日経新聞読んでる?
日経新聞を読まなくともインターネットから配信されるニュースを読むことができるようになってきました。社会情勢、経済情報をタダで得られる時代です。タダより高いものはない。あなたが“得ている情報”と、“本当に必要な情報”が異なっていることに気づかずにいると、大損し、苦労することになるかも知れません。
あなたの前に日経新聞があります。
皆さんは日経新聞を読んでいますか。ネット社会の発展によって、社会における様々なニュースは「無料」で数多く得られるようになってきました。
「日経新聞を読まなくともニュースや経済情報はたっぷり得られるのだから、わざわざ読む必要はないのでは」と考える方が増えたとしても不思議ではありません。しかし、日経新聞には特にビジネスマンにおいて、ネットのニュース情報では得られない優れたメリットがあり、逆に読んでいなければそうした恩恵が得られず仕事で苦労することにもなります。
ではなぜ日経新聞を読まないと仕事で苦労することになるのか。ネットニュースとの比較等も交えながら、ホワイトカラーのビジネスマンなら日経新聞を読んだ方が良いと言われるその理由について紹介します。
日経新聞には何が書いてありますか?
購読しているけど難しく感じたり、家や職場にはあるけど読んでいないって人も多いのではないでしょうか。最近では、家に新聞が届くことすらない家庭が多いようです。電子版の普及ですね。
ネットニュースあるいは新聞社の電子版では、ニュースの一覧または概要が並んでいます。最近では“あなた好み”のニュースを提供してくれる機能までついています。その結果、読み手が気づかないうちに“気になるニュース”だけを選択して読んでいる状態になります。関連記事を追うには優れた機能ですが、大切な記事を読み飛ばしている可能性があります。
また、一覧で表示されるので、どれが大きなニュースなのか、ちょっとした記事なのかの区別が難しくなります。できれば紙面で、事の重大さを確認したいものです。日経新聞を読む価値は大きく2つです。
❶ 社会人として知っておきたい「経済」のこと
❷ 投資家として知っておきたい「株で勝つ」方法
ずいぶんと欲張ったものですが、日経新聞を読むことで、これら2つのことを同時に実現できるんです。
日経新聞の読み方の3つのポイント
読み始めるのに意気込みが必要な日経新聞ですが、日常的に読めるようになる3つのポイントがあります。
❶効率よく読む
❷自分に役に立つ情報をひろう
❸目に留まった記事から想像力を培う
まずは気楽に新聞を読む練習をすること。そして、役に立ちそうな情報だけをひろうこと。そして、すべての記事をドラマとしてとらえることです。
ネット上のニュースだけでは「今日起きた様々な出来事」ではなく、「今日起きた様々な出来事の中で、自分がスマホを開いたタイミングで関心を持った出来事」ばかりを選択し、読んでしまいがちになり、その結果、本人が無自覚なまま「情報の偏り」が生じてしまいます。こうした情報の偏りは、特にホワイトカラーのビジネスマンにとってはボディーブローのように少しずつ仕事の生産性や円滑なコミュニケーションを蝕むことになります。その点で、日経新聞に限らず紙媒体の新聞に共通して言えることですが、新聞紙は捨てない限り「今日の記事」がどこかに追いやられる心配がありません。
●私たちの日々の暮らしに直結する話が満載。それが経済情報。
●私たちの生き方は、経済という土俵の上に成り立っている。
●明日どうなるか分からない。明日になれば答えが分かる。それが経済。
「日経ぐらい読んでおかないと、社会人として・・・」そんな言葉を耳にしますが、それ以前に「日経ぐらい読んでおかなと、生き方法が・・・」と言い換えたほうが良いかと思います。それくらい、日経新聞には大切な情報が盛り込まれているということです。
社会人として読む日経新聞
日経新聞を読んでいなければ、もしキーマンから日経新聞に載っていた記事に関する話題を持ちかけられたときスムーズに対応できませんし、キーマンから「ビジネスマンなのに日経新聞を読んでいないのか」といった厳しい評価となり、良好な関係を築くことが大変難しくなる可能性もあるのです。
ネット社会の発展により、私達は様々な情報をより早く、よりたくさん得られるようになりました。しかしながら今回の記事でご紹介したとおり、新聞には新聞紙だからこそ果たせる役割や機能、利便性というものがあります。特に経済に関する情報感度を社会的観点から磨く上で、日経新聞はビジネスマンにとってこれからも不可欠な存在と言えます。
投資家として読む日経新聞
「自分だけ知っている」情報では株価は上がりません。「みんなが知っている(株価が上がりそうな)」情報だからこそ実際に株価が動くのです。その「みんなが知っている」情報とは、投資家であれば「みんなが見ている」日経新聞の記事です。それも一面の記事でポジティブな記事に注意しましょう。
日経新聞の1面にポジティブでしかも社名が掲載されている場合、ほぼすべての投資家がそのニュースを知っているということです。当然、買い注文を出す投資家が多くなり、高値で寄り付くことになります。値段が動いてからその材料を知る投資家は少ないので、上値を買ってくれる投資家が少ないことになり、結果的に「高値掴み」となるケースが多いです。
例えば、2013年9月6日の1面記事は、「ドコモがiPhone」との記事が掲載されていました。エヌ・ティ・ティ・ドコモ (9437)は、前日終値159,600円だったのですが、9月6日は買い気配でスタートし、5,900円高(約3.7%高)の165,500円で始値をつけています。その後、100円だけ高い高値165,600円をつけたものの、直ぐに急落安値159,300円をつけ、結局終値は160,500円と小幅高で終わっています。
このようなケースだと、短期的な売買では、「好材料で空売り」もひとつの手法です。
「買い」に結びつく情報は、1面のポジティブな記事でも企業名が明記されていないケース。中面の産業面などで、自分は「良い情報」と判断できる情報です。
この場合は、銘柄名がなかったり、気付きにくいニュースのため寄付きでは株価に織り込まれず、その後に気付いた投資家が徐々に買いを入れるので株価が上昇するケースが多くなります。
また、銘柄選びには直結しませんが、マーケット全体や世界経済など大きなトレンドを分析・予想する記事は、いわゆる投資観をきたえる情報として役に立ちます。株式市場や経済全体については様々な見方・解釈が可能なため、日経新聞に掲載されていることが正解とは限りません。重要なのは、そのような見方・解釈の記事を多数の投資家が読んでいることです。株式投資は「みんなが買えば上がり、みんなが売れば下がり」ます。 だから「みんな」が何を考えているのかを知り、その半歩先読みできれば上がることになります。
その「みんな」の情報源である日経新聞が重要となるのです。
続く。