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後世に残していかなければいけない「絆」を探して ~ゴールデンゲームズinのべおか 観戦記 vol.1~

プロローグ

出雲を拠点とする映像コンテンツ会社があります。「後世に繋げ残していなかければならない絆」などを描き、海外でも高い評価を得ています。その制作チームの外部スタッフとして関わり続けています。

次コンテンツを準備する過程で、プロデューサーが「自分達の目指す世界観とよく似ているね!」と評したのがこの記事。

延岡が熱くなる日――好記録連発の陸上レースは地域の誇り

「出雲でもこの熱意を起こしたい!」と思っている私たちの道しるべとなる「ゴールデンゲームズinのべおか」の魅力を探ってきました。


2023.5.4 第34回大会のあらまし

主催:宮崎陸上競技協会、ゴールデンゲームズinのべおか実行委員会
主管: 延岡市陸上競技協会
特別協賛: 旭化成㈱、 ㈱宮崎銀行

レースを支える人たち

学生も大人たちも一緒に

参加ランナー約1,000人、観客約20,000人!
色んな立場の人たちが様々な役割を果たしています。

5000mのスタート地点、コース分けのブロックを設置


チャリティ募金も。膝を折って目線を合わせる。(撮影・掲載許可いただきました)


取材陣も募金協力

他の大会でも主催者による募金活動は行われています。延岡では募金者にお礼として蛍光ブレスレットを手渡し、「これをつけて応援してください!」

ブレスレットをつけている人=募金者と解る仕掛け。
支援者だと知ってもらう良い手だてですね。

公式Tシャツ売り場も高校生
「私に似合う色は?」「これです↓↓」
左スタッフさん「選手が来ましたから、サインさせますよ」
書いてくださったのは市田宏選手。

スタッフも学生も選手も一期一会の出会いを楽しんでいる雰囲気が、会場全体をふわっと包み込んでいます。

レース日限定!大型機材

  • ビジョンランナー

男子5000mE組

画面サイズ :約203 インチ(W:4,500xH:2,500mm(16:9))、画面には直射日光にも左右されないSMD を使用したフルカラー大型ディスプレイを採用


オペレーターさんのお話が止まらない。そして面白い。

(4年前に初めてきて、このライトにほれ込みました)
長渕剛の桜島ライブをご存知ですか?(知ってます!あの伝説のライブですね!)
そうです。あのライブの照明を担当しました。
ほかにもEXILEとか、九州での大規模ライブは殆ど担当しています。
延岡もナイターが始まってから長く担当しています。当社がいないとレースが成り立たないという自負もあります。明るいでしょ?あそこの丘の上から撮ってごらん!
(冒頭の写真はおススメの場所から撮影)

(ここまで移送するのも大変ですね、物価高の影響があるのでは?)
かつてはナンバーを取得して公道を走らせてきましたが、解体して保管しトレーラーで移送して現地組み立てをするようになりました。車検を通さなくて良いですから(笑)
確かに移送経費はコロナ後右肩上がりです。ですが、GGNは社会貢献という位置づけでコロナ前と同じ条件で契約しています。大会の目的はコロナ前も今も変わりませんから!

(コロナ前後で変わったことは?)
イベントの在り方が変わってしまい、当社のような大型照明の出番は随分少なくなりました。仕事が減りましたね。
今年も延岡に呼んでもらったのはとても嬉しいですし、何よりたくさんのお客様が来てくださっていて感慨無量です。
これから制限が無くなるので、もっと自分たちの出番も増えると思います。

オペレーター氏へのインタビュー

この日のためだけに運ばれてきた大型機材があるからナイトレースが出来るという訳。


延岡と言えば「旭化成」

GGN実行委員会の事務局を担っているのは、旭化成陸上部。
マネージャーの楠光代さんを核にイベントが回っている感じ。陸上部員も様々な役割を担っています。

役員やプレス向け

延岡駅への役員(招待客)送迎担当が選手さんだったり(出会ってビックリ)
プレス受付に東京五輪代表選手!(サイン列が長かったです)

来場者向け

観戦マナー啓発看板

一目見て惚れました!
観客の属性をよくご存じなんですね。
上段は主に県外客。特定選手(チーム)を応援するファン向け。「駅女」って言えば解るか?
下段は「ご自宅で」って書いてあるから、地元民向けなのでしょう。

大会を後援してる某実業団チームのスタッフ様が作成されてるみたいなんですが… 「あ、関係者側から見たファンってこんな感じなんだな」 っていい意味でマッチしてます。

アテンドしてくださった【公式】こだまっちさん

プレス受付担当は、有力選手を配置。取材経験豊富だから記者さんたちの顔をよく知っているのは心強いですね。そばには若手選手もズラリ、程なくファンのサイン列も出来ました。

GGNに無くてはならない、一番大事なもの

トタンの広告看板。それをたたく筒。
大会スタッフが、筒を配る。色とりどりの看板がトラックをグルリと囲む。

老若男女関係なく、看板の前に陣取って「バンバン」叩いて声援を送る。
選手の名前は知らなくても、トップであろうと周回遅れであろうと同じ熱量で叩き続ける。

実業団選手へインタビュー
(色んなレースに出ておられますが、初めてのGGN で感じたことは?)
自分は音楽がガンガン流れているホクレンの雰囲気が好きなのですが、この看板をたたく音の中で走るのは独特の雰囲気で、新鮮ですね。
(トラックの中から音割れするくらいの音量で音楽が流れているのですが、、、)
えっ、音楽流れているんですか?全く聞こえませんよ!
(箱根の沿道の歓声みたいな感じ?)
そう、そんな感じです。

右側にスピーカー。雨予報に備え、防水ビニールが掛けられていた。
ここから流れる音楽が聞こえなかったというのだから、看板バンバンの音量は推して知るべし。

取材を通じて感じたこと

受付でいただいた取材パスとパンフレット
募金者への蛍光ブレスレット
観客に配った看板たたきの筒

延岡の人にとっては、「日常」であるGGN。出雲人の私にとって、目から鱗の出来事ばかりでした。誰かに何かをしてもらったら、お返しの気持ちを表す。そんな感じです。

ランナーはもとより、市民にも愛されているレースが時代の変化にうまく迎合して続いているのは、「核となる組織」(旭化成)が経済的・人的に支えているから。そして、実際にレースを動かすメンバーは新陳代謝を繰り返して今日に至っていることに気づきました。

とここまで書いてふと思ったのは、「GGN」に対する延岡市民の熱意と我が出雲市民が「吹奏楽」に向き合う熱意の質は同じなんじゃないかと。

出雲は吹奏楽のまちで、日常のあらゆるシーンでブラスバンドの演奏を聴く。一番身近なのは、学校行事での校歌斉唱。吹奏楽部の生演奏が多いです。
出雲では当たり前なのですが、他の地域では録音を流すのが主流と知ったのは成人してから。この事実を知らない高齢者も多そう。

生まれたときから身近なものだから、気づいていないだけ。
よそで生まれ育った人に言われて初めて気づく地域の宝。

自ら気づくもよし、他人に言われて気づくもよし。
身近なものが、かけがえのないものだと気づいたら、未来に向けて繋げていくことを考えよう。
そして時代の流れに合わせて、変化していくものだと認識しよう。

この気持ちを忘れずに、冒頭の映像コンテンツに関わって行きますよ!

次回は、「絆」と「縁」が交わる時  あの名監督のエピソードです。 


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高野みや
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