「絆」と「縁」が交わるとき ~ゴールデンゲームズinのべおか 観戦記vol.2~
ある一人の選手に、GGN(ゴールデンゲームズinのべおか)が「奇跡」のような出来事をプレゼントしたのでした。
とはいっても、ご本人たち誰も気づいていないはず。
SNSがつないだエピソードの始まり始まり~。
垣根のないホームストレート付近
GGNは日本グランプリシリーズの一戦で、私の地元で開催される「出雲陸上」と同じGRADE3の大会です。
同じGRADEでも両試合で決定的に違うのが応援スポット。出雲陸上がグラウンドレベルでの一般観客観戦はNGであるのに対し、GGNは観客がトラック脇で観戦OK。
そのため、ホームストレート付近では、観客と選手スタッフが同じ目線で観戦できるのです。
師弟の「絆」
スタンド下の本部席付近には、チームスタッフがレースの進行を見に集まって来ます。
駒大の大八木弘明総監督(中央)の周りには、かつての教え子たちが集結。
九電工男子部監督の高井和治さん(左)、トヨタ自動車副部長の内田直将さん(右)
この春、九電工には山野力さん、トヨタ自動車には田澤廉さんが入社。新入部員の話でもされているのかな???
笑い声が響くものだから、もちろん一般観客も大八木さんに気づき、即席サイン会!
レース翌日、写真の整理をしながら師弟の絆っていいな~。としみじみしていたところ、こんな投稿が目に飛び込んできました。
取材のアテンドをしてくださった【公式】こだまっちさんの投稿にたくさんの反響。もしかして撮ってたかもとデータを見返すとあったんですよ。(トップ画像)
そしてものすごい数のインプレッション。もしかしたらこの男の子に写真が届くかな?と思い、こだまっちさんと相談して、公開したのです。
ご本人に届いた!
写真をアップ後程なくして、この男の子の関係者さんと繋がりました。こだまっちさんのツイートにぶら下がったリプライを読んでぶったまげました。
このようないきさつがあり、この写真はリプをくださった指導者さまから、中学生様ご本人の元に届けることが出来ました。
サインをもらうということ
このツイートの背景を深読みしてみました。
事前に発表になったエントリーを見て、駒大勢の出走を確認した時、中学生くんはこう思ったのかもしれない。
現地で会えた!
そばにいた人が助け舟を出した。(迎コーチ)
サインして会話した。(大八木総監督)
その様子を伝える人がいた。(こだまっちさん)
撮影した人がいた。(筆者)
このエピソードだけでも十分にインパクトがありますが、これでだけでは収まらなかったのです。
同郷の「縁」
GGN開催の延岡市と福島県いわき市は兄弟都市提携をしており、1998年から毎年いわき市から選手が派遣されているとのこと。
本大会のホストチームである旭化成には、福島県須賀川市出身の相澤晃選手が所属し、いわき市から参加した4選手と交流された様子は地元新聞(夕刊デイリー)に写真付きで掲載されていました。
そして大八木総監督は会津若松市河東町出身。
中学生くん、相澤選手に会えると同時に、福島が生んだ名将にも会えることを期待し、本を用意していたのでしょうね。
そして、本稿を書くにあたって迎さんのプロフィールも調べていたら、、、ご出身が「福島県浅川町」、、、えっ、マジ?
ほんのひと時でしたが、福島県人会だったんですね!
我逢人
指導者様に写真データをお送りした際、私の駒大との関係(陸上部会報誌の元写真担当)やいわき市のまちづくりに尽力している友人がいること、この選手が出雲駅伝に走ってくれるといいな!と添えました。
ご自身の体験と教え子への想いが伝わってきます。
そして、人と人とのご縁繋がりで若者のモチベーションが上がるかも、、、と思ったら私も頑張ろうって気になります。
大八木さんが良く口にされる「我逢人」は曹洞宗の開祖、道元禅師の言葉。「我、人と逢うなり」と読み、人と人との出逢いの尊さを三文字で表した言葉です。
「大八木さんは、福島の子と解ったら、きっと喜んでくれだろうな。」
この写真を見るたびに、そう思ってしまう自分がいます。
「我逢人」の言葉どおりの場面に立ち会った私の使命は、「この出逢いをさらに繋げていくこと」だと思えてなりません。
このエピソード、大八木さんに届いて欲しいな。
そして読んでくれた全ての人に、素晴らしい出会いがありますように!
最後に一言。
私の取材目的にもこの「縁」は繋がるのです。
さて どこまで広がっていくんだろうね???