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もうすぐ社会人になるさみなさんへ  知っておいてほしいお金のこと

4月から新たに社会人になるみなさん。
ご卒業・ご入社おめでとうございます。

さて、この記事では私自身の新社会人時代の失敗した経験も踏まえて、新社会人になる皆さんに知っておいてほしいお金のことについてお話ししたいと思います。

お話ししたい内容は大きく2つです。

  • 保険には入らない

  • 給料の10%を投資に回す

保険には入らない

一つ目は「保険には入らない」です。
もっと正確に言うと「自分が理解できていない保険には入らない」です。

新入社員が入ってくると会社は、最初の1週間~1カ月程度、
新入社員を1か所に集めて基礎的な新人教育を行うことが多いと思います。
そこに現れるのが保険のセールスです。
もちろん勝手に入ってきているわけではなく会社の許可を取って入ってきています。
そして、医療保険やガン保険など様々な保険を勧めてきます。
なぜこの人たちはわざわざこんな場所に現れて保険を勧めてくるのでしょうか?
それは、社会経験の浅い新入社員は簡単に保険に入ってくれるからです。
「若いうちから加入しておけば月々の保険料も安くてお得ですよ」
なんて言ってくるわけです。
そして、多くの同期が加入をしているのを見て、あなたは「なんとなく」不安になってきます。

「加入しなくて大丈夫だろうか?」
「今はいらないと手遅れになるのでは?」
「病気なったらどうしよう」

大丈夫です。
ゆっくり考えて加入してください。
そもそも、相手が考える時間を与えず、商品を売ろうとしてくるセールスなんてろくなものではありません。

入社する企業と提携/契約している保険会社であれば、後からでも会社を通じで割安で加入できることが多いですし、
そうじゃない場合はネット保険の方が人件費等経費が抑えられているので割安のことが多いです。会社に派遣されているセールスの方の給料はみなさんが加入する保険の保険料で支払われているのです。

また、私たち日本国民は公的医療保険にすでに加入しています。
医療機関では3割の負担で診療してもらえますし、
その月の医療費が高額になった場合は「高額医療費制度」で、
収入に応じて、ある一定以上の自己負担をしなくてよい仕組みがあります。
公的医療保険で不足する分を「民間の医療保険」で賄うことになります。

では、「不足分」はいくらなんでしょうか?
この質問に答えられない状態で「民間の医療保険」に加入すると必要以上に高い保険料を払うことになります。
自分がどの程度大病を患うリスクがあるのか?や入院した際に「絶対に個室がいい」など自分の希望とすり合わせていくことになりますが、
若いうちは病気も大してしないですし、保険に入ったから病気になってもいいというものでもないでしょう。

「若いうちから加入しておけば月々の保険料も安くてお得ですよ」
と勧められるとお話ししましたが、そのからくりがここにあるのです。
若いうちは病気にほとんどかからないのでせっかく加入した保険を使う機会はほとんどありません。
当たり前ですが、保険会社もそのあたりはちゃんと計算して、「若いうち」に加入しても「年を取って」加入しても得をする(利益を出す)のは保険会社になっています。そうでないと倒産しますからね。

ここで、まずは保険に入らないことを選択した場合は、
必ず「健康」には気を使ってください。
もちろん医療費がかかってしまうということもありますが、
不健康になり健康診断に引っかかるようになるとローンの審査が通らなくなる場合があります。一括で家を購入できるサラリーマンは多くないと思いますので、家が買えなくなってしまうのです。

ここまで読まれて、「めんどくさい」と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「めんどくさい」のは良く分かります。
私も「めんどくさい」で多くの失敗をしています。
でも「めんどくさい」と思ってよく調べない・勉強しない人から高い手数料を取る商売が世の中には多くあります。
気を付けてほしいです。

給料の10%を投資する

二つ目は「給料の10%を投資する」です。
もっと多く投資に回してもいいです。

投資でどの程度の資産を構築できるか

あなたの給料が22万円だったとしたら、
月に22000円投資に回してみてください。

例えば年間の昇給率を1%ボーナス4カ月として、それを年利10%の投資信託にまわすと、
10年で約582万円
20年で約2153万円
30年で約6297万円
になり、定年を迎えるころには一億円以上の金融資産を手にすることができる計算です。

さらに、収入の30%を投資に回した場合は24年間で一億円以上になります。

このように、より長い時間をかけて、より多くの資金を投資に回すことで、より大きな金融資産を手にすることができます。

積み立て投資の経過年数と金融資産の増加

もちろんこれは概算値で、株価は暴落や急騰することがあり全てが計算通りにいくことはありません。

しかしながら、一つだけ言えることは、収入すべてを銀行に預金として預けているだけでは、これだけ増えることは絶対にありません。

昨今、みなさんは同じ値段で去年までは買えていたものが今年は買えなくなっているということを経験されているのではないでしょうか?
これは、物価上昇により相対的に、お金の価値はどんどん下がっていっているためです。
そもそも、昨今の急な物価上昇が始まる以前から日本銀行(日銀)は物価上昇の目標値を2%としており、お金の価値の減少は今に始まったことではありません。
預金の利率が2%を超えていないのなら、今すぐに使わないお金を何も考えずに預金したままにしていては価値が下がる一方です。

なぜ投資して資産を形成する必要があるのか?

ではなぜ投資をして蓄財する必要があるのでしょうか?
ここまで説明したように資産の価値の減少を防ぐという意味もありますが、
それ以上に会社を辞めるためという意味があります。
もっと言うと経済的に自由になって会社への依存度を下げて、
会社員を続けるにしても辞めるにしても好きな仕事をして自由に生きていくためです。

そして、きっと会社を辞めたくなるからです。

「自分は好きな仕事につけたから辞めることなんて考えていないよ」という方もいるかもしれませんが、組織に入って好きな仕事だけをするのは難しいかもしれません。新人のうちは雑用も多いでしょうし、中堅やベテランになってもその立場の人しかできない雑用が多くあります。

それに、仕事を辞めたくなるのは「好きな仕事」ができないからでしょうか?

仕事をやめたいと思ったことがある人の割合は8割を超えているという調査もあり、その理由の上位にあるのが「人間関係」です。仕事の好き嫌いや向いている向ていないなんて関係ないです。

お金がなければ、会社にしがみつくために、もし、嫌いな同僚・パワハラをしてくる上司がいたとしても我慢するしかなくなります。

一方で、お金があれば、会社に残るにしても人事評価なんて気にしなくいいので、嫌な上司のいうことは適当に聞いてあげる程度でよくなりますし、嫌いな同僚と無理にいる必要はなくなります。
さらには、したくなければ残業を断ることができますし、嫌な仕事を断ることができます。
むしろ、上司のための仕事ではなく、「顧客のため」より本質的な仕事に注力できますので、大きな成果が出ることすら期待できます。
また、今の仕事を辞めて転職する場合においても、給料は低いけれど本当にやりたい仕事を選択できるようになるのです。

ここまで読んでいただいたみなさんの中には
「年を取ってからお金があっても意味がない」
「貯蓄よりも若いうちにしかできない経験をする方が大切だ」
「バリバリ出世してバリバリ稼ぐからいいんだ」

という意見の方もいらっしゃると思います。

「年を取ってからお金があっても意味がない」
なぜこのような意見が出てくるのでしょうか?
おそらく、年を取って健康ではなくなり気力もなくなっている未来の自分を想像してのことだと思います。

大丈夫です。

「保険には入らない」の話でも書きましたが、健康に気を使って生活していれば、そうそう健康が損なわれることはありません。
ちなみに、年を取って気力がなくなってしまうのは、同じ毎日を繰り返し過ぎて刺激を受けることがなくなってしまい感性がポンコツになっているせいであるという話もあります。
年寄りが最近の映画を見て「昔の映画はもっと良かった」「今の映画は理解できない」とか言うあれです。
年齢を重ねても新しいことにチャレンジし続けている限りそうそう気力が失われることもないと思います。

「貯蓄よりも若いうちにしかできない経験をする方が大切だ」
あなたがしたかった経験は、収入の10%を投資に回したぐらいでできなくなるようなものでしょうか?

自分磨き?
たぶんそんなにお金をかけなくてもできます。
勉強であれば本を買ってきたり、図書館で借りてきた本を読むことで事足りますし、それ以外の習い事も昨今はYoutubeなどを見れば無料で様々なことを教えてくれる動画がたくさんあります。

その他には旅行でしょうか?
確かに旅行にはお金がかかりますが、年に何度も行ったり、旅行先で豪遊しなければ、別途少額の貯蓄をしておくだけで旅行には行けるはずです。
むしろ極限まで節約した貧乏旅行の方が、若いうちにしかできない経験ではないでしょうか?

「バリバリ出世してバリバリ稼ぐからいいんだ」
大企業だと「成果主義」を掲げていてもほぼ年功序列の評価となるため、
バリバリ出世することは難しいでしょう。
中小企業であればバリバリ出世しても、平社員と給与面で大きな差がつくことは多くなく、バリバリ稼ぐことは難しいでしょう。

「でも自分は優秀だから大企業でもバリバリ出世できる気がする」
という方、できます!
一年目から上司・先輩に遠慮せず部門内外ひいては所属する組織・企業の課題を発見し、それを一人ではなく多くの人を納得させたうえで巻き込んで、仲間を作り率いて課題を解決し改革していく人は、大企業でもバリバリ出世できます。
私の周りでもそんなスーパーマンかちらほらいて、若くしてバリバリ出世しています。
こういう人たりは私たち凡人とは感性が全く違っていて、「周りがどう思うか」よりも「自分がどうしたいか」や「世界をどう変えたいか」といった目的に向かって突き進んでいく人たちです。あなたが今そういった人物でないなら、大企業でバリバリ出世するのは少し難しいかもしれません。

「そうはいっても、ある程度優秀なら出世できるんじゃない?」
ある程度優秀なくらいでは、自分で自分の評価をコントロールすることができません。「あなたのことを上司が好きか」や「目立つ成果が出しやすい仕事を任されているか」、そもそも「ポストが空いているか」など、実力とは関係のない偶然得られた環境にあなたの評価は左右されてしまいます。
だから頑張っても無駄という話をしているわけではありません。
その時の任されている仕事で最大限の成果を出し、チャンスが巡ってくることに備えていなければ、評価は下がり出世どころではなくなってしまいます。
ただ、自分の実力だけで出世することは難しいことを知っておいてほしいです。

最後に

ここまで、このような長文を読んでいただきありがとうございます。
「夢のない話だ」と思われた方もいることでしょう。
でもこれは実は「夢のある話」なんです。

節約し蓄財することで「いつでも仕事を辞められる」状態にすること。
なんなら仕事を辞めたっていいんです。

多くの大人が「夢」をあきらめて、やりたくもない仕事をしています。
それは「お金」が必要だからです。
「お金」さえあれば「夢」を満足いくまで、
それこそ夢が叶うまで追い続けてもいいんです。

この文章を読んで、
やりたくもない仕事に疲弊する人が少しでも減ってくれることを願っています。

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