イギリス人の面白い特徴3選
イギリスで5年ほど暮らしてみて、「イギリス人の習慣って面白いなあ」と思った。イギリス人の夫やその家族、友人たち。個人差はあれどイギリスならではの特徴がある。
1. ティータイム
イギリス人は、伝統的にティータイムを大切にしている。アフタヌーンティーや紅茶を楽しむ時間。あるいは惰性でなんとなく。ほとんどのイギリス人は最低でも1日に5杯は紅茶を飲む。
種類はイングリッシュブレックファーストなど、ミルクティーに合うもの。ハーブティーでもない限り、イギリスでは基本的にミルクティー。レモンティーは存在していない。
「じゃあコーヒーはあまり飲まないの?」というと、コーヒーもたくさん飲むイギリス人。オフィスやカレッジでは、紅茶、コーヒー、紅茶、紅茶、コーヒー、という感じで、シンプルに飲み物休憩が多い。お供にはビスケット。イギリスではサクサクしたものはクッキーではなくビスケットと言う。例えば、イギリス式だとカントリーマアムはクッキーで良いが、アルフォートはビスケットとなる。ムーンライトというバタークッキーも、イギリス式ではビスケットという、日本人からするとちょっぴり謎基準。
ちなみに、とても美味しいイギリスのお菓子、スコーンには、クロテッドクリームというバターと生クリームの中間のようなこってりしたクリームと、いちごジャムをたっぷりと塗って食べる。
ミルクティーとスコーン、クロテッドクリームとジャムのセットで「クリームティー」という名前がついている。イギリスのカフェで「クリームティー」と注文すると、このセットが出てくる。
もちろん、甘くてとても美味しい。
2. ユーモア
イギリス人はユーモアのセンスが鋭く、独特で皮肉なジョークやパロディを好む。コメディや風刺が盛んで、イギリス人のユーモアは世界的にも愛されている。
イギリスのジョークといえば色々あるけど、こちら私のお気に入りの、短いイギリスのジョークをご紹介。ちなみにジョークの定義だが、本当のような作り話、ユーモアを交えた言葉遊びって感じだ。
イギリスのジョーク
①イギリス人のあるコメディアンが亡くなってしまい、みんなでお墓に行ったのだそう。ふと墓石を見てみると、「だから病気だって言っただろ」と書いてあったという。
Spike Milligan'sというコメディアンが考えたジョークで、これはなんと本当の話。
自身の死をかけたジョークって...エッジがききすぎている。
これを「面白い!」と思って影響された人が、同じように墓石にこのセリフを掘るという現象が起きたという。
②イギリス人で元サッカー選手のDavid Beckham(デイビッド・ベッカム)が、カジノで遊んでいた。周囲の人が彼を見かけたところ、ドリンクの自動販売機にお金を入れては、何本も続けてドリンクを買っていて、持てないほどになってしまっている。
「何してるの?デイビッド・ベッカム」と聞いたところ、
「すごいんだよ!僕ずっと勝ち続けてるんだ!」とベッカムは言った。
という、こちらはジョーク。
噂によると、このジョークを失礼ながらベッカム本人に伝えた人がいて、それを聞いて本人大笑いしていたとか。
デイビッド・ベッカム、実はかなりいい奴(けどちょっぴりぬけてる)としてイギリス人の間では知られている。
日本ではカッコいいというイメージだけかもしれないが、イギリスではけっこう可愛い愛されキャラなのであった。
3. 紳士淑女
イギリス人は、礼儀正しさやエチケットを重んじる文化が根付いており、紳士淑女として振る舞うことが重要視される。例えば、ドアを開ける、お辞儀をする、マナーを守るなど。イギリスでは子供でも男の子がドアを開けて待ってくれていたりするのが日常だ。
また『イギリス人たるものいかなる時も慌ててはならない』という暗黙の了解がある。
『Keep Calm and Carry On』(どんな時も落ち着いて、日々を続けて)という国民のモットーがあり、元々は第二次世界大戦の前にイギリス政府が出したもの。形を変えながら、今もイギリス人の国民性にしっかり根付いていると言えるだろう。
2017年、ロンドンでテロが起こった時にも、ビールのグラスを持ってこぼさないように気をつけながら、ロンドン橋を走って逃げていたジェントルマンがいたことも有名だ。「さすがイギリス人!落ち着いてビールを持って逃げたんだ!」と世界からある意味賞賛されていた。
こちらは以前書いた記事。イギリス映画キングスマンの中にも、主演のコリン・ファースが「意地でもパブでビールを残さない」というパブファイトのシーンがある。決め台詞は、古典から「Manners maketh man(礼節が人を作る)」
イギリス人の特徴は日本人に似ているところも
イギリスも日本も島国なので、国民性がやや似ているところがある。
周囲と適切な距離を取りたいところや、いきなりグイグイいくのではなく、まずは天気や当たり障りのない会話をするところ。「相手に失礼のないように」という配慮をもとにした、たくさんの特徴があるような気がする。
だからイギリス人と日本人は、基本的には相性は良いと思っている。だからこそ私はイギリスで良い時間を過ごすことができたのだろう。
これからも、似た部分と違う部分を発見して、楽しんでいけたら嬉しい。
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