ジェンダー平等と防災の理解が深まった5日間
2024年8月、静岡市女性会館へインターンシップに来てくれた大学生の体験記です。「アイセル女性カレッジ」や防災講座に関する企画に携わってくれました。
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1日目
静岡市女性会館・講座の概要説明
まず、職員の方と他インターンシップ生との挨拶から始まりました。次に静岡市女性会館についてと、午後に行う防災講座(カレッジ)の概要説明を受けました。運営側の立場として防災講座の目的や企画背景の説明を受けて、先を見据えた企画意図を知りました。近頃、地震が多いので防災知識を深められたらいいなと、緊張しながらも講座参加が楽しみになりました。
防災講座の準備
講座で使う部屋に行き、机や椅子の移動を行いました。タイムスケジュール表を見ながら、講座の流れとそれぞれの役割分担の確認をしました。
防災講座
私は最初、受付を担当しました。挨拶と、分かりやすい席案内を意識して行いました。講座が始まり、私たち実習生も参加者の方に混じり、講師の方のお話を聞いたり、グループワークに参加しました。年代や参加理由が様々な方たちと実際に話し、防災や防災への女性参画に関して色々な考えを聞くことができました。 防災に対して積極的に行動している女性たちの姿を見て、男女共同参画へ向けて諦めない事の大切さを学びました。運営準備から手伝ったことで運営者の立場で全体の流れを知ることができ、また、実際にグループワークに参加したことで参加者の立場でも講座を体験できて楽しく学べました。
2日目
まず、朝礼に参加し、1日目にお会いできなかった職員の皆さんと挨拶をしました。皆さんが明るい笑顔で挨拶をしてくれて2日目も頑張ろうと思いました。
キャリア支援相談
キャリア支援のガイダンスを行いました。改めて自分の近況やキャリアのことなどを振り返ってみて、自分の頭で考えるだけより、人に話しながら考えたり、また、インターンシップで「いいな!」と思ったことから、「なんでそう感じたのか?」と紐づけて考えると、キャリア形成において自分が大事にしたいことが明確になるというアドバイスもいただけて、よりインターンシップを有意義にすることができると思いました。
ジェンダー平等への理解
ピンク・青などの色や、ミニカー・人形などのおもちゃが女の子っぽい・男の子っぽいのかを分けるワークを行い、ピンクは女の子でミニカーは男の子であるというような日本人に根付いているジェンダーバイアスは幼少期の教育や環境によって身についてしまうということを学びました。また、日本のジェンダーギャップ指数は先進国の中でも特に低いということを知り、ジェンダー平等への優先度が低いのだと改めて感じ、女性差別に対して諦めないことが重要ということも学びました。
図書コーナーでの業務
図書コーナーでは、施設の概要説明を受けた後、返却図書の片付けを行いました。利用者が本を探しやすいように正しい場所に並べられているか確認したり、時代や流行に合わせて新しい本を揃えたり、色々な本を読んでもらうためにおすすめコーナーを作成したり、様々な工夫がされていて、普段本を読まない私でもワクワクする空間でした。その後、クリッピングという新聞記事の切り抜きを行いました。男女共同参画に関する記事を見つけてまとめる作業を行ったのですが、見開き2ページに1つ以上男女共同参画の関連記事があり、その多さに驚きました。久しぶりにたくさんの文章を読んだので、少し疲れてしまいました。
3日目
企画発表の準備
最終日に行う企画発表の準備を行いました。男女共同参画の視点を取り入れた防災講座の企画立案をします。初日に受けた防災講座の講師の方の話と参加者の様子から課題だと思うことを、一緒に発表をする実習生と話し合いました。講座を受けて、立場によって様々な課題を抱えていることを知り、私たちと立場が異なる人が抱える課題について短時間で理解を深めることは難しいのではないかと考えました。そこで、大学生である私たちが特に課題に感じることと、防災講座で印象に残ったジェンダー特有の困りごとの問題を軸に企画していく方向になりました。その後、図書コーナーで防災の基礎知識やジェンダー関連の防災知識の本を探して、情報収集しました。
4日目
防災講座の振り返り
初日に行った防災講座の振り返りアンケートや参加者の様子を踏まえて、運営側としての反省点を話し合いました。全体の流れに関して、講師の話の順番によって参加者の理解度が変わるということを知りました。また、空調や非常時の対応等も振り返りしていたことから、細かな事まで配慮しているんだなと驚きました。私も、受付補助での立ち回り方について意見を出し、積極的に話し合いに参加できました。
食工房の施設管理
食工房にある食器の点検を行いました。お皿やコップを棚から出して欠けがないかということと個数が合っているかの確認をしました。食器はかなり多く、重かったので大変でした。とても地道な作業でしたが、利用者が安全に楽しく利用できるようにする大切なお仕事だということを学びました。
5日目
企画準備
まず午前中にオンラインで、職員の方に、企画した講座概要を説明してそれに対するアドバイスをいただきました。説明の補足文章を入れたり、もっと内容を深掘りした方がさらに良くなるという意見を参考にして、より論理的で分かりやすいものに修正できました。
企画発表
午後、企画発表をオンライン上で行いました。私たちは、大学生を対象にした「災害時不安を軽減するために今できること」という防災講座の企画を発表しました。タイムスケジュールや定員数、グループ分けの方法、グループワークの内容等、実際に職員の方が行っていた細かな配慮を参考にして、かなり具体的に企画案を考えることができました。多くの職員の方が聞いてくださるという事を知り、とても緊張してしまいましたが、自分なりの言葉で企画意図を伝えることができて良かったです。発表後、他の実習生や職員の方からフィードバックをもらいました。実際の講座で感じたことを発表に生かせていたという事や、グループワークの話し合いが上手く進むために考えた工夫に対して、様々な事に配慮できている良い企画だと褒めていただいてとても嬉しかったです。グループワークで、シナリオを入れると話し合いが活発になるというアドバイスをもらって、まだたくさん工夫できることがあるなと思いました。同時に、講座企画の大変さを感じました。
まとめ
5日間の実習を通して、静岡市女性会館の存在から、ジェンダー平等、防災といった様々な事について業務体験を通して学ぶことができ、本当に充実した実習だったと思います。特に、幼い頃から当たり前だと思っていたことが実は女性差別の問題だったと気づき、ジェンダー平等に向けて諦めない事が重要ということを学びました。社会人になる前に、社会におけるジェンダー問題の実情を知ることができて、とても有意義な時間でした。また、言葉の選び方等、視野が広くて細かな配慮をされている職員の方の姿を見て、理想の社会人像が一つ増えました。
5日間の実習、ありがとうございました。
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