![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/157480195/rectangle_large_type_2_16bf02bdc4e1788af6c48e599e387ea1.jpeg?width=1200)
何を伝えればよいのか? 初めまして編
何を伝えればよいのか? 初めまして編
保険営業の現場で「初めまして」と出会う場面は、今後のビジネス関係を左右する大切な瞬間です。しかし、保険営業の教科書やマニュアルには、すでに保険の話を始める前提で書かれていることが多く、実際の「初めてお会いする」状況には即していない場合があります。保険の話に入る前に、まずは**「なぜ今日お会いしたのか」**を相手に理解してもらい、次のステップに進むための準備を整えることが重要です。
ここでは、初めてお会いする場面を大まかに3つに分けて、実際にどうアプローチするべきか、またどのようにインパクトを与えるかについて深掘りして考察します。
1. 知り合いの知り合いと同じ席になった場合
シチュエーション
例えば、飲み会や異業種交流会、趣味の集まりなどで、共通の知り合いや組織を通じて、偶然同じ席に座るパターンです。この状況では、相手との関係性は非常に「薄い」状態です。共通の知り合いがいるだけで、直接的な繋がりはほぼありません。しかし、この状況をチャンスに変えるためには、相手に覚えてもらうための工夫が不可欠です。
何を伝えるべきか?
ここでのポイントは、相手の職業や関心を引き出し、それに関連する形で自分を紹介することです。単に「私は保険屋です、よろしくお願いします」と言うだけでは、相手にインパクトを与えることができず、他の保険営業と同じように埋もれてしまいます。相手の職業や興味に関連づけることで、相手が「この人、ちょっと面白いかも」と感じるように仕向けることが重要です。
実践例:
例えば、同じテーブルになった人(ターゲット)に即ご挨拶するのではなく、まず相手の観察をしましょう。
ターゲットと他の人との会話を聞いていると、どうやら電気工事業に関係しているようだという事が解りました。
少しでも手がかりがあればOKです。
相手が電気工事業を営んでいる場合、次のようにアプローチすることが考えられます。
「私は保険営業をしていますが、主に住宅設備関連の節約提案を通じて保険のプランニングを行っています。例えば、ソーラー発電やエコキュートの導入を補助金と絡めてご提案することがよくあります」と言うと電気工事のお仕事とも関わりが深いテーマになります。
このように相手の仕事や生活に関連する話題を取り入れることで、自然と会話が広がりやすくなります。特に、相手が日頃関心を持っている話題を通じて自己紹介をすることで、単なる「保険の人」から「この人、何か役に立つかも」という印象に変わります。
考察:
この「知り合いの知り合い」のパターンでは、共通の話題を見つけることが非常に重要です。相手は保険に全く関心がないかもしれませんし、日頃から保険の話を聞いている可能性もあります。しかし、自分の専門分野と相手の職業を絡めることで、新しい視点を提供し、興味を引きやすくすることがポイントです。この最初のインパクトが、その後の関係構築に繋がる大事なステップとなります。
注意※わざとらしいのはダメです。例えば「電気工事業者専門の保険屋です」などど言うと「こいつ、怪しいな」となります。連想ゲームでいうと少し離れたイメージを使うと良いですね。
例)バナナ農園の業者の場合は、農家の保険屋では無く「地域地場産業に関係して活動しています」とかにしておきます(^^♪
2. 紹介を受けてご挨拶に伺った場合
シチュエーション
ここでは、共通の知り合いや既存のお客様からの紹介を受けて、お会いするパターンです。この場合、すでに紹介者からの信頼がある程度背景にあるため、初対面でも少し安心感が生まれています。しかし、完全に信頼を得ているわけではないため、紹介者の信頼を活かしながら、相手との新しい関係を築く必要があります。
何を伝えるべきか?
この場面では、まず紹介者との関係性をアピールし、共通の知り合いを介して自己紹介をすることが効果的です。さらに、事前に紹介者から相手の情報を収集し、どんな人かを把握しておくことが大切です。相手の職業や最近の話題について事前にリサーチしておくことで、会話がスムーズに進みます。
実践例:
「○○さんからご紹介いただいて伺いました。○○さんとはもう長いお付き合いをさせていただいてまして、今日はお話を聞かせていただけることを楽しみにしておりました。〇〇さんと同じスポーツをされてると少しお伺いしましたが、毎週末されるんですか?私も同じスポーツしているので是非教えて頂ければ嬉しいです。」
ここでのポイントは、紹介者との信頼をベースにして、相手との会話を広げることです。また、相手に「なぜ自分と会っているのか」という明確な理由を感じてもらうことが大切です。紹介者の信頼を活かしながら、自然に相手のライフプランに関する話題へと進めることが理想です。
考察:
仲間意識を持たせることが成功の鍵です。紹介者を介した関係は、いわば「仲間の輪」に入ることと似ています。例えば、「昔のヤンキーが仲間意識を持ってどんどん仲間を増やしていたように(笑)」、共通の知り合いがいることで自然と親近感が生まれます。これは、異業種交流会やグループ組織でも同じです。しかし、たとえ組織やグループに所属しても、それだけでは効果が薄い場合があります。大切なのは、紹介者との「信頼」をいかに活用するかです。
3. 飛び込みやテレアポで初めてお会いする場合
シチュエーション
このパターンは、飛び込み営業やテレアポによって初めてお会いする場合です。相手にとっては完全に「知らない人」との出会いとなるため、相手が警戒心を持っていることが多いです。この状況では、最初に相手に**「なぜ今日自分と会っているのか」を納得してもらう**必要があります。
何を伝えるべきか?
この場合は、最初の数分で相手の警戒心を解くことが最も重要です。ここでのポイントは、特定の職種や業界に絞ったアプローチをすることです。相手が抱えるであろう課題や悩みを想定し、それに対する解決策を提案する姿勢を見せることで、会話のきっかけを作ることができます。
実践例:
「このエリアを担当している○○と申します。私は主に○○業界の方々のリスク管理や、生活の安心をサポートするご提案をさせていただいております。特に、収入が不安定な時期に備えたプランなどもありますので、少しでもご興味があればお話させていただければと思います。」
このように、相手の職種や業界に関連する話題で切り込むことで、関心を引きやすくなります。単に「保険営業をしています」ではなく、「○○の悩みを解決するために、こんな提案ができる」というスタンスを取ることで、相手にとって有益な情報を提供していると感じてもらえるはずです。
考察:
①の知り合いの知り合いとよく似たパターンです。①と比較すると事前調査する時間が多いのでこちらの方が実は有利なんです。
飛び込み営業やテレアポは、特に相手の情報を事前にリサーチしておくことが不可欠です。相手の業界や職種に詳しくなることで、相手が「この人、分かってる」と感じ、警戒心を解くことができます。事前準備を怠ると、ただの「よくある保険営業マン」に終わり、次のステップに繋がりません
。しっかりと情報収集を行うことで、マーケット開拓にも繋がります。
まとめ
「初めまして」の場面では、相手にとっての「なぜ今日会ったのか?」を明確にしつつ、相手の職業や関心に関連する話題を提供することが大切です。単に「保険営業をしています」と言うだけでは、他の営業員と差別化できません。相手にとって価値のある情報を伝えることで、次に繋がるきっかけを作ることができます。
知り合いの知り合いの場合:共通の知人や話題を活かして会話を始め、相手の興味を引く。
紹介を受けて伺う場合:紹介者との信頼をベースに、仲間意識を持たせながら会話を進める。
飛び込みやテレアポの場合:特定の職種や悩みに焦点を当て、相手が抱える問題の解決策を提案する。
次回の「何を伝えればよいのか?私の考え編」では、初めてお会いしたお客様に自分の考え方や価値観をどう伝えるかについて、さらに具体的に掘り下げていきます。ぜひお楽しみに!