24年ぶりの円安!日銀が「レートチェック」、為替介入の準備か
米国金融政策の行方を占う本丸、8月消費者物価指数(CPI)が13日(火)に公表されました。雇用統計が目じゃないほど乱高下するかも、と先週書きましたが、どのような動きとなったのか確認しておきましょう。
まずは結果です。8月消費者物価指数(CPI)は、前年同期比+8.3%、7月の8.5%は下回りましたが予想の+8.1%を上回りました。また、前月比+0.1%となりこちらも予想の-0.1%を上回りました。
市場予想を上回ることで、米国インフレはピークアウトしたのでは?この淡い期待は見事に裏切られてしまいました。。。
パウエルFRB議長もインフレ抑制に、さらに力を入れるだろうという観測が広まりドル買いが一気に加速!CPI発表直後のドル円チャート5分足を確認すると・・・安値141円台後半、高値143円台後半の陽線を引き、たった5分で約2円上昇という荒れた展開に。
高値を付けた後、若干戻しましたが、結局その後もドルが買われ翌朝には145円台一歩手前まで円安が進行しました。
さて、現在のドル円相場ですが、145円をめぐる攻防となっています。CPI発表の翌日、144円台まで円安が進行すると、日銀が複数の銀行に対してレートチェック実施というニュースが流れました。
レートチェックは日銀が銀行の為替ディーラーなどに、ドルに対する円の取引水準を尋ねる行為で、政府・日銀が直接通貨を売買して相場に影響を与える「為替介入」の準備段階とされています。
また為替介入について鈴木俊一財務相は「予告的にやるものではない、やるときには間髪入れず瞬時にやる」このような発言をしています。実際に、どのタイミング、どの水準で実施されるかはわかりませんが、警戒感が高まっていることは確かでしょう。
来週は20-21日の日程でFOMCがいよいよ開催となります。事前予想を上回ったCPIを受けて3回連続となる0.75%利上げがほぼ確実視されています。それを上回る1%の利上げ実施されると見る向きもあります。
翌22日には日銀が金融政策を公表し、現状の金融緩和維持の決定をする見込みとなっています。日米の金融政策に対する姿勢がはっきりと分かれるため、ドル買い円売りが加速し145円突破となり、1998年8月高値の147円が視野に入るという声もあります。
そうなれば、為替介入の実施がこれまで以上に現実味を帯びてくるのではないでしょうか。いよいよ、伝家の宝刀が抜かれることになるのか、それともこのまま鞘に収まったままなのか。来週のドル円相場の動きに注目ですね。
PS
相場の動き方が荒いときほど、トレーダーの感情も大きく揺さぶられます。なぜ、損をしてマーケットから撤退を余儀なくされるトレーダーが後を絶たないのか。
それは感情に任せ、思慮を欠いたトレードが主な理由です。マーケットで勝者となるためには、常に冷静に振舞い、その時々の状況に機敏に反応しなければなりません。
しかし、歓喜、高揚、楽観、動揺、落胆、悲観、不安、恐怖といった様々な感情がトレーダーを内面から支配しようとするのです。では、どのように感情を制御し、利益を得ればよいのか?
その答えはここにあります。