
「さぁ!資産形成をはじめよう」 2-②リスクとはなにか
みなさん、こんにちは。FPあきあお です。
前回は、「教育」「住宅」「老後」「介護」「相続」「葬儀」について書きました。人生最後まで、いろいろなリスクが潜んでいるんですね。対策を講じて回避していきたいですね。
そこで、今回はリスクについて考えてみたいと思います。
そもそもリスクとはなんでしょうか?
辞書では、危険や損失などネガティブな事象が生じる可能性のことと書いてあります。
ただ、私がこれまでやってきた金融の世界では、自分が予想したとおりに動かないこと。先が読めず不確実なことをいいます。
私たちが、これから取り組む資産形成や資産運用、人生において考えるリスクも「将来の先が読めず不確実なこと」と定義してみたいと思います。
人生におけるリスクと影響度
世の中には、今ある預貯金だけで生活できるので、特に資産形成については考える必要はないぞ!という人もいるかもしれません。しかし、生きていく上でのお金事情では、これまではあまり気にする必要のなかったインフレ※や、万一のリスク※を考える必要があります。
インフレとは・・・モノの値段が上がり、お金の価
値が下がる状態。
※インフレやデフレについて詳しく学びたい方は
下の有料記事をご覧ください
万一のリスクとは・・・ケガ、病気、事故、失業
など生活に困ること
つまり

そんなこと言っても、臨機応変には無理だぁという声が聞こえてきそうですが、まずは、これから一緒にやっていくライフプラン表をつくってみれば大丈夫です!
1度やってみるとそのあとは柔軟に見直しする力もついてくるはずです。
将来の先の読めない人生におけるリスクの対応として、常に以下の4つの手段のどれに当てはめればよいかを考えてみるとよいです。
● 回避 :頻度 高い 影響度 高い
● 保険・移転 :頻度 低い 影響度 高い
● 予防 :頻度 高い 影響度 低い
● 許容 :頻度 低い 影響度 低い

このように見てみると、頻度と影響度の高低を踏まえて、どのようなものに対して保険加入が必要か、予防(事前準備)する必要があるのか判断できると思います。
例)各リスクへの対応はどれだと思いますか?
(答えは最後に記載しています)
①マラリアが流行中の地域へ旅行に行くリスク
②自動車を所有した時のリスク
③出かけるときに降水確率60%の時のリスク
④自転車がパンクするリスク
保険への加入について
みなさんは、ほとんどの方がいろんな保険へ加入されていると思います。
でも、万一のことが起こった時に手にする保険金は、必要な金額に達していますか? または、必要な金額を大幅に超過していませんか?
保険とは、相互扶助という助け合いのシステムで成り立っています。万一の時にとても役に立つものですが、毎月の保険料を支払っています。一世帯が1年間に支払う保険料の平均は約37万円程度と言われていますが、10年間で370万円、20年間で740万円、30年間で1,110万円の保険料を支払っていることになります。
まずは、公的保険(医療費控除や高額療養費制度など)を知ることや、リスクに対して、そもそも「いつまで」「いくら」必要なのかをライフイベント表を使って確認することが先なのではという気がするのですが、みなさんはどう考えますか?
生命保険、医療保険など、公的保険やライフプラン表を使いチェックすることで保険の加入期間や支払保険料の調整は可能です。
ここでみなさんと一緒に考えたいことがあります。
老後については、上の表のどこに該当するか?ということです。
そもそも老後の資金はリスクとして考えるものなのでしょうか?
これは個人の考え方に差があるので難しいところです。
民間保険で老後資金のリスクに対処しますという方もいらっしゃいますが、老後は誰もが必ず来るものであり、本当にリスクなのか?と私は考えています。
人生におけるリスクとは将来起きるか起きないかわからない不確かなものでした。
老後になること自体はリスクではないと思います。無理に上の表に当てはめるとすれば「高齢になる頻度は全ての人が高いに該当し、必要となる資金は多いため、影響度は高い」になりますが、回避で考えればよいのでしょうか?
当然老後は回避はできませんよね。
では、事前準備、予防しておくことで影響度を低くするという予防(青色ゾーン)にするべきだと思いませんか?
まずもって、日本では、社会保険料を支払い、年金という保険に加入しています。
年金で不足する分をあらかじめライフプラン表でチェックし、資産形成していくと将来が見える化できます。そうすることで、不透明だった老後資金リスクの予防ができます。
さまざまなライフイベントでのリスクについては、この4つの区分に当てはめてイメージしてみて下さい。案外どう対処すればよいか見えてくると思います。
クイズの答え
①回避 流行が落ち着いてから行きましょう
②保険・移転 事故の影響は大きいですよね
③予防 不安な時は傘を持っていきますよね
④許容 事前準備している人はいないかな?
今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。