見出し画像

【移住に向けてNo.2】海を渡るなんてきいてない!|愛猫と一緒に飛行機に乗るための準備

 Goedemorgen. おはようございます。
前回に引き続き、移住に向けて準備してきたこと、大変だったことなどを忘れないうちに記録しておきたいと思います。
移住に向けて準備することは本当にたくさんあって、時間のかかる事柄が多かったなあと今思い返しています。
 その中でも特に気を遣い続け、飛行機に乗ってオランダに入国するまでハラハラしたのが『愛猫を一緒に連れていくこと』でした。ペットを飛行機に乗せることに関して、いろんな考え方があると思います。私たちも周りから「わざわざ連れていくの?」などと何度も言われました。猫がどこまで一緒に生活している人間たちに愛着を持っているかは正直わかりません。猫からすれば、「陸を離れて移動?そんなの聞いてない!!」ぐらいの発狂モンだと思います。それでも、家族として迎え入れた愛猫を、日本の誰かに任せて海外へ引っ越しをすることは考えられませんでした。これを人間のエゴだと言う人もいるでしょう。(どうぞ言ってください。)
 海外へペットを連れていくには、たくさんの手続きやワクチン接種が数ヶ月前から直前まで必要になってきます。今回オランダへ向かうため、①日本から出国(輸出)するための手続き書類②オランダへ入国(輸入)するための手続きがいります。入国する国によって手続きが変ります。なので、こういった記事を鵜呑みにせず、自分で入国する国のHPや、その国の検疫所へコンタクトを取って、何が必要なのかを飛行機に乗る日の半年以上前から確認することが必要だと思います。
その時々の情勢などで必要なものが変わることがとても多いので、本当に気をつけてください。

 さて、日本からオランダへ愛猫を連れていくのに、大まかに以下の確認を1年前ぐらいから行い、カレンダーやTodoリストを作成し、一つでもミスのしないようにフォローしていきました。

  1. 日本から動物を輸出する際に必要なもの・オランダへ動物を輸入する際に必要なものの確認

  2. 搭乗する飛行機に必要な書類と要件確認(猫種類の確認・体重制限・キャリーの大きさ)

  3. 狂犬病ワクチン接種のタイミング

  4. 狂犬病ワクチン抗体検査はいるかの確認

  5. ICチップ動作確認(動物病院)

  6. 農林水産省・輸出管理局(NACCSアカウント)へのコンタクト

  7. 輸出検査申請と検査予約

 今考えても、本当に長かった準備です。しかもオランダに入国するまで気が気でないのです。

この座り方、本当に大きく見える(笑)

準備の中でイレギュラーに発生したこと|ダイエットの始まり

 みぞれはブリティッシュショートヘアーなのですが、個体からして雑種の猫ちゃんよりは大きくなる性質で、鼻の長さが少し短いのが特徴。搭乗するKLMのHPには、鼻の短い種類(犬も同様)は、貨物ではなく機内持ち込みとして客室に乗せるように書かれていました。これにより、貨物としての規制ではなく、客室に乗せるための規則をフォローすることに。客室に乗せるための体重制限が、キャリーを合わせて8kg以内。みぞれは当時7kg(6.8gk)近くあり、キャリと合わせるとなんと8kgジャストという展開に。ひーやばい、これはやばい!獣医さんに相談すると、これからの健康面も考えて、ダイエットしても問題ないと言うことになりました。(→これすなわち肥満と言われているのです。ごめんね、みぞれ。)ご飯をダイエット食に変えて、目標体重に合わせてご飯を与えること2ヶ月。数百グラムではありますが頑張ってくれました。このダイエットが、実は準備の中で一二を争うぐらい緊張しました。

海外へ行くペットを診たことのある獣医さんへ

 準備する中で気づいたことが、獣医さんの経験値の違い。最初に通っていたのは地域でも大きな動物病院で電話で受け答えしてくれたナースさんは経験があった様子で、海外へ行くことを伝えた上で狂犬病ワクチンを猫に打つことを伝えても話が通じたのですが、実際に獣医さんにお会いすると「・・・え?猫に打つの?打っていいのかな。。」と固まってしまいました。「狂犬病ワクチンの種類によって猫に打っちゃいけないものがあるのかな?」と私も不安になり「あの〜、海外へ連れていくので狂犬病ワクチンの接種が必要なんです。接種証明書も必要なのでそのワクチンが猫に打っていいものかどうか確認してもらえますか?」と伝えると、ワクチンのパッケージを確認し、「あ〜・・・いけるっぽい。猫って書いてあるね、ほら。」と私にも見せてくれたのですが、どうにも不安になっていく私。「・・・あの〜、ワクチン接種後、抗体検査も必要かもしれなくてこの病院から検体(血液)を指定施設に送ってもらうことはできますか?」と伺うと、また「ん?あ、ああ…え?」とあやふやな顔をする獣医さん。
あ、だめだ、やめとこう。
即座に思い、「あ、大丈夫です。抗体検査はもう一度調べるので。ワクチン接種だけお願いします。」と伝えさっさと終わらせてもらいました。
 これとてもトリッキーでした。電話口のナースさんはプロセスをわかっている物腰でお話しできたのに、獣医さんが経験ないとは。とても面倒でしたが、もう一度家の近くの動物病院さんに何軒か電話し、海外へ行くペットの犬猫を診たことがあるかどうか、そのプロセスをサポートしてもらえるかまで確認し、新しい動物病院へいきました。これのおかげで随分と話が早く、渡航まで管理しやすくなりました。

日本→オランダ 狂犬病抗体検査について(2024年後半の話)

 狂犬病のワクチン接種証明は、オランダ入国というよりはEU(ヨーロッパ)入国のための必要要件でした。ただそのワクチン接種後の抗体があるかどうかの証明書が必要かどうかは、入国する国によるようです。そしてとても厄介だったのが、オランダ国の検疫部門のHPには、国により狂犬病ウイルスのリスクが高い場合抗体検査証明がいる場合があるという書かれ方しかしておらず、じゃあ日本から入国する場合はいるの?いらないの?という話。何やこの書き方は・・・。新しく通い始めた獣医さんに相談すると、日本はアジアでも有数の狂犬病ウイルスはほぼゼロの国という見解が通っているはずなのに、そもそもEUが日本に狂犬病抗体検査を求めることもおかしいレベルで必要ないんじゃないかという。(ちょっとここは獣医さんの愚痴も入ってる笑)
 でもこういったことは、証明書や誰かお偉いさんが書いた責任ある一文を持っていてこそ伝わるもの。獣医さんとも意見が合い、日本の動物抗体検査をしている研究所に聞いてみることに。
 指定研究所に問い合わせると、その当時のHPに「現在EU向けの犬猫における狂犬病抗体検査は、事務手続き調整のため停止しています。」と書かれていました。
(゚∀゚)えええ!?どういう意味?やばい、これオランダから抗体検査証明求められたら無理やないの。しかもどこをみても、代替え案が全く書かれていない。電話で問い合わせましたが、「オランダ国の大使館なりに聞いてみてください」の一点張り。
ちなみにこういう時の「オランダ国大使館に聞いてみて」は全くもって時間の無駄ということを一応ここに書いておきます。日本にあるオランダ大使館はこの手のことは何もわからないので結局オランダの各部門(各省や検疫機関)に直接聞かなければわかりません。
 これ以上やっても日本側で答えは出ないため、最終オランダ国の検疫部門にメールで問い合わせ。この時間が一番ハラハラした時間でした。何を隠そう、検体を送って抗体検査をするのに1・2週間かかり、結果が出て証明書を受け取るのにもう1週間。実は出国日まで1ヶ月切った時にわかったのです。返事が来るまでどうしたらいいかどうかを考え、有る事無い事考えた時間でした。
 オランダ国の部門から、正式に返事が来たのは問い合わせてから5日後、抗体検査なしでも問題ないというメールを受け取りました。なのでメールを即座に印刷し、搭乗時の必要書類として加えました。この時はこれでオランダ入国まで大丈夫でした。(でも抗体検査証明書を出してと聞かれます。この件ついて何度も確認されました。なのでなんらかの必ず公的返事を手に入れたら印刷して携帯すること!) 
 今はどうかわかりません。抗体検査が再開して必須となってる可能性もあるので必ず自分で、必要機関に問い合わせて確認してください。

新しい家から外の様子を確認中。

ペット輸出入手続きを業者に任せるかどうか

 この選択肢も実はありました。この一連の流れ、必要書類作成や確認や申請、各予約を全て業者に任せることもできるようです。ですがとても高額になります。「TIME IS MONEY!!」と割り切る方、もう調べてる時間ない…と思う方は利用してもいいかもしれません。
 でも私個人としては、夫と協力して自分たちでやって良かったと思っています(喧嘩もしましたが苦笑)。日本の輸出管理局は割と親切でしたし、オランダ側の書類を作成してくれた部分もありかなりホッとしました。何度も何度も同じ確認を数ヶ月にかけてやっていた時もありましたが、今思うと、ワクチン接種や動物病院に連れていくのは結局私たちになるし、流れさえ掴めばこの手続き準備に大金を払わずに済んで良かったと思います。

 次回はみぞれを実際に飛行機に搭乗させ、入国するまでを書きたいと思います。

いいなと思ったら応援しよう!