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上がるのは物価だけではありません!国民年金保険料も・・・

ご覧いただきありがとうございます。
ご存じの方も多いと思いますが、日経平均株価が4万円を突破しました。

バブル越えどころか4万円という大台をあっさり追い抜いてしまうあたりが、今の日本株の勢いを象徴していますね。

しかし、日本株をけん引しているのは、主にハイテク関連であり、全上場企業の半数以上は値下がりしているようです。

ハイテク関連はこの先もしばらくは勢いが衰えることはないかもしれませんが、値下がりしている銘柄の行方が気になります。

保険料上がります

さて、今回は、国民年金保険料の「値上げ」についてお話しようと思います。保険料に「値上げ」の言葉が適切かどうか分かりませんが、令和6年度は16,980円、7年度が17,510円にそれぞれ「値上げ」されます。

ご存じの方も多いと思いますが、国民年金保険料額は毎年一定ではありません。基準額は平成16年に年金制度改正により17,000円と決められましたが、この基準額に「保険料改定率」を掛けたものが、実際に私たちが納める保険料になります。

「保険料改定率」とは、前年度の改定率に名目賃金変動率を掛けたものです。
名目賃金変動率とは、前々年の物価変動率と4年前の年度の実質賃金変動率を掛け合わせたものです。(下図参照)
因みに、令和5年度の改定率は0.972でした。

出典:厚生労働省「将来の国民年金保険料額の決め方」

100年安心するために・・・

この先、物価高や賃金上昇が続くと国民年金保険料もそれらに比例して上がっていくのでしょうが、年金受給額の方は上がった分そのまま反映されるわけではありません。

理由は、「物価や賃金の上昇率に合わせて年金も上げて行ったら、財源が枯渇して100年安心ではいられない」からです。

本来であれば、物価や賃金が上がった分に応じて年金支給額も上げるべきですが、上記の理由により、年金支給額の上げ幅を抑えなければなりません。

この物価や賃金の上げ幅を抑える役目を果たしているのが「マクロ経済スライド」です。

ニュース等でご存じの方も多くいらっしゃると思いますが、このマクロ経済スライドを利用することにより、物価や賃金の上昇率より「少しだけ?」年金支給額の上げ幅を抑えています。

令和6年度の年金支給額は、本来なら3.1%上げるべきところを、マクロ経済スライド発動により、-0.4抑えられて2.7%となっています。

このように今後も物価や賃金が上がっても、マクロ経済スライドが発動されることで上り幅が抑えられ、結果的に年金支給額は目減りし続けることになります。

年金制度はいずれ破綻する?

年金制度は将来破綻する。という話を聞いたことはあるかと思いますが、恐らく破綻はしないでしょう。

何故なら、支給額を抑え、繰下げ年齢を延ばし、経済状況により保険料を上げるなど、政府があの手この手を使って制度維持を図っているからです。

将来増税が予想される消費税も年金保険料の財源です。年金を始めとした社会保障関連の台所事情が苦しくなったときは、増税すれば良い。政府はそう考えていると思います。

最後に

若い人ほど将来の年金に対する期待はしない方がよいと思います。では、今払っている保険料に何の意味があるのか?と思われるでしょうが、年金は65歳になったら貰える老齢年金だけではありません。

病気やケガで重い障害になったり、配偶者が子供を置いて亡くなる場合に支給されるものもあります。(諸条件ありますが・・・)

そうは言っても、何もしなくてもそれなりに健康でいれば、老齢年金だけで生活できるのか、と言えばそれは難しいと思います。

これからは、自分の資産は自分で増やす時代です。今年からNISAを拡充させたのも、政府が老後資産は自分で何とかしてもらいたい思惑があるから。と言えると思います。

「若いうちから資産を増やしてもらうことで、年金に頼らない老後を送ってもらいたい。そのためにも今から備えておいてくれよ。だからNISAの制度拡充したんだよ。しかも非課税だよ。」と政府関係者は思っているに違いありません。

特に若い方は、生活資金に余裕がないかもしれませんが、少しでもコツコツと積立投資等に回せる資金を捻出することで、やがては余裕ある老後資金を蓄えられることができるはずです。

資産運用はいつからやったら良いのか?
その答えは・・・

「今でしょ?」



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