試合が面白い試合となっているため国内シーンしか見ない人にもお勧めできる。他リージョンに比べてファントムが多く使われていることも特徴の一つである。

チーム紹介

SENTINELS

メンバー:Zekken、Sacy、TenZ、johnqt、pANcada、Zellsis
注目選手:pANcada
彼はKickoffイベントを休養することを発表しておりチームへの合流が遅れている。メインコントローラーで世界屈指のコントローラーである彼が万全の状態でチームに参加できるかどうかでこのチームの評価は変わってくる。TenZがメインデュエリストからフレックスにコンバートされ昨年はイニシエーターの役割をメインで果たしていた。しかしイニシエーターという役割における彼は役不足であったため、役割としての成長が期待されていたが、pANcadaの休養によりTenZがコントローラーを担うことになり彼の役割がとてもふわふわしたものとなっている。ロールに関しては基本的には固定したほうがいいという自論を持つ私からすると、彼の休養はチームをフワフワした状態にさせており、TenZの成長を妨げているとも感じる。彼がいち早くチームに復帰し、チームとして形を固定することができるかどうかが重要でそれが彼にかかっていると考える。
評価:昨年に比べ安定感が増しとてもいいチームになっている。Valorant競技シーン屈指の人気を誇るチームは最初のMasters優勝以降結果を残せず、チームとしてのあり方を模索しているような時期が続いた。それが今固まりつつあるのではないだろうか。2人のブラジル人選手も2年目となりコミュニケーションに関しても向上しているだろう。そして昨年オフシーズンにM80より加入したjohnqtのIGLによりチームにまとまりが出た。TenZのユーティリティも昨年に比べると板についてきており、Zekkenのデュエリストも爆発力のあるものとなっている。pANcadaに多少不安が残るもののZellsisも悪い選手ではないためそれなりの順位には食い込むだろう。彼らは常に何かしてくれるんじゃないかというワクワクを我々にもたらし、成長し続けている応援したくなるチームである。個人的には最初期のsinatraaやZombsがいた頃の悪ガキ集団のようなSentinelsが名残惜しいが、今の彼らは当時以上に応援したくなるチームとなっている。

100 THIEVES

メンバー:Asuna、bang、Cryocells、eeiu、Boostio
注目選手:Cryocells
元々デュエリストメインだった、Mr.4K。ストリーマーとしても人気の高い彼は今年からサブデュエリスト、コントローラーを担当する。彼がコントローラーをうまくできるかどうか。それ次第でチームの強さは一段階、二段階と変わってくるだろう。
評価:個人技に関してかなり定評のあるメンバーが集まった。IGLをBoostioが担当。特徴としてはほとんどのマップで彼がゲッコーを使用すること。ゲッコーをメインとした戦術をとっており設置後の遅延をメインの作戦としている印象がある。撃ち合い自体、全てのメンバーがNA屈指の強さでありチームとしての人気があるが、なぜか勝てないチーム。Kickoffにおいても敗退が決定している。ただ今年はBoostioの参戦で、この勝ちへの一歩を踏み出せるのではないかという雰囲気を醸し出してくれているチーム。Asunaはスーパーハイセンシで有名な選手。彼の気持ち悪くも力強いプレイ画面にも注目。

CLOUD9

メンバー:Xeppaa、jakee、OXY、vanity、wippie
注目選手:OXY
今年からフランチャイズリーグに参加する選手の中で最も注目するべき選手である。昨年G2でTier2シーンを戦い無双していたデュエリスト。さまざまなNAプロが「彼がNo.1だ」という趣旨のコメントをしている。若き戦士はとてつもないエイム持ち数々のスーパープレイを見せている。
評価:昨年から大きくロスターを変更しXeppaa以外はTier2シーンからの参戦。帰ってきたvanityがIGLを務めている。ロスターだけを見ると物足りない気がするがXeppaaの強さ、OXYの爆発を活かせばある程度勝てるとは思うが、ビッグ5を崩せる力があるかと問われると微妙なところである。しかし、OXYというニュースターを見るだけでも彼らの試合を観戦する価値がある。彼はそこまで思わせる選手であると思っていたし、試合を見てそう確信した。

NRG

メンバー:Ethan、Victor、Demon1、crashies、Marved
注目選手:Marved
昨年休養をとっていたが後半からSENで活動していたがブランクもありキャリアハイの活躍は見せれていなかった。そんな彼が古巣に舞い戻った。世界最強コントローラーの名を欲しいままにしている彼だが試合を見る限りまだ調子は上がりきっていないようだ。以前の輝きを取り戻すことができればこのチームの優勝確率はとてつもなく高いものになるだろう。
評価:見たらわかる説明不要の最強チーム。IGLのFNS、デュエリストのardiisが脱退しEthanとDemon1が加入。諸説あるが個人的にはアップグレードであると断言できる。Ethanに関しては競技シーン始まってからずっと最も価値のある選手だと断言してきた。そして去年はその自論を証明してくれた年だった。彼がIGLとなった今NRGは盤石だ。穴を探すとすればMarvedの復調がどれだけ早く終わるかという所のみで、Champions優勝は彼らが最も近いところにいるだろう。しかし所詮では若干のフワフワした感じを見せ、なんとかマンパワーで勝利したという印象、Kickoffを通してチームとして調子を上げていってほしい。

EVIL GENIUSES

メンバー:jawgemo、Apotheon、Derrek、NaturE、supaman
注目選手:jawgemo
昨年に引き続きこのチームに残ったのは彼とポッターコーチだけだ。昨年優勝時のあの熱量を新チームでも生み出すことができるか。彼に期待したいところだ
評価:昨年より大幅にグレードダウンしているが、そもそも昨年も序盤は全く期待されていなかったチームだったため、彼らが何を起こしても不思議ではない。基本的にはTier2シーンで活躍してきた選手を採用している。NA競技シーンを見ている人であればよく目にする名前が揃っている。2年連続のミラクルを起こせるかに注目。

FURIA

メンバー:Khalil、mwzera、havoc、kon4n、liazzi
注目選手:mwzera
正直、チームとして厳しいと言わざるを得ない今、デュエリストである彼がチームを引っ張るしかない。
評価:昨年よりエースメンバーを数々放出。またヘッドコーチのカルロもZETAに取られてしまった。補強もうまくいっていない印象。Kickoff二試合を見ていても微妙と言わざるを得ない。khalil、mwzera、liazziの3人のエイムはやばい。南米特有のハンドガンの強さ。ミクロは申し分なかった。マクロは改善が必要。あと強い3人じゃない2人は危機感持った方がいい。仕事人感もなく存在を感じなかった。

LOUD

メンバー:Less、Saadhak、cauanzin、tuyz、qck
注目選手:Saadhak
LOUDといえばやはり彼。デュエリストではないが、苦しい時に局面を打開する力を持っている選手。彼がチームを救うシーンは幾度となく見ている。IGLでもある彼がどこまでチームを牽引できるか要注目である。
評価:このチームは昨年からデュエリストしか変更されておらず、強いのは言わずもがなであるが、あまりにも大きい穴をqckが埋め切れているかということだが、aspasの穴はやはり感じた。qckはどうしてもうまいデュエ止まり。いい選手であることに違いはないがaspasのインパクトは感じられない。しかしチームとしてはめちゃくちゃ強い。これは古参選手が強すぎるからである。特に特にSaadhakは強すぎくらい強い。このチームが安定して強いのはユーティリティプレイヤーの活躍だ。本記事冒頭でも述べたが、ユーティリティの筋力がかなり重要になってきており、そのユーティリティムキムキを代表するチームがこのLOUDである。そしてそれを存分に発揮したのが初戦のSEN戦ではないだろうか。あとはqckが覚醒するのを待つのみである。

MIBR

メンバー:jzz、frz、RgLM、artzin、mazin
注目選手:mazin
FURIAから新加入の選手。IGLを務める。同じブラジルチームで移籍。新天地で活躍できるか
評価:artzinがメインデュエリストでjzzがサブデュエリストである。heatがいなくなり爆発力という部分に関してかなり物足りなさを感じる。しかし、チームとして全体的に撃ち合いは強く好戦的な性格である。LOUDがブラジルチームとして圧倒的すぎる中その背中を追うことができるのか。ここがある意味正念場である。

KRÜ ESPORTS

メンバー:Klaus、Melser、Keznit、mta、Shyy
注目選手:Keznit
このチームの絶対的エースであり、爆発力も持っているデュエリスト。彼の水準にチームがついてこれればChampions進出も見えてくる。
評価:Klaus、Keznitのコアメンバーに、今年から元LEVのShyyが加入。チーム全体としてはパワーアップしているが、Americasトップチームの戦力インフレにはついていけていないという印象。現にG2に敗北を喫している。しかし個人的にG2はかなり評価が高いチームなのでそこにあと一歩のところまで迫ったということはチームとして悪くない状態にあると考えられる。

LEVIATÁN

メンバー:kiNgg、Mazino、aspas、tex、C0M
注目選手:aspas
彼が入ればそのチームはチームaspasである。そう言わざるを得ないほどの完成された最強デュエリスト。私がデュエリストに求める全てを彼は持ち合わせている。Demon1、Derke、somethingといった最強格の中でも一歩抜きん出ていると私は思う。もしあなたがデュエリストメインでプレイしているのであれば全ての試合を穴があくまで見たほうがいいだろう。
評価:正直LEVは強すぎる。元々強いチームであったが昨年から大きくロスターをアップデート。最強デュエリストaspas、最強Tire2チームザガードのデュエリストだったtex、昨年年間優勝C0Mが加入。ロール的にも無理のないバランスのいい補強となっている。フロントがかなり優秀なのだろう。試合では、最強のデュエaspasが常に局面を打開する。そしてユーティリティメンバーもとてつもない筋力を持っているという理想的なチーム。南米特有のノリで戦うチームではなくしっかりとやりたいことを遂行していくという、戦略に長けたチーム。そしてその戦略をより色濃いものにしているのがtexでありC0Mといった新入りメンバーである。私が最も優勝してほしいチームの一つである。

G2

メンバー:JonahP、neT、trent、valyn、leaf
注目選手:trent
昨年THE GUARDで大ブレイクした最強のソーヴァ使い。チームがリーグ参戦を決めなくともあらゆるチームが欲しがったであろう選手。しかし新チームになってから彼はあまりソーヴァを使っていない。理由はよくわからないが戦績も奮っていない。果たして何があったのか。しかし彼の実力は本物であり、本領を発揮できることを願う。
評価:昨年NA Tier2シーンで最強だったチーム。実力でリーグ参戦を決めるも、チーム事情により解散。それをG2が拾いリーグ参戦を決める。メンバーに変更があったのはLEVに引き抜かれたデュエリストのtexのみである。その穴には元C9のleafが参加。正直かなりいい補強ができているのではと思っていたが、思ったより苦戦している印象。リーグ初参戦なのでコンディションコントロールやチーム作りに苦戦しているのではないだろうか。実力としては中位もしくはそれ以上を狙えるものがあると思っているので是非とも頑張ってほしい。


VCT  EMEA

Tier表

メタ、注目ポイント

ヘッドショットキル以外はキルじゃない
CSという偉大なゲームが根付いているこの地域で、Valorantの銃の取り扱いはとても簡単であるようで、本当にヘッドショットしか起きないし狙っていない。OWが色濃く根付いているNAやKRとは少し違ったメタを感じている。一番しょうもないタラレバ言うと、スキルなしで戦えばこのリージョンが最強であることは間違いない。

全体としてグレードダウン?
やはりEMEAは競技として盛り上がりに欠けている印象があり、昨年に比べてグレードダウンしているチームが多い気がする。またこういった印象を持つ理由の一つとして世代交代がある。元々Valorant出身の選手より、過去にCSで有名になった老兵たちが幅を利かせていた地域でもあったため、そんな彼らが軒並み競技シーンから姿を消した今、名のある選手が少なくなってしまっている。逆に考えれば今活躍すればEMEAを代表するプレイヤーになることができるし、実際に運営はそういう選手を欲して居るだろう。他地域に比べ新人発掘がうまくいっていない印象があるがこの印象が間違っていたと言わせて欲しいものである。

チーム紹介

FNATIC

メンバー:Leo、Chronicle、Derke、Boaster、Alfajer
注目選手:
Boaster
IGLを務める彼はその愛おしいキャラクターからシーン屈指の人気を誇るプレイヤーだ。しかし、プレイヤー単体としての評価はあまり高くない。IGLとしてのチームをまとめる力、試合を俯瞰する力に関しては世界トップクラスであることは間違いない。それだけで優秀すぎる選手であるが、度々フィジカル面での力不足を批判されている。FNCは彼との契約延長を発表しており、フィジカル不足を差し引いてもチームに大きな利益をもたらすと判断したのだろう。確かに彼以外にこのチームのIGLを務められる選手はEthanくらいしか思い浮かばない。批判を跳ね除け、チームを勝たせることで全てを肯定させてほしい。
評価:
言わずと知れた最強チーム。昨年優勝間違い無いと言われるも、ChampionsにてLOUDに2回の敗北を喫し、優勝を逃した。この敗北からFNCというチームの強さと弱さを解剖したい。彼らのいちばんの強みは「間違えない」ことである。それはチームとして、個人として両方の意味合いがある。Boasterの高度なIGL、そしてチーム作りから戦略とメンタルの安定がもたらされ、常に最善択を取れる。そして個人として特にLeo、Chronicleはミスをほとんどしない。プロとして当たり前のように聞こえるかもしれないが、Valorantというゲームにおいてこれは不可能に近い。これらの「間違えない力」の根底にあるのが彼らのフィジカルの強さである。エイムのみに絞っても各ロール最強クラスの選手が揃っている。
最強の技術、エイム、安定性を兼ね備えた彼らにどう勝てばいいのか。これは昨年LOUDが解答を見せている。彼らがとる最善策を上回ればいいのである。もっと具体的にいうと、Valorantにおいてスキルのほとんどは、敵を殺すためではなく銃での撃ち合いや、マップのコントロールを有利にするためのアシスト機能にすぎない。そのためどこまでいっても銃の撃ち合いは発生する。その銃の撃ち合いに全て勝てばいいのである。ただFNCがフィジカルの強さに関しても世界最高水準であるため勝つのが難しくなっている。しかしLOUDはやってのけた。このように撃ち合いで負けてしまうという状況を作られるとFNCは苦しくなる。それが去年の段階である。彼ら自身そういった局面を迎えたことが少なく、戸惑ったのだろう。今年はそういったことも含めて改善されてより強くなっているだろう。
VIT戦は初戦ということもあり少しあぶないシーンもあったが、試合が進むにつれ安定感は増した。EUに関して弱いチームは弱いが強いチームは昨年より遥かにレベルアップしているので、リーグも彼らにとっていい刺激になるだろう。悲願のChampions優勝を成し遂げてほしい。

TEAM LIQUID

メンバー:Jamppi、Keiko、Enzo、nAts、Mistic
注目選手:Keiko
昨年 Tier2シーンで爆発を見せた期待の若手。NAでいうOXYのような存在である。メインロールはデュエリスト。昨年は爆発力のある絶対的なデュエリストがいなかったTLにとって喉から手が出るほど欲しかった選手であり、彼は期待通り活躍している。彼がいるだけでこのチームは注目する価値があるものとなっている。ちなみに元フォトナ勢。
評価:nAts、Jamppiのコアメンバーを残し残りの3人をEMEA Tier2シーン昨年2位のApeksというチームから調達している。APKは Tier1シーンからかなり高い評価を得ており、Magnum、ShadoWといった選手もTier1に送り出しており、昨年スタメンは全員 Tier1に参戦しているということになる。そんな中で最も注目されていたのがKeikoであり、彼は期待通りTLというチームで爆発している。nAts、Jamppiに関しても世界的なユーティリティプレイヤーであるためこのままチームとして噛み合えば十分FNCと戦えるチームになるだろう。ちなみにEnzo、Misticは元FNCであり、EnzoがIGLを務める。

TEAM VITALITY

メンバー:Sayf、runneR、ceNder、Kicks、Destrian
注目選手:runneR
オフシーズンでちらっと試合を見た時にとてつもない爆発を起こしていた。凄まじいエイムとキャラコンでチームを牽引する。Keikoと並び今年のEMEA最注目の新人である。
評価:昨年はTwistenという若手を失うという悲劇が起きリーグを途中で辞退。一時はリーグからの撤退を考えているという噂もあったが、彼の思いととも前に進むことを選択。そして今年上位に食い込むことが予想される強いロスターとなってリーグに参戦する。昨年はceNderがセンチネルを使用していたが今年はコントローラとしてIGLを務める。またTLからSayfを獲得しチームに深みが増している。オフシーズンの戦いを見るにかなりチームもいい感じに仕上がっている気がする。特にrunneRの爆発力は凄まじく大きな武器になっている。無名の選手が多く在籍するチームであるが彼らのチーム力があれば上位に食い込み世界に名を轟かせることができるだろう。

KARMINE CORP

メンバー:Shin、tomaszy、Magnum、marteen、N4RRATE
注目選手:Magnum
元FNCの選手ではあるが昨年は Tier2シーンで活動。
評価:ScreaM兄弟から解放されちょっと強くなったKC。ほとんど Tier2シーンの選手で構成されていることから前評判は全く高くない。GXに勝ったことで強いのではと思われたが、ただただGXが弱かっただけだったので彼らもそこまで強くない。最下位争いをするチームにとどまるだろう。

TEAM HERETICS

メンバー:MiniBoo、RieNs、Boo、benjyfishy、paTiTek
注目選手:Boo
昨年はセンチネルの役割を果たしていたが今年からコントローラーを担っている。それが功を奏したのかめちゃくちゃ強いコントローラーとして他チームの脅威となっている。また彼が覚醒したのには大きな理由が予想される。何を隠そう今年加入した若干18歳のデュエリストMiniBooは彼の実の弟である。兄貴としてIGLとしてチームを引っ張っていく彼の姿には長男として感動せざるを得ません。
評価:昨年のCS偉大選手軍団を解散し完全にチームを一新させた。補強としてはトルコ人2人と弟ということになったが、この補強が完全にはまり、かなりの強さを見せつけている。Wo0t選手の合流が遅れているようだがpaTiTekもいい選手であり役不足ではないだろう。さらに注目なのはbenjyfishyだ。Fortniteで名を馳せた彼がついにリーグ参戦。KeikoとともにFortnite旋風を巻き起こすことができるか。チームのストーリー、兄弟、選手の人気それらは間違い無く無視できず、彼らがEUの台風の目になると常に予想したい。

GIANTX

メンバー:Fit1nho、nukkye、Redgar、Cloud、hoody
注目選手:Redgar
Gambitという懐かしい響きと共に彼の栄光は忘れ去られようとしている。このチームのIGLとして今年から加入した選手だがその役割を十二分に発揮できるのか。
評価:Excel EsportsとGiantsが合体したチーム。メンバー的には昨年のGiantsの色を濃く引いている。ぱっと見めちゃくちゃ強そうだが、実際めちゃくちゃ弱い。試合を見たが覇気を感じなかった。さまざまな国から選手が集まっているためコミュニケーションやチーム作りに何かしらの問題を抱えているのだろうか。とも思ったが昨年からほとんどメンバーが変わっていないため、マジでよくわからない。ただただ弱いチームになってしまった彼らを誰か助けてあげてください。

KOI

メンバー:Sheydos、Starxo、GRUBINHO、kamo、ShadoW
注目選手:Starxo
昨年に引き続きIGLを務めている。昨年から変わったのはkamoというデュエリストを獲得したことで自身のロールがイニシエーターに安定し、やりやすくなったのではないだろうか。チームの大黒柱として2年目となる今年、あの時の栄光を取り戻すことができるのか。
評価:昨年から3人の選手を入れ替えた。kamoは期待の若手デュエリストだ。大きく期待はされていないが、ポテンシャルは感じさせてくれる選手。Tier2シーンでもチームとして大きな戦績は残していないためあまりマークされていた選手ではない。今年1年で大きく羽ばたいて欲しい。GRUBINHO、ShadoWは Tier2シーンでそこそこ結果を出している。しっかりとロールで補強できているため即戦力で活躍できると思うが、試合を見る限りまだ適応しきっていないという感じがする。チームとしての成長を急がなければいけない。

NATUS VINCERE

メンバー:Zyppan、Shao、ANGE1、ardiis、SUYGETSU
注目選手:SUYGETSU
大の親日家として知られる彼を注目せざるを得ない。彼の独特で強すぎるエイムを誰もが一度は真似して諦めた経験がある。誰のせいとは言わないが、NAVIというチームはとても不安定なチームで、乱調する時も少なくはない。そんな時にしっかりケツを持ってくれるのが彼である。センチネルとしてチームのケツを叩くようにクラッチ、スーパーキルを量産する。彼は上振れる事はあっても下振れる事は基本ないので、彼の安定的なプレイに要注目である。
評価:このチームは良くも悪くもANGE1である。それ以上でもそれ以下でもない。安定した強さと器用さを持つサブデュエリストであるZyppan、クラッチキングShao、スーパーエイムardiis、守護神SUYGETSUといったスーパースター軍団にもかかわらずそこにANGE1が入っていることで、チームはANGE1になってしまっている。いまだになぜ彼らが勝てているのかよくわからない。
彼らが負ける試合はロール選択をミスっている試合であることが多い。Zyppanがレイズを得意としているため、レイズをチームとして選択する場合Zyppanが担当することになり、ardiisはユーティリティを選択することになる。これがardiisというビッグプレイヤーをただの強い選手に錬金してしまっている。それが顕著に出たのが初戦のBindである。この構成をするのであればardiisがレイズを使い、ZyppanがKAYOを選択するべきで、そうしなかったことでチームとしてよくない結果となったのではないだろうか。なぜ彼らがそういった構成になってしまうマップを自ら選択したのか謎である(もちろんardiisイニシエーターで勝っている試合もある)。そんな彼らのミステリアスさに惹かれる人は多く、日本でも屈指の人気を誇るチームである。筆者が最も好きなチームでもある。

GENTLE MATES

メンバー:Wailers、nataNk、BeyAz、logaN、takaS
注目選手:logaN
センチネルでありながらかなりの戦闘力を誇っている。アセンション決勝では凄まじいスコアでチームをキャリーした。デュエリストがスーパーアグレッシブである分彼に締めてもらいたい。
評価:フランスはトルコに次ぎValorantが盛り上がっている国でありその国内シーンを無双し、アセンションでも圧倒的な力を見せつけリーグ参戦を決めたオールフランス人チーム。EMEAで全員同じ国籍のチームはかなり珍しくコミュニケーションの面でも期待できそうだ。beyAzがIGLを務める。彼ら自身の独特のメタがあり基本2デュエでブリーチを採用するというチーム。試合開始とともにスキルを使って当たりに行くというかなり強気なディフェンスを見せるなどアグレッシブなチーム。しかしVIT線を見るに力不足感は否めない。Tier2シーンでの戦績を見るとポテンシャルはあるはずであり、会場に駆けつけるファンはとても熱狂的であり人気チームのはずなので是非とも頑張ってほしい。

FUT ESPORTS

メンバー:qRaxs、yetujey、MrFaliN、cNed、ATAKAPTAN
注目選手:cNed
Valorant初年度年間王者のエースである。過去に最も完成されたジェット使いとして名を馳せ、昨年はNaViでメインデュエリストを担うも今年からは祖国トルコのFUTに移籍している。彼はもちろん世界有数のデュエリストであることは間違いないが爆発力という意味ではもう一歩欲しいところである。オールトルコメンバーで挑む今年はコミュニケーションも以前よりは取りやすいだろうという予想のもと、活躍を期待する。
評価:普通に強い。ただまだ未完成。EMEA地域において最もValorant熱が高い国の一つがトルコである。その熱さがトルコからリーグ参戦チームを2つも輩出している理由である。 Tier2シーンで成績を残していたyetujeyと元NAVIのcNadを加え昨年よりアップグレードしたロスターでリーグに挑む。強みはトルキッシュエイムからくる撃ち合いの強さであり、全員がかなり高いフィジカルを持っている。チームとしてそのフィジカルを活かし幅広い戦略を取れるかで順位は大きく変わってくるだろう。トルコチームの試合は観ていてとても楽しいため勝ち進んでほしい。

BBL ESPORTS

メンバー:Brave、QutionerX、pAura、Reazy、Elite
注目選手:QutionerX
とにかくフィジカルが強い。爆発力もあり、いいデュエリストである。長らくBBLに所属しているが出場機会に恵まれない時期もあったので今年はその悔しさを存分に発揮してほしい。
評価:FUT同様トルコのチームで基本的には撃ち合いの強いアグレッシブなスタイル。NAVIにも打ち負けしない強いフィジカルを持つが、勝ち切るまでには至っていない。フィジカルを活かしてチームとしてどう勝ち切るかが重要。彼らの成長に期待だ。


VCT Pacific 

Tier表

メタ、注目ポイント

日本チームはどうなの?
単刀直入に言うと、期待していいです。しかし、これは昨年から VCTを見ていて親のような気持ちで日本の2チームを見ていた人に対してと言う条件付きです。間違いなく彼らは成長していますし、これからも成長するだろうという確信をここ数試合で持つことができました。そう言った目線で見ているファンは十分期待していい1年になると思われます。しかし、世界大会出場やリーグの順位などシビアな結果の話をすると、厳しい状況にあることは間違い無いでしょう。もしあなたがたまに VCTを見て結果のみに一喜一憂するファンであれば、期待はできないかもしれません。個人的に2チームにとって今年は結果はあまり重要でないと考えています。後に詳しく記述するつもりですが、彼らにとって自分を知るための1年そして、覚醒するための1年であるように感じます。もちろん競技であるため結果は最重要項目であるが、彼らは目先の結果ではなく今後の躍進を追い求める1年になるだろう、もしくは”するべきだ”と筆者は考えています。

チームレベルの二極化
オフシーズンでほとんどのチームが補強を行えたと言っていいでしょう。Pacific地域は他地域に比べ、ゲームに対する注目度も高く盛り上がっている傾向にあります。そして元々、そこまで大きな資金が流れていたわけでもなかったためNAのようにチームの資金繰りにより弱体化すると言ったことが見られませんでした。しかし、競技シーンにおいて”優秀”とされる選手を獲得できたチームとそうでないチームで大きく差が開いたように感じます。T1、DRX、Talonに関しては爆発的な補強を行えたと言えるでしょう。PRXと合わせてあわせて4すくみになることが予想されます。それに対してその他のチームではコミュニケーションを重視した補強が行われた印象。より言語を統一する傾向がみえ、その分獲得選手候補のプールは狭くなってしまいます。そういった面から、爆発的な補強はできず、昨年とさほど戦力が変わっていないチームが多いように感じています。

もはや最強のエイムリージョン
Valorantというゲームがリリースされ公式大会が間も無く開かれたが、そこにいたのはNA、EUのチームだった。というのもタクティカルシューターという分野がアジアではあまり栄えていなかった。CSに関して考えれば分かりやすいが、ほとんどEUで完結しておりアジア圏のチームはても足も出ていなかった。その流れもあり、序盤こそアジア地域は弱小だったが今は、フィジカル最強地域と言えるだろう。昨年準優勝のPRXはもちろんのこと、今年はDRX、T1がかなりフィジカルに重視したロスターで参戦。アジアでCSをしていて知らない人はいないレジェンドxccurateや超新星Flashback、Governorなど注目選手は多い。問題はこの筋力を活かせるかどうか。コーチなどのバックアップに関してはNA、EUに一日の長がある中、さらなる進化を見せることができるかに注目。


チーム紹介

DETONATION FOCUSME

メンバー:Anthem、Meiy、neth、SSeeS、Medusa、popogachi
注目選手:Meiy
彼のエイムは世界最高水準である。あとはリーグに適応し常にコンディションを保ち、チームがきついところで爆発できるかどうか。TS戦で見せた3キルのようなプレイをどれだけ生み出せるか。
評価:昨年からAnthem以外、全員ロスター変更となった。CRとの提携により元CRメンバーが中核を担っている。DRX戦、TS戦共に1マップも取れなかったがかなり高いポテンシャルを見せてくれた。まず、Meiyの筋力は世界に通用することが証明されたと言っていいだろう。しかしチームとして活かしきれていない。もしくは、彼自身パワーの上手い使い方、力の入れ方を理解しきれていない印象を受けた。そして試合後のインタビューで彼なりに分析ができているような発言も見られ、これからの成長に期待できるだろう。そしてPUBGでDepと共に日本代表として戦ったSSeeSがついにValorantに適応した。かつてはセージなどを使用していたが、コントローラーとしてゲームにおいて存在感をかなり発揮してた。この2人が中心となってチームを引っ張っていければ勝ちが見えてくる。気がする。彼らの問題点として”コンセプト不足”をあげたい。もちろんチーム改変から期間が短く準備不足であったことは否めないが、試合運びは常に受け身に感じた。「敵はこう動いてくる。だからこうしよう」というイメージ。しかし彼らには能動的にゲームを動かすポテンシャルは間違いなくあると試合を通して感じた。ので、「我々がこういう動きをしよう。すると相手はこうせざるを得ない。だからここを潰しに行こう。」というような、やりたいことを押し付ける戦い方、コンセプトが欲しいと感じた。それができればリーグ中位に食い込めるのでは無いだろうか。

DRX

メンバー:MaKo、Flashback、stax、Foxy9、BuZz
注目選手:Flashback
Rbを脱退させてまで欲しかった選手。といえば彼への期待度がどれだけ高いものか理解できるのではないだろうか。そして実際彼はその期待に値する。またはそれ以上の選手であることが試合を見て分かった。本当にとんでもないエイムをしている。
評価:批判もあった新ロスターでしっかりと結果を残している。Rb、Zestが脱退したというニュースを聞いた時は誰もが耳を疑ったはずだが、Foxy9の成長やFlashbackのプレイを見ていると納得せざるを得ない。彼らは昨年リーグ戦で優勝するもその後のトーナメントでPRXに敗退、世界大会では結果を残せずと期待にそえない結果となってしった。彼らの理論立てて詰将棋を行うような綺麗な戦い方は個人的に好きだったが、彼ら自身はそれを敗因と捉えたようで、もっとアグレッシブになる必要があるとしてこのロスター変更に踏み切ったそう。私はこのロスター変更をいいものにできるかどうかはFoxy9にかかっていると考えている。というのもFoxy9はエイムに関してはかなり評価が高い。しかし昨年は重要な試合でスタメンを外れるなどしてゲーム理解度やチームへの適合という意味でまだ不十分と判断されていた。Rbを今のFoxy9のポジションにコンバートすることも可能だったはずだが、そうしなかった。彼への期待か、コミュニケーションの問題かはわからないが、Foxy9はメインロールではない場所で結果を残さなければならない状況にある。そしてFlashbackという強烈なライバルも現れている。今このチームで”穴”を探すとすれば間違いなくFoxy9だ。彼がただの元デュエのユーティリティで終わるか、筋肉ムキムキのスーパーユーティリティに昇華するかでこのチームの完成度は全く変わってくる。彼のユーティリティプレイヤーとしての成長に注目したい。

GEN.G ESPORTS

メンバー:Meteor、t3xture、Lakia、Munchikin、Karon
注目選手:Meteor
t3xtureの加入により、センチネルにコンバート。場合によればオペレーターを使用するポジションなので彼の良さもいかせている。彼はリーグ屈指の練習量を誇り、最も真摯にValorant競技と向き合っている選手の1人。彼がプレーでも精神面でもチームを成長させているに違いない。
評価:チームとしてオペレーターをうまく運用しようとしている印象が強くある。基本的にはt3xtureがオペを使用しており、その運用を中心にディフェンスを行うといった戦略を持っている。彼自身オペがかなり上手いこともありPRX相手にも通用していたように思う。全体的にかなり基礎に忠実なチームであるという印象だ。特にカバー意識に関してはかなり強く持っている印象で、ここまで基礎を固め実行できているチームはなかなか無く、とてつもない練習量の賜物と言えるだろう。Meteorの人間性が色濃く出ているようなチームとなっている。

GLOBAL ESPORTS

メンバー:Lightningfast、Benkai、Russ、blaZek1ng、polvi、Bazzi
注目選手:Bazzi
Kickoff予選開催直前に彼の加入が発表された。チームとしてかなりきつい状況にあることは間違いない。彼の参加でチームが強くなることを願う。
評価:個々人は強いが何も生かされていないチームと言える。それぞれが実力がある選手であることは間違いないが、チームとして戦略の幅が少なすぎるという印象だ。バインドでとてもいいセットアップを見せていたことから、戦略があればそれを遂行する能力はあると思われる。しかしチームとしてのまとまりや戦略に関して他のチームより遅れをとっている印象。リーグ前半に向けてなんとか間に合わせたいところ。

PAPER REX

メンバー:d4v41、f0rsakeN、mindfreak、something、Monyet
注目選手:Monyet
昨年個人的にMaKoに並ぶ最強コントローラーという印象があった選手。この選手を補強できたことはPRXにとってかなり朗報であるが抜けた穴(Jinggg)があまりに大きい。この穴を埋め切れるかはチームとしての頑張りにかかっているが、この選手がこのチームで真価を発揮できるかどうかも重要な要素である。
評価:このチームは他のチームと違い、コントローラーでロールが被っているチーム。それもあってか、Kickoff予選唯一の試合では3コントローラーという謎構成を使用していた。にもかかわらず元々メインコントローラーだったmindfreakがなぜかソーヴァを使用するという事態に。さらに初戦ということもあってか、すごくフワフワした試合運びで危うくGENに負けそうになっていた。ロールに関してもそうだが、しっかりとチームで練習できているのか不安である。Jingggが抜けたことで間違いなく弱体化しているがそれを、somethingの2年目での本領発揮というところでカバーし、昨年成し遂げられなかった世界チャンピオンに向かって頑張ってほしい。

REX REGUM QEON

メンバー:xffero、fl1pzjder、Lmemore、Estrella、Jemkin
注目選手:
Jemkin
彼が爆発力を見せれるかでチームとして全く違った出来になる。日本から羽ばたいた彼に注目
評価:
去年と同じ微妙なチーム。個々人の能力はそれなりに高く、勝敗予想ではそれなりに高い評価を経ているが、勝てないチーム。ここぞと言うところでの勝負強さに欠ける。今年は韓国人のEstrella、ロシア人のJemkinが参戦。これも正直インパクトのある補強ではない。しかしGENから1マップ取得するなど悪くない一面も見せており、希望がゼロというわけではない。彼らに必要なのはコアメンバーの成長と価値への執着である。

T1

メンバー:Sayaplayer、Carpe、iZu、xccurate、Rossy
注目選手:
xccurate
言わずと知れたアジアCS:GO界のレジェンド。Tylooのスナイパーとしてアジアの競技シーンを牽引してきた英雄がT1に加入。彼を招聘できたT1のフロント陣の有能さや、esports界におけるT1ブランドの強さを感じざるをへない。PRXのコアメンバーf0rsakeNの実兄でもある。ZETA戦でも彼のオペレーターの強さは遺憾無く発揮され今後彼のオペがPacificだけでなく世界中で席巻することは間違いないだろう。
評価:
2024年Pacificリーグの優勝筆頭候補であることは間違いない。考えうるレジェンドてんこ盛り弁当である。昨年から引き続きOWのレジェンドでありコミュニティからの人気も高いSaya、Carpeに加えCSレジェンドのxccurate、さらには昨年活躍の超新星iZu、ImmortalsやTSM、FaZeで活躍経験のあるRossyというスーパーロスター。T1の本気度が伺える。注目したいのはiZuのコントローラーだ。彼は昨年Tier2シーンでデュエリストとしてインパクトを残した選手であるが移籍後はコントローラーにコンバートしている。彼持ち前のフィジカル、キャラコンを生かしたコントローラーは脅威でしかない。それだけではなくコントローラーとしての動きをほぼ完璧に習得しており、とてつもない脅威となっている。GEN同様オペの運用を大事にしており、Sayaが基本持ち、マップによってはxccurateという贅沢運用をしている。競技シーンが長い選手、そしてリーグという形式で戦ってきた選手が複数いるチームということでメンタル面でも一歩先を行っている印象。昨年は何かが足りないというチームの印象であったが今年はその何かを完璧に補強できたのではないだろうか。このドリームチームがどのような躍進を遂げるのか要注目だ。

TALON ESPORTS

メンバー:Crws、JitboyS、ban、Governor、lenne
注目選手:Governor
アメリカ出身だが韓国籍も持つ選手。banと同じような立ち位置の選手。フィジカルで言えばFlashbackにも並ぶであろう超新星。リーグという場で力を発揮しきれるか、爆発を起こせるか。ここに注目。
評価:ban、Governorというフィジカル最強コンビが加入し、戦力のテコ入れには成功している。しかしチームとしてまだまとまっていない印象。ban、Governorは英語、韓国語のため、コミュニケーションの問題もあるかもしれない。まだ未完成ではあるがポテンシャルはかなり高い。エース2人を生かすチーム作りがうまくできれば優勝も不可能ではないだろう。

TEAM SECRET

メンバー:BORKUM、JessieVash、Jremy、invy、NDG
注目選手:JessieVash
TSといえばやはりこの選手。BORKUM、JV以外の3人は10代の超若手選手。彼らが本領を発揮できるかどうかはやはり最年長でありIGLの彼にかかっている。試合においてもそれ以外においても彼が導けるかどうかで結果は大きく変わるだろう
評価:初戦を見ると怪しい感じがしたが、2戦目、3戦目と調子を上げている。この修正ができるチームというのは内部がうまくいっているチームだ。彼らは中位もしくは下位に沈むと予想していたが上位に食い込むかもしれない。彼らは良くも悪くも安定している印象である。他のチームがフワフワしている前半のうちにより多くのポイントを稼ぎたい。

ZETA DIVISION

メンバー:Laz、Dep、SugarZ3ro、hiroronn、Yuran
注目選手:Dep
神の子の異名を持ち、OW、PUBGと日本FPS界で覇権を握ってきたゲームで全て日本代表として戦っている日本最強FPSプレイヤー。純ジャパでありながら日本人離れしたキャラコン、エイム、嗅覚を持つ。彼の長所は強さや巧さに貪欲であり続けているとこである。神の子なんて異名がついているが、間違いなく努力の賜物である。彼はデュエリストとして覚醒しつつある。冒頭で述べたデュエリストに必要な爆発を起こせる選手になりつつある。あとはそれを恒常的に行えれば世界トップクラスに名を連ねるだろう。
評価:昨年よりパワーアップしていることは間違いない。コーチとして加入したカルロの教えもあってかハンドガンラウンドの取得率、戦略の幅全てが向上している。TENNN、crowが抜け、アカデミー出身の2人を起用したわけだが、当初は役不足といった批判もあり不安視されていたが、その不安は完全に払拭された。hiroronn、Yuran両名はあまりにも堂々しすぎており、さっそく活躍を見せている。あとは彼らがリーグを通して成長すればするだけチームの強さに直結するという状態だ。リーグに慣れるまでの時間というのを必要としていない事でスタートダッシュが切れたと言えるだろう。LazはIGLとしての精度を昨年より上げ、より臨機応変にまた、アグレッシブに戦うことができるようになっている。Sugarに関しては言うまでも無く最強格コントローラーだ。常に安定しており、冷静にプレイする。PacificのMarvedと言っても過言ではないし、超えている可能性すらある。Depに関しては覚醒が始まっており、大成まであと一歩のところまで来ている。Pacificにおいて彼らが超えなければならないPRX、DRX、T1の壁を、今年中に越えれるかどうかが注目ポイントであり、彼らの真のポテンシャルを図る材料となるだろう。私はこの高い壁を越えてくれると信じており、一昨年の世界3位の感動を今一度見せてくれるに違いないとここに記す。

BLEED ESPORTS

メンバー:Deryeon、crazyguy、sScary、Egoist、yay
注目選手:
yay
エルディアブロの異名で VCTを席巻した彼に注目せざるを得ない。しかし、彼はSNSでイップスを公表。チームとしては大金を叩いて招集した選手が思うような活躍を見せずショックを受けていることだろう。そもそも彼はオプティックで活躍して一度競技シーンを離れて以来、全く結果を出していない。競技への情熱はもうないと見られてもおかしくはない。もうすでに隠居タイムへと突入しているのか。彼の動向に注目。
評価:
絶対的エースとして迎え入れたyayが不発に終わり、チームとしても完成度が高くない状態にある。Egoist、Deryeonに関してはとてもいい選手であるが正直チームとしてはかなり厳しい。彼らが強くなるには根本からテコ入れする必要があるようだ。多国籍軍である彼らはまずコミュニケーションを十二分に取れるようにするべきである。その段階からチームづくりを行わないと未来はないだろう。


VCT CN 

Tier表

メタ、注目ポイント

ガラパゴスメタ
謎のフェニックスメタがある。というところから始まり、他リージョンでは見ない構成をみることができる。EMEAと違うところは論理立ててオフメタ構成というわけではなく、より感覚的に撃ち合いが勝てるからこのエージェントを使っているという気概が感じられるところです。正直見ていて面白いです。

発展途上リーグ
CNに正式な競技シーンが登場してから約1年。リーグは今年からスタートということで全体としてのレベルは高いとはいえない。リリース直後から、公式の大会がなくとも活動しているチームにはメタ理解やチーム構築のノウハウがあるため確かなレベルには達しているが、リーグ登場とともにチーム構築を行なったチームに関してはチームとしての強さに物足りなさを感じる。しかし、それはこの1年で大きく改善されることであろう。あるアナリストの話では中国チームはスポンジのようにあらゆることを吸収しているとのこと。韓国、日本チームともスクリムを行える地理的利点を生かし、競技シーンスタートの遅れを取り戻してくれることだろう。

筋力がある地域ではなく筋力をメインソリューションにする地域
中国といえばとんでもエイム。という固定概念があります。それは、OWやLoLなどでとんでもミクロで試合を破壊するといったシーンをよく見るからではないでしょうか。またValorantにおいてもEDGはその衝撃のエイムで世界を席巻しました。しかし実際にリーグを観戦していると意外とそうでもないのです。もちろんトッププレイヤーはそういった類の選手もいますが、全体としてのエイムレベルがとてつもなく高いというわけではありません。ではいったいどういう性格なのか。それは「撃ち合いで全てを解決したい」という性格です。競技シーンとして発展途上であることやCSGOの流れを他のアジア地域より汲んで切ることもあり、撃ち合いというところに大きな希望を見出している気がしています。だからこそスキルの使い方やマクロに関してまだまだ成長の余地があると表現できるでしょう。しかし観戦勢視点としては、その荒さが見ていて楽しく爽快であるので一度観戦してみることをお勧めします。

チーム紹介

ALL GAMERS

メンバー:Spitfires、Bunt、sword9、DeLb、monk
注目選手:Monk
ASEで当初センチネルを担当、その後コントローラーも担当していたがこのチームではまさかのイニシエーター。彼自身器用な選手なのだろう。経験もある選手なので彼がチームを引っ張ってほしい。
評価:スタークラフトやクロスファイヤで有名なチーム。Bunt、MonkがASE出身、SpitfiresはRA、IGLのsword9はKONEとそれぞれが有名チーム出身の選手。DeLbはインドネシア代表にも選ばれた経験のある選手。歴史のあるチームなだけに実績のある選手を集めてはいるが、アセンションから勝ち上がったDRGに敗北を喫している。メタはしっかりと押さえている印象だがチームとして無難になりすぎている印象。爆発的な選手が欲しいところである。

BILIBILI GAMING

メンバー:B3Ar、Biank、Knight、whzy、yosemite
注目選手:whzy
調子がいい時はアンストッパブルな選手。オペも使える本格派の選手だがどうも波が大きくKickoff初戦では全くだった。
評価:whzyがデュエリスト、B3ArがコントローラーIGL、Knight、Biankがイニシエーター、yosemiteがセンチネルという構成。昨年Championsに参加していることから知っている人も多いチームではないだろうか。中国シーンでEDG、FPXの2強に最も近づいたチームであることは間違いないがその後はあまりいい成績を残していない。世界を経験してメタに対してより敏感になれてはいるがそれが彼らを縛り付けているような気もする。初戦でWOLに負けてしまいチームとして危機的状況にあるのは間違いない。CS勢もいるポテンシャルの高いチームだと思うので是非とも頑張ってほしい。

EDWARD GAMING

メンバー:Haodong、CHICHOO、nobody、ZmjjKK、Smoggy
注目選手:
ZmjjKK
EDGといったらやはり彼。世界で最もオペレーターのエイムがいい選手の1人だ。どれだけかというとそのエイムのみで昨年のMasters、Championsをかき乱したほどだ。今年はそのエイムに戦術というバフを乗せてChampions優勝を狙って欲しい。
評価:
全員が中国最強級のフィジカルを持ち、中国に競技シーンがない頃からチームとして存在し、活動していたチーム。中国では圧倒的強さを誇っており、頭3つぐらい抜けていると思ってもらっていい。日本シーン初期のJUPのようなイメージだ。国内では敵なしの彼らだが、世界の舞台に出ると昨年末オフシーズンではほとんど勝ちがない。エイムでゴリ押すことの限界が来ていると思われる。彼らに必要なのは「カンカンという爆発力をどう生かすか」という課題への回答である。彼をメインスナイパーとして採用し、それに合わせてエージェント構成を組み立てるのか、T1のようにメインではSmoggyがデュエリストを担当し、マップによってはチェンバーでカンカンがオペを持つといったSayaとxccurateの関係性のような構成にするのか。オフシーズンの試合を見ていると各メンバーがそれぞれのロールのプロフェッショナルになりきれていない印象を受けた。ロールを固定し、その道のプロフェッショナルにならなければ研究し尽くされた今の競技シーン、特にMastersやChampionsのようなハイレベルな大会では勝ち進むことは難しくなる。彼らにとって不幸なのはCNリーグに彼らと同等レベルで競えるチームが多くないということである。なのでなんとしてでもMastersに出てきて、成長する機会を勝ち取ってほしい。

FUNPLUS PHOENIX

メンバー:AAAAY、Lysoar、autumn、BerLIN、Life
注目選手:Life
Valorantをアジア地域でプレイしている人は一度はEDG Lifeという文字列を見たことがある人もいるのではないだろうか。当時中国でValorantができるのかどうか、本当にEDGにValorant部門があるのかもよくわかっていなかった時代、都市伝説のように常にランクポイント上位(ほぼ1位周辺)に名を連ねていた。その通り彼はEDGに所属しカンカンらと共に2022年 VCT Championsを戦っている。その後ASEに移籍しMasters Tokyoにも参加している。デュエリストとして活躍していた選手であるが、FPXではオペ持ちの役割を担っており基本的にはチェンバーを使用するという形だ。
評価:CNリーグで上位に位置づくチームだろう。メンバーの入れ替えも激しくなく、何度か世界大会にも参加しているため、メンバーに既視感がある。戦い方としてオーソドックスでLifeのオペを中心に戦うというチーム。いいイニシエーターがいるというだけで中国で勝ててしまうため強い。AAAAYは中国内でもトップクラスのイニシエーターであり、BerLINのIGLも安定的で、CN観戦初心者にはお勧めしやすいチームである。EDGには完全に負け越しているため彼らに勝つことを目標に頑張ってほしい。

JD GAMING

メンバー:YiHao、Viva、jkuro、MarT1n、stew
注目選手:stew
若干18歳のデュエリスト。正直JDGの試合を見るまで知らなかったがめちゃくちゃいい選手。チームが苦境に立たされていようがお構いなしに高スコアを常に叩き出している。爆発力のあるデュエリストでありつつ安定感があるのがチート級。彼は間違いなく来年どこかしらの強豪に引き抜かれるだろう。もしくはJDGが本腰を入れ彼を中心としたロスターを組むかのどちらかだ。間違いなく彼はValorant競技シーンに名をのこす選手になるだろう。
韓国国籍の選手であるが約1年中国で活動している
評価:リーグ参戦に当たってそれまで所属していた選手を放出し昨年Tier2シーンで中位に位置していたRAのロスターをそのまま受け入れた。その分練度は高いが、元々中位程度のチームのため実力もそこまでない。しかし、Vivaとstewに関しては観戦する価値のある選手である。中国では名門であるこのチームがValorantでも実績を残せるか注目。

NOVA ESPORTS

メンバー:PangH、OBONE、o0o0o、cb、GuanG
注目選手:GuanG
典型的なキャラコン・エイム自信ニキである。見ていて楽しい。彼のエイムだけで取れてしまっているラウンドも少なくなかった。
評価:IGLはo0o0o(オーゼロオーゼロオーもしくはオーレイオーレイオー)が行う。最弱チーム、CNのDFMというコメントが流れるほど評価は低いようだ。確かに見ていてGuanGのデュエリスト以外に惹かれるものはなかった。初戦の相手が強豪FPXだったこともあってか、かなり弱く見えてしまった。頑張れDFM。

TITAN ESPORTS CLUB

メンバー:kawaii、qiuye、Rb、Abo、LockM
注目選手:Abo
過去にEDG、TYLOOと競合チームを渡り歩いたデュエリスト。このチームではなんとデュエリストを務めながらIGLをこなしているらしい。とんでもない選手だ。ランクもかなり回しており、高ランカーとして名を連ねていることも多々ある。フィジカルはもちろん強いがIGLをもこなしていると思いながら見るとまじですごい。
評価:あのRbが加入したことで注目されたチーム。Rb、Aboはもちろんのこと、その他の選手がそれぞれのロールを高水準でこなし、それでいてフィジカルも強い。私はRbのコミュニケーションの問題を心配していたが、チームVCを聞く限り、彼自身かなり声が出ており、そこまで大きな問題にはなっていないと予想できる。

TRACE ESPORTS

メンバー:FengF、Kai、heybay、YOU、Flex1n
注目選手:FengF
チームのメインデュエリストを務める。
評価:heybayがIGLを務めている。彼の見た目が好き。チームとして全体的に実力があり、FengFといういいデュエリストを持っている。リーグの中では中位ぐらいに位置するのではないかという印象。基本的に格下には安定して勝っているが、格上にはちゃんと負けている印象。PacificでいうTSのような位置付けかと思われる(チームの内容等は全く異なる)。

TYLOO

メンバー:LuoK1ng、AAK、ICEKING、hfmi0dzjc9z7、Ninebody
注目選手:hfmi0dzjc9z7
元ASEのイニシエーター兼レイズを使用する選手。ちなみにASEは日本で例えると、Fennelのようなチーム(Tier2最強格)。名前がなんて呼んだらいいかわからないことで有名である。ちなみに中国実況にはツォームォーグァオ(56:19)と呼ばれていた。何を意味しているかはわからない。入場の時はエイチエフエムアイ(1:09:33)とアナウンスされていたので、英語実況ではhfmi、日本語実況ではヒフミ、中国実況ではツォームォーグァオと呼ばれるのではないかと予想できる。
評価:まさかの8人ロスター(上記はスタメン)。去年のEGを彷彿とさせる多さである。母体が有名チームであるだけに注目していたが正直期待外れではある。弱いメンバーではないはずだがやはりチームとしてのノウハウ不足が否めない。ただ、全てのメンバーが何かを起こしそうな雰囲気を持っているのでワクワクはする。しかしそれだけ。

WOLVES ESPORTS

メンバー:aluba、pl1xx、Spring、Yuicaw、ColdFish
注目選手:pl1xx
フレックスの選手で様々なユーティリティを使う選手だが撃ち合いがかなり強い。ユーティリティでここまで強い選手はCNリージョンいおいて珍しい。デュエリストがまだまだ不安定であるため彼がキルリーダーとしてチームを引っ張っている。
評価:プレミアリーグを見ている人には馴染み深いロゴである。母体はサッカーチーム(サッカーチームを所有しているのは復星国際という中国の投資会社)でCoDモバイルなどが強い。スポーツチームづくりにノウハウがあるからなのかかなりいいチームを作っている。そして初戦のBLG戦を見るとチームとしてかなり仕上がっている印象。特にpl1xxとYuicawこの2人がまじで強い。彼らがマルチキルしてラウンドをとってしまうというシーンが多かった。pl1xxは国籍はオーストラリアだが、中華系の選手のため言語に問題はない。つい最近までCSGOシーンで活躍していた選手でとにかく筋力自慢。昨年はValorant移行後イニシエーターを使うも後半は狂ったようにヨルを使用している。YuicawはFPXで昨年Lockin、Championsに参加している。このチームの特徴として、2センチネルなど彼ら自身のメタがあり、その完成度を高いものにしている。プレミアリーグを観戦している私としては注目せざるを得ないし、上位に食い込むことが予想されるチーム。

DRAGON RANGER GAMING

メンバー:vo0kashu、TvirusLuke、Nicc、Dingwei、nizhaoTZH
注目選手:vo0kashu
ロシア人センチネルということで某水月の顔が浮かんでくるが彼のような筋力強めの選手。チームのデュエリストがかなり好戦的であり、ハマらない時がある。そんな時しっかりと彼がキャリーしてあげるというまさにSUYGETSUな選手。
評価:中国では基本的に中国選手でチームを固める方がコミュニティの人気を得られるため外国選手は入れないようにするのだが、このチームにはロシア人1人、台湾人3人が含まれている多国籍軍。昨年のアセンションから勝ち上がってきたチームでパートナーチームではない。TZHは昨年までFPXに所属しており彼のようなコントローラーで経験のある選手がいてくれるだけでチームは安定する。2年という短い期間で結果を出すのは簡単ではないが頑張って欲しい。


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