RevolutのCuenta Flexible
先日お話ししたMMFに関係するお話しです。
先日の記事はこちらから
2023年秋にRevolut (Revolut Bank UAB)はスペイン支店を開設し、口座番号IBANもLTから始まるリトアニアのものからESから始まるスペインのものへ移行されたことで更に身近になったRevolut。
しかし、スペイン支店が開設されたといってもRevolutのアプリ内のサービス全てがスペイン支店扱いとなったわけではありません。
例えば、普通口座内の預金は「Revolut Bank UABスペイン支店」扱い、旅行保険はリトアニアの「Revolut Insurance Europe UAB」扱い、投資サービスは同じくリトアニアの「Revolut Securities Europe UAB」、仮想通貨のサービスはイギリスの「Revolut Ltd.」扱いとなっています。
従って、普通口座に50.000€以上を保有していても、スペイン支店扱いであれば国外資産とはなりませんが、紛らわしいのがCuenta Flexible(フレキシブル口座)と呼ばれる口座です。ユーロの場合は最大3,97%などと謳われている口座ですが、これは最大3,97%の利息が発生する預金口座ではなく、利回りが最大3,97%のECB金利に連動した利回りを目指すMMFです。
よってこのCuenta Flexibleと呼ばれる口座はスペイン支店の口座ではなくリトアニア籍の証券会社「Revolut Securities Europe UAB」の口座となり残高は国外資産、発生する利息(実は分配金)は国外所得となります。
残高によってはModelo720、配当金は確定申告時マニュアル入力です。
このCuenta Flexibleで使われているMMFは分配型のファンドです。
Revolutではこの分配金からサービス手数料をその都度徴収しておりその口座プランによって最終的な利回りは異なります。現在案内されている利回りはRevolutの無料プラン「Standard」の場合は3,10%、月額55€の有料プラン「Ultra」の場合は3,95%となっています。
Revolutはとても使い勝手が良く、外貨口座やユーロ圏外でのショッピングの際の為替手数料も大変低く抑えられていますし、日本との送金などにも便利です。しかしあえて手数料を徴収され、分配金をわざわざ確定申告しなければならないRevolutのCuenta FlexibleでMMFを利用する意味はないかもしれません。
同等のMMFはスペインの金融機関でも販売されています。
スペインの金融機関で購入したMMFはたとえ分配型であったとしてもその所得は源泉徴収されて確定申告にも自動的に反映されますので手軽です。
前回の記事でも紹介したMyInvestorなど、MMFなど投資信託が充実している金融機関もありますのでCuenta Flexibleを始める前に一度検討してみてはいかがでしょうか。