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【オランダ滞在記Vol.3】オランダは犬・猫天国?|犬・猫を家族に迎えるための責任。

 Goedemorgen!(おはようございます)
今回はオランダで出会った犬・猫たちをご紹介。オランダで動物を家族に迎えるにあたっての心構え、みたいなものが垣間見れたので書いてみようと思います。

 ちなみに私たち家族は、みぞれという猫と一緒に暮らしています。

 今回オランダ滞在した1ヶ月の間は、友人宅でお留守番をしてもらいました。友人宅には2匹の猫ちゃんがいるのですが、友人はみぞれのために別部屋を用意してくれて、少しずつ慣らしてくれました。みぞれのことを、本当によく考えてくれる友人がいて私たちはとてもラッキーです。

 みぞれは、人間は大好きなんですが移動が大の苦手。移動で使用するケージには近づこうともしません。なのでみぞれを連れてどこかに移動しなければならない際の時間は最小限にするようにしています。

 さてそんな箱入り娘ならぬ、箱入り猫のみぞれ。お家の外からは自分で一歩も出たことはありません。時々飼い猫さんもお外に出しているお家もあるようですが、うちはダニや野良猫さんとの対立を避けるため、出さないと決めています。

オランダの飼い猫さんたちに出会う日々

 日本にみぞれを残し、オランダに向けて出発。
オランダに到着し、滞在先のお家の前に着くとどこからかふら〜っと猫さんが。息子はみぞれちゃんと離れるのが悲しくて、「みーちゃんはヤパン(Japan)にいてパット(友人名)といるんだ〜」と呟いていただけに、猫さんを見ると「プース!!(Poes:オランダ語で猫)」と大喜び。
 私はてっきり野良猫さんかと思ったのですが、夫情報によるとオランダには野良猫はほとんどいないとのこと。見かけた猫さんも立派な首輪をしていました。どうやら滞在しているお家の近所の猫さんの様子。人慣れもしていて、息子にも擦り寄ってきて息子も満更でもない様子。
この猫さんは、その後もよく見る猫さんでした。

ふら〜とやってくる猫さん。

 ある時は息子と公園に行くと、またふら〜と猫さんが。
この猫さんは首輪がない。
「首輪がなくても、飼い猫である可能性の方が高い。マイクロチップを入れているからね。」なるほど。
 ある時には、息子とお散歩していると、またまたどこからともなく猫さんがふらり。あちらからもふら〜っと。飼い猫さんが自由に近所をお散歩しています。この飼い猫さんたち、お家にちゃんと帰ってくるんですよね、すごい。なんだか飼い猫さんがこんなに外でのびのびと散歩している姿が、なかなか見れない光景です。普段日本で見ている野良猫さんたちは、いつもどこかピリピリしていて、人間や他の猫を見ると警戒心むき出しでピャーと逃げていってしまいます。息子は「みーちゃんも、オランダ来たらおさんぽするね。たのしいね」と。猫によるかもですが、確かにのびのびしています。

のんびり毛繕い。近づいても逃げない猫さん。

野良猫の多い日本。マイクロチップ装着義務化で変わってほしい。

 原則、日本でもペットショップやブリーダーで犬猫をお迎えすると、マイクロチップの挿入が義務化(令和4年より)されていますよね。そこにはその動物の生態情報とオーナー情報も入っています。
 オランダでも基本的に国とEUのルールに則ってお家に迎えています。生態系の販売は禁止になっているので、ブリーダーさんから承認をもらえたオーナーたちのみ犬猫をお迎えすることができます。マイクロチップの装着も必須です。
 マイクロチップ装着ってすごく賛否両論ありそうですが、私は人の子で言うところの保険証やマイナンバー的な役割を担っているなと思っています。日本でこれだけ野良猫が多いということは、やはり飼育放棄してしまう人が少なからずいる現状。犬猫に限らず、「誰にもバレないし」という心があると言うことは自分がオーナーである自覚がないと同時に、この命を最後まで看取る自覚もない。そういう面でマイクロチップ装着義務ではなく装着必須にして欲しいくらいです。そして、もし仮に犬・猫をどこかに置き去りにしたりした際は、マイクロチップからオーナーを見つけ、きっちりとした罰を受けてもらう、そこまでやってほしいところです。
 捨てられて野良猫になった猫さんたちは、とても気が張っていてキリキリしています。自分が生き延びるために必死に生きていくのでどうしても凶暴化したり病気もしやすく危険な存在になったり、ならなくてもいい病気になったりと悲しい運命を辿りやすくなります。
 日本でマイクロチップ装着が義務化になったのが最近なので、マイクロチップ装着によって野良さんや捨て犬・猫がどんどん減って、1匹でも悲しい道を辿る犬・猫さんが少なくなることを祈っています。(犬猫に限らず)

撫でて〜と言わんばかりの猫さん。

オーナーさんの気を付ける点(猫さんのオーナー)

 オランダで飼い猫さんが自由に近所を散歩しているという点、オーナーにとって気を付けなければならない点もあります。

一つ目:野生に近い存在になり得るので、野生の鳥やネズミを取ってくる。
最初の写真の猫さん、すごく人懐っこいのですが、ネズミや鳥を見るとやはり本能を刺激します。なので目の前でかっこよく狩りをしちゃいました。
なかなか生々しい光景だったので、心の準備ができていなかった私たちは呆気にとられてしまいました。
そうだった、猫って肉食だったわ。。。
この光景、日本の飼い猫さんにも、放し飼いしているとあるそうです(笑)

二つ目:珍しい猫は盗られてしまう。
売ってお金になる猫は、自由にさせることはできません。確かに…!!
うちのみぞれはブリティッシュショートヘアーなのですが、少しお金になり得る猫の部類に入るので、猫さんの種類によって外に出すときは気を付けなければなりません。

犬の散歩は森の中で!中・大型犬が駆け抜ける森のお散歩

 さてお次は犬さんのお話。
うちには犬さんはいないのですが、数日滞在先だった夫のお姉さんのお家にいました。なのでお散歩に一緒に行ったり、犬さんと一緒に暮らすためのノウハウを教えてもらいました。
 お散歩は、近くの森を散歩するとのこと。この森、本当に森で、見渡す限り深い木々が。森の中にいくつか歩くコースがあり、森一回りで30分程度でしょうか。犬さんは、基本的にこの森の中ではリードを外し、好きなだけ好きなところに走って行きます。走るのも100%の全力疾走です。なんだかとっても嬉しそう(笑)
 
こうやって全力疾走でお散歩(お散歩なのか?w)できる場所、日本ではドッグランくらいしかないんじゃないかと思います。
その森では、中型犬、大型犬と一緒に散歩している家族が多く、犬さんたちは別家族に会う度に犬同士で挨拶し、家族も挨拶し合うという感じです。

犬さん、全速力で駆け抜けってった。どこに行ったのか。(笑)

 犬との散歩のあるあるかもしれませんが、犬さんたちが挨拶しあっていると、オーナー同士も会話が始まったりしませんか?
なんだかとても心地の良い時間が流れていました。良いですね、この時間。
 ただ一つ注意しないといけないのが、人が進むコースのちょっと脇を歩くとすぐに犬さんたちのう◯こに出会います。コース内にう◯こした場合は飼い主が拾う場合が多いのですが、コース外は基本自然の状態。犬さんたちのう◯こがあちこち。私は道端う◯こに耐性がないので「ひいい!」と毎回よろけながら避けていました。日本では必ず持ち帰りが基本なので、犬さんのう◯こを気にしながら歩いたことないなぁと。そうかぁなるほどなあと感心し、少し日本が恋しくなり(ここで)、う◯こがないか目を凝らし、気を張りながら歩いたのを覚えています。

息子・コザルも犬を追いかけ、大はしゃぎ。

犬を家族に迎えるためのオーナーの責任とは。

 リードを外せる、というところは1つ大きなポイントかもしれません。
これは犬さんと一緒に暮らしていくためのノウハウにも繋がります。
 オランダでは、犬を家族に迎える際に必ず犬にトレーニングをします。
例えば、子どもや他人にいきなり飛びつかないように、ムダ吠えをさせないように、リードをつけているときはオーナーと同じ速さで歩くなど、必ずその犬にとってのオーナーやリーダーは誰か、ということをトレーニングを通して覚えさせます。子どもへも同じことを教えます。もし犬が子どもに飛びついてきたら、お尻を向けて「自分は興味がない」と飛びついてきた犬に教えてあげるんだよ、と私たちの息子に教えてくれました。おかげで息子も「Nee、Nee!!(No,No!)」とお尻を向けて、犬さんへの対応を学び、自分の身を守る知恵を身につけました。
 こういった日々のトレーニングを通して、他人への噛みつきや怪我をさせないよう安全を保つことが、犬を家族として迎えることの大事な責任であると多くのオランダ人は捉えているとのこと。
だからこそ、森でリードを外して全力で走り回ることができるし、犬さんも健康に、周りの人々も安全に豊かに暮らせるのだなと思います。

 オランダも日本もある意味でペット文化が根付いていますが、動物への接し方が少しずつ違います。社会も動物たちも支配し合う関係でなく、お互い気持ちよく暮らせる社会のあり方が、それぞれの幸せにつながるかもしれません。

 次回はオランダ語「Gezellig」という言葉を紐解きたいと思います。この言葉、実は他言語にはなかなか訳せない言葉で、上手に使えばオランダの人々が喜ぶ言葉です。オランダでコミュニケーションに困っている方はぜひ。

Doei doei!!



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