55歳から老後資金を貯める際の注意点
1.家計の見直し3つの方法、どれを優先するべきか?
ここでは老後資金をためるために家計を見直しをすることを考えます。
そのための方法は3つ、
(1)収入を増やす
(2)支出を減らす
(3)運用利回りをあげる
しかありません。
55歳の私が、今から老後資金を貯めようとする時
3つのアプローチのどれを優先すべきか?
それは
1番に「支出」、次に「収入」、最後が「運用」でしょう。
2.支出面 もっとも効果的な方法
支出の削減を最優先する理由は、確実に効果があがるからです。
格安SIMに乗り換えて通信費を削減すれば、携帯代が下がった月から
確実に効果が得られます。
収入をあげるのは、もっと大変です。会社で働いていたとして
給料を上げようと自分が頑張っても、評価するのは上司ですし、
自分で商売やっていても収入があがるか否かはお客様次第です。
運用の成果なんて、もっとあてになりません。
だから、まず手をつけるべきは支出の削減です。
しかも支出の削減ができれば
老後資金2000万円問題は結構簡単に解決します。
あの2000万円という数字は、受取年金額と必要生活費の差額を
生きている間カバーするにはいくら必要かというものでしたから、
支出の見直しによって、年金受給額の範囲内に生活費を収めることができれば
貯金自体それほど必要ではなくなるわけです。
3.収入面 量より質を見直し
55歳になってから、更に収入をあげるつもりは私にはそれほどありません。
支出をカバーできる収入があれば十分だと考えます。
むしろ収入の金額を増やすより、「質」を変えることが大切と思います。
つまり、新しいスキルを身につけたり副業にチャレンジすることにより
これからのキャリアの可能性を広げることに注力したいです。
できれば時間と場所に縛られない仕事をしたい。
そしてシニアになっても、自分の好きな分野で社会との関わりを持ち続けたいと考えています。
4.運用 期待しすぎてはいけない
老後2000万円問題の後、積立NISAやiDeCoを始める人が増えたそうです。
その種のセミナーも多く開催されるようになりました。
ただし、50代の方はあまり運用に期待しない方がいいと思います。
残念ながらもうあまり残された時間がない。
運用にはリスクがつきものです。
一般に株式に分散投資をする場合、1年内に3割程度の値下がりは
覚悟しておかなければなりません。しかも、3割を超える下落だってありうる。
その一方で得られるリターンはせいぜい4−5%でしょうか?
リスクを軽減した分散投資は、投資をしている間は恐ろしく退屈なものです。
だから、老後資金が足りないから運用で挽回しようと考えている時点で
間違っています。
50代が運用するならば、使う予定のない余裕資金の範囲内にとどめましょう。
余裕資金というのは、「無くて元々」のものです。
老後に使うのが目的でも、生活に必要な資金は余裕資金ではない。
あれば贅沢なことができるけど、失っても我慢できる分のお金、
それが余裕資金です。この区別が大事です。