ハッピーバースデー (短編)
私は超ハッピーな人間である。この世の中で一番ハッピーな人間だといっても過言ではない。よくそう言われる。部屋に入ると、ニコニコ笑っている顔で必ず迎えられる。地元に帰ると、春の到来よりも私特有の超ハッピーな存在感が歓迎される。ただの盛り上げ役みたいな、くだらないことでなく、人が私と同じ空間に入れられると、なんとなく、周りに完全に溶けてしまうような感覚にとらわれ、そして、次第に不安も消えてゆく、らしい。私自身はずっとこのハッピネスを与える側だから、実はこんな描写が当てはまるかどう