日本一の農業県はどこか
農業を生産性で見た時にどんな風景になるか、を費用対効果から見たのが本書。
補助金の多い稲作は当然生産性は低くなる。この観点で見ると群馬県が最上位となるようだ。
農業県のイメージは稲作が強い県とリンクしていることもありなかなかに驚きのあるデータである。
結局のところ農政の弱い県ほど農業県としては強くなる。
まあでもそれはそうだ。
民間でやれるほど効率性が高ければ補助金がなくても金になるし、それが民間主導で行う農業の合理性を担保する理由である。
この着眼点がおもしろいなあと思って1人で思考を遊ばせている。
補助しないとできないのか、補助に頼っているから生産性が低いのか。
民間は儲からなければやらないが、現在の農業は非効率と言い切って良いのか。
非効率だとして自由競争が前提でどの業種に参入してもよい民間がわざわざ農業を主体的にやる必要はあるのか。
なかなかおもしろい気づきのある本である。