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「さぁ!資産形成をはじめよう」 4-⑮ねんきん定期便を知る(後編)

みなさん、こんにちは。FPあきあお です。

前回は、50歳未満の方のねんきん定期便の見方を書いてみました。
国民年金は60歳まで、厚生年金は勤務期間中しっかり納付し、老後のベースとなる資金づくりをしていきたいですね。

今回は「4.現状を把握してみよう」から、ねんきん定期便(50歳以上)について見ていきたいと思います。

FPあきあお作成


ねんきん定期便を知る

ねんきん定期便は、50歳未満の方と50歳以上の方とでは若干内容が異なります。50歳を超えてくると、会社でのポジションや給与、老後の見通しなど気になる時期ではないでしょうか?
この機会にざっくりどんなことが記載されているのか見ていきましょう。

出所 日本年金機構

①照会番号
 日本年金機構へ問い合わせするために必要な番号
②年金見込み額
 現時点の加入状況を踏まえた、年金見込み額と繰
 下げた時(70歳、75歳)の見込み額(今後も納付
 していけば受取れる金額は増えます)
③直近の月別状況
 
直近1年間の納付状況・支払った保険料など
④これまでに納付してきた保険料総額
 自分が納付してきた国民年金と厚生年金の保険料
 が区分けされて表記。
 ※表示されている保険料は事業主負担分は含まれて
       いません。毎月の給与から控除されている厚生年
       金保険料の額を本人に確認してもらうためとのこ
       とのようです。

出所 日本年金機構

⑤加入期間
 国民年金、厚生年金に加入してきた期間。
    情報にモレがないか今一度確認してみましょう。
⑥老齢年金の種類と見込み額
 これまでの実績に加え60歳まで加入条件が継続し  
 た場合の年金額を、各受給開始年齢に受給できる
 老齢基礎年金(国民年金)と老齢厚生年金の見込額 

ここで注意です!小さく書かれていますが「60歳未満の方は、現在の加入条件が60歳まで継続すると仮定して見込み額を計算しています」とのこと。

多くのサラリーマンが、50代前半の給与を60歳まで維持できるでしょうか?
役職定年や業務委託契約などで給与は減ることが考えられます。ということは、記載されている見込み額よりも減ってしまう可能性があるということです。また、これも大切なことですが、年金から税金と社会保険料が差し引かれますのでお忘れなく!

みなさん、年金だけでは老後の生活は難しいという話を耳にすると思います。
確かに今の世の中そうだと感じていますが、一生涯受給できる老後資金の根幹であることには間違いありません。
しっかり⑥加入実績に応じた年金額が毎年増えているか確認してみてくださいね。


今回はここまでとなります。
ねんきん定期便は保管するだけでは意味がありません。開封して今現在だとどのくらい受給できるのか?加入実績などにモレはないか?など確認してくださいね。

次回は、自分の年金の「これからの見込み額」について考えてみましょう。「いま」から「年金を受給するまで」の期間に、国民年金と厚生年金がどれだけ増えるのかをざっくりですが計算してみましょう。

ねんきん定期便では、「これまでの加入実績」に応じた年金額を確認しました。
「これまでの加入実績」+「これからの見込み」を合計することで、だいたい自分が受給できる年金額を把握できます。


今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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