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飲んだビールで語るイギリス旅行

イギリスにはたくさんのビールがあり、エールがある。寒い日には室内で、ビールを飲めば良いじゃないか... イギリスにはそんな揺るぎない風潮があるとも言える。

私はビールが大好きなので、イギリスに住んでいた頃も色々な種類を試していた。

今回の旅行では約10日間というイギリス滞在の間に、どれくらいの種類のビールを飲めるだろう、と行く前から楽しみにしていた。

イギリスの前にトランジットで立ち寄った上海でも飲みたかったが(青島ビールは美味しくて好きだ)、喉の調子が悪く、念のため飲まずにいた。イギリスでのビール体験に向けてベストな状態にしておくため、その前からも1週間ほどお酒を飲んでいなかった。

イギリスに到着する頃には、その甲斐あって体調は絶好調。「やっとビールが飲める!」と気持ちも新たなビール体験が始まったのは、2024年のクリスマスイブ。

イギリス人の夫の実家はレスターにある。到着したガトウィック空港から、車で3時間ほど。夫の実家に着いて、まずはシャワーを浴びさせてもらって、ソファでくつろぎながら、最初のビール!

「Kanaはどのビールが好き?」とあらかじめ夫の両親が聞いてくれていたので、リクエストしたのはコロネンバーグ(Kronenbourg)!12本のセットを買って冷やしていた。これは嬉しい。

フランスのビールで、イギリスのスーパーで売っているものの中で私が特に気に入っているものだ。

クセがなく、飲みやすい。苦味も少なく、なんとなく落ち着く味。


家族でレスターにてクリスマスを過ごした後は、年末までにロンドン、ブライトンに2泊3日する予定。もともとブライトンで出会った私達夫婦は、一緒にロンドンにも何度も出かけた。久しぶりのロンドンとブライトン、とても楽しみだ。

まずはレスターから電車でロンドンに到着。地下鉄に乗るために、どんどん下へと降りていくエスカレーター。毎回「一体どこまで降りるんだ」と感じるほど長い。

壁にはたくさんのポスターがあって、「今ロンドンでは何のミュージカルが熱いのかな?」とチェックできる。

カタカタカタカタ…という独特の音がする。動くスピードも日本より早め。

私のロンドンでのお気に入り観光スポット、コヴェント・ガーデンにやってきた。クリスマスは終わったけれど、まだまだキラキラした飾り付け。

ここではショッピングも楽しめる。老舗のお高いお店から、ちょっと隣に外れるとジュビリーマーケットという場所もあり、そっちはもう少しガチャガチャしていて楽しい印象。モノによっては値切ることも可能だったりする。

ショッピングや観光で賑わうコヴェント・ガーデン

大道芸人で有名なスポットでもあるので、立ち止まって見ようかとも思ったが、寒いし人も多すぎるので、そそくさと通り過ぎてちょっとはずれに避難。

このあたりは歩くだけでも、オシャレで雰囲気のあるお店がたくさん見つかる。

テラス席もオシャレで座ってみたいが、寒いな〜!
Fred Perry UKに入ったら、昔のジュークボックスが飾られていた。


さてさて、多少のお土産も買って、だいぶ歩き回ったぞ、ということで「ビールでも飲もうか」とたまたま見つけたお店に入った。

ここはレストランとパブの中間のようなお店かな?

バーカウンターでビールを注文してそこで受け取る人もいれば、席でウェイターに注文している人もいる。私達は席に案内され、食事もするので、席で注文することにした。

私は席に着く前に、「どんなビールがあるかな?」とバーカウンターへ視線を走らせることを忘れなかった。これはなんとなくイギリス旅行の前から決めていたことなのだが、なるべく新しいビールやエールに多く挑戦したい、という思いがある。


見たことのないビールの銘柄が3つくらいある。どれにしよう?あ、アサヒスーパードライもあるぞ。もちろんロンドンまで来て頼みはしないが、なんか嬉しい。

次に私はサッと店内を見渡した。他の人はどんなビールを頼んでいるか?それも重要だ。

ビールを出す前に置くマットも、アサヒスーパードライのものだ。

店内におじさん二人組がいて談笑している。見ると二人ともMADRIを飲んでいる。今まさにそこでビールを運んでいるウェイトレスのトレイにも、MADRIが乗っている。

よし、私のビールはMADRIで決まりだ。

とてもにこやかで感じの良いおねえさんにビールと料理を注文した。するとまもなくやってきたこちらのビール。

MADRI  調べて見ると、4.6%のヨーロピアンラガー。どうりでとても飲みやすい。


今回立ち寄ったお店はこちら。

ロンドン発のCAMDEN TOWN カムデンタウン  こちらはもうちょっとホップの苦味が効いている。

どちらのビールも美味しいが、私も夫もMADRIの方が好みだった。お店の雰囲気もとても良く、スムーズに入れたのがミラクルみたいに、私達の後にはどんどん客が入ってくる。

外はどんより曇り空。まだお昼過ぎなのに、店の中も間接照明だけでムーディーな雰囲気。

そういえば、イギリスってレストランやパブは暗めのところが多い。日本に帰ってくると、どこも明るくて眩しく感じる。

ビールの泡の量はきちんと決められている。日本で時々あるみたいに、法外な量の泡を注がれることはない。
今回のお供はフィッシュケーキ。白身魚のフライに、美味しいソースがかかっている。


このあとは移動してテートブリテンへ行った。テートブリテンの話は別の回でご紹介している。


さあ、ロンドンは一旦おしまいにして、次はブライトンへ。まだ16時ごろとは言っても、すでに真っ暗。これだからイギリスの冬はちょっと気が重くなる。

けれど久しぶりにやってきたブライトン駅。疲れているとはいえ、懐かしさで興奮する気持ちを抑えられない!久しぶり〜、ブライトン!

ブライトンの駅は行き止まりになっているので、始発、終点のことも多いのだ。
ブライトンの街の中心に位置している、クロックタワー。
ブライトンビーチに面したホテル街。今回私達が泊まったホテルも海が良く見える。
ブライトンビーチはゴロゴロと石の浜辺。石を投げたり貝を探したりして遊べる。ただここにずっと座ったり寝そべったりするのは痛いので、長時間は難しい。

海辺のホテルにチェックインをさっさと済ませたら、夕食へ!
「もうみんな疲れているし、ホテルの隣のレストランでいっか」
と私と夫は言い、何も考えずに隣のレストランへ。

ここが大当たり!とても美味しい、地元の人で賑やか、割とリーズナブル、結果とてもラッキー。店員さんはみんなとても陽気。みんなギリシャ人かイタリア人のようだ。(イギリス人ではない)

ラテン系特有の陽気さで、私達の楽しいディナータイムを盛り上げてくれた。

居心地の良さと便利さのあまり、私達は次の日も二夜連続で訪れることになったのだった。

こちらのレストラン。

イタリアのビール MORETTI 美味しくて飲みやすい、料理にバッチリ合うラガー
Scampiというエビフライみたいなもの。私のお気に入り。これがラガーのビールに本当に良く合う!タルタルをたっぷりつけて。マッシュピーズも美味しい。


他の家族はみんなフィッシュ&チップス これも美味しい!というか量がすごい。

その後、夫は友人に会うため再び出かけたが、私は子供たちとホテルの部屋でリラックス。久しぶりにイギリスのテレビも観てみた。

なかなかゆっくりできる部屋だ〜。シャワーの水圧は恐ろしく弱いが。

ちょうど読んでいる本がとても面白く、寝落ちするまで読みふけった。


次の日もあまり天気は良くない。霧まで出ているブライトン。

ホテルのすぐ隣の公園。霧で向こうが良く見えない。
霧とミスト状の雨。イギリス人は滅多に傘をささない。


昼過ぎからは、友人家族に会って食事する予定になっている。友人おすすめの、新しいインディアンレストランで集合。内装もとても綺麗で、なぜか店員さんもすごくオシャレ。すごく洗練されているというか。

かなりクールでイケてる店だ...。こんな店、久しぶりである。

ビールはこちら!Tiny Rebel のペールエール。感じないほどの炭酸。ほのかな苦味。ユニークで美味しい。


友人家族と。会話に夢中で料理の写真を撮り忘れる。

まだ話し足りないし、「パブにもちょっと行こうか」ということで、彼らの犬も連れて行けるドッグ&ファミリーフレンドリーなパブへ。

一度解散して、また集合。


The victory inn

カウンターのビールをもちろんチェック。アムステルは知っているが、他は全部知らない。
陽気なバーテンの方。「写っちゃいましたよ」「全然問題ないよ!」とのことで。


友人は諸事情で今回はノーアルコールビール。なんとギネスの0%があるとは!友人曰く「結構美味しいから飲めるんだよ」とのこと。へえ〜!

見た目は完全にギネスそのものだが…
私はこれ。爽やかでオシャレなデザイン、ブライトンのラガー!なんか若者って感じの見た目のビール。
こちらスペインから来てまたたく間にイギリスで人気になったというCruzcampo.これ本当に美味しかった!


友人たちと別れて、再びお土産ショッピング、その後は前日と同じレストランへ。今度は家族はScampiを注文。私はPrawn cocktail(エビとアボカドのサラダ)を注文。これも最高。

ここはビールの種類はあまりないので、再びMORETTI。このビール全く飽きない。

地元の人で今日も大賑わいの店内。韓国人の学生グループらしき人たちも見かけた。私も留学中はグルメに詳しい韓国人の友人と出かけたっけ。


翌日は再びロンドン。ロンドンの街歩きは別の回でご紹介中。


LONDON PRIDEとグラスには書いているが、中身はDOOMBAR。お店の都合で別のグラスに注がれた。これは私が以前から好きなエール。苦味があるけれど、くせになる旨さ!

レスターに帰った後は、スーパーでお土産を物色中。「豆を買って帰ろうかな?」と悩む夫。

日本には売っていない調味料も買って帰ることにした。
普通のスーパーでも、あらゆる種類のビールが取り揃えられている。Any4for£7なので、どれでも4本で7ポンド。さあ4本どれにしよう?


お菓子を大量に購入。お土産用と、自分達用。おねえさん、ジロリと見てるように見えるけど、めっちゃ感じの良い人だった。
これらが私のチョイス!もう1本は夫がすでに飲んでいるDOOMBAR。
荷造りしながらこちらを飲む。なんか上品な味。美味しい。ペールエールは、時々すごく癖のあるものがあるけど、これは飲みやすくて良かった。
Black Sheepも飲んだが、荷造りが忙しく味は覚えていない。きっと美味しかったはず!
ガトウィック空港に到着。これから13時間のフライト。最後のビールはステラ。定番のラガー!
安定の美味しさ。

今回のイギリス滞在で、私が「美味しい!」と思ったビールはこちら!

イギリスのビール勝手にランキング!

1位 Cruzcampo  クルスカンポ

スペインからやってきて、イギリスでも人気というこのビール。美味しかった。忘れらないので、ぜひ日本でも注文したい。

2位 Madri

ロンドンでたまたま出会ったビール。飲みやすく、料理にも合う。けれどどっしりと存在感があって、ビールだけでも飲んでいられる。

3位 DOOMBAR

以前から好きなエールなのでこれも久しぶりだととても美味しく感じた。やっぱり苦味のあるエールも時々飲みたくなる。

これからも私のビールの旅は続く。新しいビールにトライする新鮮な気持ちを、いつまでも忘れないようにしたい。


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