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インターンシップ体験記 

2024年8月、静岡市女性会館へインターンシップに来てくれた大学生の体験記です。「アイセル女性カレッジ」や女性会館公式HPのリニューアルに関する企画に携わってくれました。

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 こんにちは!私は静岡でデザインを学んでいる大学2年生です。
私はサービスデザインを学んでいて、公平性を大切にした目線を持ってデザインをするように意識しています。このような目線でデザインをしているうちにジェンダーに関心を持ち、女性会館のインターンシップに参加させていただきました。


1日目

ジェンダーって何?

女性会館の事業やジェンダーについて教えてもらいました。
日本のジェンダーギャップ指数は118位で、その中でも政治や経済面がとても低い状況でした。私たちはずっと日本にいるので日常にあるジェンダー差別に気づかずにいるため、世界的に見たら発展途上国と同じくらいのジェンダー指数だと言われて少し驚きました。
差別している・されていることに気づけない世の中をどうしたらいいんだろう?と疑問に思いながら一日目が始まりました。

女性会館って意外と自由に行ける場所

次に女性会館内を女性会館職員さんから紹介していただきました。
今日はイベントやサークルをやっている方たちが多くて、メンズクッキングクラブの活動をたまたま見学に行けました。「この肉の切り方しってるか?」と少し自慢げに話しかけてくれた方や、一生懸命メニューを見ながら「〇〇さんこれどうやるの?」と聞いていたりとみなさん自由で楽しそうでした。将来私がおばあさんになったらこういう趣味活動をいろんな人たちとやってみたいなと思う瞬間でした。図書コーナーもあって、その中に授乳スペースがありました。子育て中のお母さんが安心して来れる場所だと思いました。喫茶店もあって予約なしでもゆったりとできる場所でいい所だなと感じました!

HPの提案-準備編1-

5日間のインターンシップの中で、私たちは女性会館のリニューアルHPの提案をすることになりました。大学で学んでいるデザインの観点から、どのような情報やターゲット、レイアウト、カラーにすればいいのか主に考えることにしました。女性会館職員さんから過去のチラシや情報を教えてもらいました。そのチラシを見て、私たちは疑問でいっぱいになりました。例えば、”若い人はそもそもチラシみないし電話相談しなくない?”とか”生理のセミナーって若い人いきたくなるのかな?”とか”どんな人が女性会館を利用して、どうやって女性会館をしるんだろう?”などなど
女性会館職員さんと話していると、やはり若い人に女性会館のことを知ってもらうことや、気軽に行けることを広めることが難しいように見えました。興味持っている人は発信せずとも探してくれるけど、発信しても興味を持ってもらえない状況こそが、情報をわかりやすく伝えて魅力を感じてもらうデザインの役割が発揮されそうだと思っています!HPの提案にわくわくしながら1日目が終わりました。

2日目

昨日の豪雨の影響で電車の遅延から始まった2日目です。天候のことなので仕方ないですが、30分程遅れてしまったので少し気分が下がりながら女性会館に入りました。

図書館のPOP作ってみました!

2日目の午前中は、図書館のおすすめ本POPを作りました。瞬間的にわかることを意識して作りました。10月に実際に貼ってもらえると思うのでぜひ見てください。

お昼は喫茶あいせる

初日の施設案内の時から気になっていた喫茶あいせるさんに行きました!ミートスパゲッティを食べているところに店員さんが「インターン頑張ってね」とアイスをくれました。初日から思っていましたが、女性会館で働く人たちがとても暖かく迎えてくださっていて、良い環境だなと思いました。

HPの提案-準備編2-

午後は主にHPの立案準備をしました。女性会館HPのを見て思ったことと、他機関と比較して女性会館のHPに足りないことを考えました。1日目の会話と調査から私たちは、“20代のうちから女性会館を認知し利用していれば、年齢が上がって「子育て」「介護」「老後」とライフステージが上がっても長期的に利用してくれるんじゃないか?”“女性会館を利用しなくても頼れる場所があれば安心してくれるのでは?と考えました。”ペルソナもふんわりと決まり良い感じに進んでいます。

3日目は防災カレッジに参加

最初は防災とジェンダーって何か関係あるの?と思っていましたが、震災では実際に性被害が多かったり生理用品が足りなかったりと問題が起こっていることを初めて知りました。災害の時に女性の意見が通りにくい怖さを知りました。前半は防災・災害支援の頼れる組織・団体さんの講座でした。この講座の中で印象に残っている言葉は“みんながみんな避難できるとは思わないで”“被災された方に寄り添う、話を聞くだけでも立派なボランティア”です。避難を無事できたとしても、避難所に入れる人数が制限されていて、家の状態によっても入れるのか入れないのかが決まるらしいです。初めての情報に驚きです。確かに避難した後なんて考えていませんでした。避難所に行けば一安心できると思っていました。また、災害ボランティアは体力勝負だから敷居が高いと思っていましたが、寄り添うこともボランティアの一環と話を聞いて自分にもできそうだなと思いました。固定観念はやはり恐ろしいと実感しました。
後半は自分の地域のハザードマップを見て危険そうなところを話し合いました。私は静岡市に住んでいないのであまり危険性を理解できなかったのですが、大学にいることが多いので知っておかなければ、と思いました。どう逃げようかとか危険なところが現実的に見て話せました。

4日目は豪雨で待機

まさかの台風で電車も新幹線も運転見合わせで女性会館に行くことができませんでした。そのため2人でスライドを作ることにしました。主に内容を濃くすることと、HPに求めていることを自分ごと化して考えて見ました。

5日目はオンラインで発表会

HPの提案-準備編3-
 最終日も台風の影響のためオンラインでの活動をしました。午前中はスライドの最終仕上げとして課題解決案を具体的にまとめました。HPを見た時に頼れる場所、安心できる場所と思えるような情報の伝え方を意識しました。時間がなく実際のHPデザインを作ることはできませんでした。そのため図解や絵を使いながら作りました。
 
ついに発表会!
午後に、女性会館職員さんと、司書さん、男女共同参画フォーラムしずおかのメンバーさんが見てくださいました。全員からのフィードバックをもらい、良い反応をいただけだのでとても嬉しかったです。今回はHPを作るというゴールがありましたが、HPを見るまでにどんなストーリーがあって見てくれるのかをかなり都合良くしてしまった部分がありました。女性会館を知る機会ってどこなんだろうと考えた時に、こちら側からアプローチしないと全然見てくれないなと思いました。そのアプローチの塩梅がとても難しいなと実感しました。次に他のインターンシップ生の防災企画プレゼンを聞きました。コンセプトもタイムスケジュールも練り込まれていて驚きでした。今にも実践できそうな内容でした。

今回インターンシップに参加して、ジェンダーの視点で見ることで、「私はこう考えているけど、こう考える人がいるかもしれない」と俯瞰して見ることができました。固定観念に囚われずに常に考えることがジェンダー差を埋める手段なのかもしれないと思いました。ジェンダーと言ったらすごい大きな問題かと思いがちですが、防災など日常的なところにもあり、そこを見つめていくことが大切だとわかりました。

5日間のインターシップから自分の考え方や価値観を再認識することができました。短い期間でしたが女性会館職員さんや喫茶あいせるさんなど、いろんな方にお世話になりました。ありがとうございました!

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