小学生の時から将来の夢ややりたいことがなく、学校の文集などに書く際は毎度思ってもいないことを無理やりに書いていた。いまでも少し先を想像して「で、じぶんどうなりたいん?」と思うことが多々ある。ほんま私はどうなりたいんや、考えようとするたびにいつのまにか違うことを考えて、そのまま逃げ切る。結局どうにもならず、なにも考えずにここまできた。

夢よりも現実的なところで人生設計という言葉をよく聞く。描き切れた試しがない。そこに必ず登場する結婚、出産、マイホーム購入、どれも自分とは無縁で、人生設計と聞いた瞬間、反射で「はぁ?」となる。私はこの先1.2ヶ月のことで精一杯だ。

という感じで自分がどうなりたいなど考えないで、時間とお金が許す限り好き放題してきた。その好きなことというのが自分にとっては何かを見に行くことである。それはお笑いだったり音楽だったり映画だったり。私の夢は自分の好きなものを見ること、でもいいよね。馬鹿みたいにそう言い聞かせる。

昨日はライヴ喫茶亀で楽しいライヴを見てきた。憧れの虹の黄昏が大阪にやってきたのだ。ふたりはオープニングで姿を見せなくても会場を湧かせ、舞台上で汗などを飛び散らせながら超絶悶絶のハイパーアクションを繰り広げてくれた。最前列での大迫力に笑いすぎて身体中の水分が出ていった。虹の黄昏が叫ぶと、東京の言葉がとてもイカして聞こえる。打ち上げになると気さくで優しく、ちょっとお茶目でかっこいい。そしてもちろんおもしろい。魅力が溢れ出していて、虹の黄昏のことがもっともっと好きになった。

オールナイトのライヴが終わり、ずっと欲しかったDVDを2枚買わせてもらった。野沢さんは両方にびっちりとサインを書いてくださり、最後に握手をしていただいた。その両手はとても固く、熱いコミュニケーション。野沢さんは「俺らはずっと、いつでもいるから、また来たらゼッテーに声かけてくれよな」と言ってくださった。待っていてくれる人がいる、重いかもしれないが、そう受け止める。この言葉がとても嬉しかった。外はいつのまにか明るくなって朝を迎えている。また虹の黄昏に会いに行く、そんなバカでっけー夢ができた。

#虹の黄昏


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