電気温水器をエコキュートに替えてみたらどれだけお得になるだろう
こんにちは。Forward to 1985 energy life事務局の服部です。
突然ですが、みなさん家の中で使うエネルギー7用途ってご存知ですか?
これが住宅の中で使うエネルギーの7用途になります。
さて問題です。この7用途のうち、エネルギーを多く使うTOP3はどれでしょうか?
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正解は
1位 家電
2位 給湯
3位 暖房
になります。当たりましたか?
(省エネ地域区分5~7地域の平均的な使用状況の家庭を想定した場合の順位です)
家電は冷蔵庫のように24時間365日稼働するもの、また数が多いため、その積み重ねで1番多くエネルギーを使うということになります。
そして今回注目したいのが2位の給湯です。
家庭内でお湯を作る設備というのは、一般的に給湯器1台かと思います。それなのに2位・・・つまり、この1台を省エネ型にすれば、相当の省エネが見込めるということです。
そういうわけで、今回はこの給湯器の中でも、電力消費量の多い電気温水器をエコキュートに替えたらどれだけお得になるのかを検証していきたいと思います。
1.電気温水器のエネルギー消費量
建築実務者の皆さんはもう見慣れた画面だと思います。建築研究所のエネルギー消費性能計算プログラムで電気温水器(電気ヒーター給湯機)での消費量を計算してみました。
このように、59,851MJという結果になりました。これを二次エネルギーに直すと6,132.27kWhになります。
2.エコキュートのエネルギー消費量
続いてエコキュートの場合のエネルギー消費量です。機器以外の設定は変更しないで計算してみます。
約1/3に減りましたね!
二次エネルギーに換算すると1,840.36kWhという結果になりました。
3.年間いくら電気代が減るのか?
それでは両方のkWhが出たところで円に直してみましょう。
例として東京電力の夜トク12のプランの単価で計算してみます。
電気温水器 6,132.27kWh×22.97円=71,948.24円/年
エコキュート 1,840.36kWh×22.97円=42,273.06円/年
という結果になりました。
その差額 29,675.18円/年。
4.何年でペイするのか?
エコキュートの本体価格が370Lで20万円程度、設置費用10万円程度として、合計30万円だと仮定すると、
300,000円÷29,675.18円=10.1年でペイするという結果になりました。
また、上記は建築研究所のエネルギー消費性能計算プログラムでの試算でしたが、環境省のうちエコ診断だともう少し違う結果が出ました。
10.1年と8.4年・・・ソフトによって差が出ますね。
各ソフトが前提としている給湯設備の使用条件が違うためこのような差が出ますが、一般的な使い方ならおおよそ10年でペイできそうということが分かりました。
5.結局エコキュートにするのが良いのか?
エコキュートの寿命を約10年とすると、ちょうどその10年目にはペイしそうという試算なので、壊れていない、また、まだ寿命まで時間があるというご家庭は今すぐにエコキュートにする必要はないと思いますが、耐用年数を超えている、または大規模リフォームを計画しているというご家庭は、これを機にエコキュートに替えることをオススメします。
年間にすれば29,675.18円お得になるという試算でしたが、これが10年になれば約30万円光熱費が安くなるということです。
家計にも、環境にも優しい選択として、電気温水器からエコキュートへの交換を検討・提案してみてはいかがでしょうか。
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