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ローンが通って万事解決のはずだったが
当オフィスは熊本で一戸建ての住宅ローン相談をしております。お客様の7、8割は公務員の方となっておりあとは医師と看護師とある意味偏っています。なぜそうなっているかはわかっておりません。
なぜ住宅ローン相談なんて必要なんだと思う方もいることでしょう。土地は不動産屋さん、建物はハウスメーカーや工務店、住宅ローンは銀行なのでFPなんか必要ないと思う方もいるでしょう。
しかも当オフィスの住宅ローン相談は無料ではありません。有料でしかも最初にお金をいただいております。お客様はと言えば『なぜここまでしてこの料金なんだ?』とその安さに怪しまれたのは1度や2度ではありません。
ではなぜ無料相談がたくさんある中有料相談にも関わらず多くの公務員や看護師の方に利用いただいているのか。それはお客様にはさまざまな『事情』があるからです。
『事情』とは何か
言い方を変えるとさまざまな過去とそれを引きずる現在があるということです。例えばCICに異動情報があるお客様なんかはその1人と言えます。過去の経済的失敗がローンが通らないという結果につながっています。
過去の精算と未来への希望、マイホームを購入するという家族の1大プロジェクトにおいてそれを払拭しようとするのです。つまり住宅ローンを通してマイホームを購入することで過去を精算するのです。
この通らないローンを通すという相談はなかなか難しいものがあります。ローンを通すのが難しいわけではありません。それはサラリーマン時代にクレジット会社に勤務していて毎日やっていたことですから。
難しいのはやはり過去に失敗があるお客様は再び失敗しやすいというのがあります。失敗する種と失敗につながりやすい行動様式をお持ちということです。そう、失敗するように動くのです。
今回はAさんのことを思い浮かべながらブログにします。マイホーム購入しようとしましたがローンが通りませんでした。夫婦共に公務員で年収も問題なかったのですが夫婦ともにCICに異動情報がありました。
なぜ公務員夫妻が異動情報の記載されるまでとなったのか。それは8年前に遡ります。見た感じ人が良さそうなこのご夫婦は簡単に共通の知人に騙されて借金を作ることになり支払い不能になったようです。
それから8年の時が過ぎマイホームが欲しいと思ったのですが当然ローンに通らなかったのですがやはりどうしてもマイホームが欲しくなり1年後に相談することにしたのです。
無事にローンを通したのですがその時に言いました。
『絶対にその人には近づかないこと』
もうお分かりの通りやはりその人間が近づいてきました。旦那様の知らないところで性善説で生きている奥さまに過去のお詫びと言って接近していたのでした。
もともと奥さまの知人という関係で知り合ったという経緯があったので旦那様は警戒していました。私もことあるごとに奥様に注意をしてと言ってました。その時旦那様はいつもこう言ってました。
『大丈夫ですよ。永野さん、考えすぎだって』
この根拠のない楽観論こそが人生躓く人の特徴でもあります。だから何度も言っていたのですがやはり1度あることは2度あるではないですが奥様は旦那ざまに内緒でお金を貸してしまったようです。しかもカードローンで。
そしてそれからしばらくしてお手紙が届きました。離婚したと。家は奥様が住むことになって自分は実家に帰ることにしたとのこと。なんともローンを通した結果がこれです。
この住宅ローンが通らないという相談を受けた時は家を購入後に必ずどこに失敗の原因があったのかその習慣を止めるように話をします。YESをいうときは気をつけること。NOで生きることなどです。
ローンが通るようになって買いたいものが買えるようになったので人生変えることでできましたと喜んでいたのですが習慣というか性格までは変えることはできません。
マイホーム購入、住宅ローンというものを通じて人生そのものが変わって欲しいと思っていますが失敗しやすい習慣というか習性は残るので継続的にフォローしているのですが『もう大丈夫ですよ』と言われます
そのたびにこの出来事を思い出します。
なお、本ブログは架空の話です。