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FoxDotの内蔵シンセを聴いてみた話①
今回はチュートリアル的な記事になります。
前回の記事で書いたPythonによるライブコーディング環境FoxDotですが、「じゃあどんな音が出せるんだ」という事でデフォルトで入っているシンセを順番に鳴らしてみます。FoxDotはバージョン0.8.12を使用しています。
下の動画にて鳴らしています。
【loop 〜 audioin】
【noise 〜 viola】
以下は解説です。
まずFoxDotが使えるエディタ上で下記のプログラムを記載し実行します。
print(SynthDefs)
そうすると、バージョンや環境にも寄りますが下記のような文字列が出力されると思います。
['loop', 'stretch', 'play1', 'play2', 'audioin', 'noise', 'dab', 'varsaw', 'lazer', 'growl', 'bass', 'dirt', 'crunch', 'rave', 'scatter', 'charm', 'bell', 'gong', 'soprano', 'dub', 'viola', 'scratch', 'klank', 'feel', 'glass', 'soft', 'quin', 'pluck', 'spark', 'blip', 'ripple', 'creep', 'orient', 'zap', 'marimba', 'fuzz', 'bug', 'pulse', 'saw', 'snick', 'twang', 'karp', 'arpy', 'nylon', 'donk', 'squish', 'swell', 'razz', 'sitar', 'star', 'jbass', 'piano', 'sawbass', 'prophet', 'pads', 'pasha', 'ambi', 'space', 'keys', 'dbass', 'sinepad']
これがデフォルトで内蔵されているシンセの一覧になります。
これらシンセのうち、loop、stretch、play1、play2、audioinあたりは解説が必要だと感じた為、ざっくり書いていきます。
・loop
(FoxDotインストールパス)/snd/_loop_/ 下にあるwavファイルを再生します。stretchとの違いはdur(duration、再生間隔)のパラメータ次第でwavファイルの再生時間が変わる点です。
・stretch
(FoxDotインストールパス)/snd/_loop_/ 下にあるwavファイルを再生します。loopとの違いはステレオファイルしか再生できないことと、dur(duration、再生間隔)のパラメータ次第でwavファイルの再生速度が変わる点です。
・play1 、play2
これは単体だと機能しない(音が出ない)ようです。おそらくサンプラー(play)にて使われていると思われます。
・audioin
オーディオ入力を扱います。channelパラーメータでインプットチャンネルを指定できます。内部オーディオルーティングでフィードバックさせる事も可能です。動画ではフィードバックにエフェクトをかけております。
なお、シンセはSuperColliderで作成されており、下記のパス配下にソースがあります。
(FoxDotインストールパス)/osc/scsyndef/
SuperColliderを扱える方はソースを読んだり改造も可能です。
FoxDotのインストールパスについては私の環境の場合、pythonの
site-packagesディレクトリ配下でした。
今回の記事を見て気になった方は無料ですので、インストールしてみてください。下記の記事がとても素晴らしくまとめられております。
FoxDotによるLiveCoding方法 基礎編
FoxDot本家サイト
記事を書いていて思いましたが、サウンドを文章化するのは難しいですね。
シンセ関連の固有名詞やジャンルなどの音楽的背景が無いと言葉にするのが難しい。なので諦めて動画にしました。
「音そのものによる感覚的な刺激」は確かに存在しているのですがそれを表現するのは難しい。だからこそ詩や音楽評論というジャンルが発展したのでは無いか...。大袈裟ですがそんなことを考えました。
こちらのYoutubeにFoxDot関連の動画を投稿していきますのでチャンネル登録など宜しくお願いします。