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9/11~14、17インターン体験記
2024年9月、静岡市女性会館へインターンシップに来てくれた大学生の体験記です。居場所事業「ちるり」の運営や講座企画、女性会館の講座運営に携わってくれました。
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静岡県出身、関東の大学に在学している大学生です。私はジェンダーに関心があり、同世代の仲間と共にジェンダーを学ぶ学外ゼミ「ジェンカレ」で活動しています。
今回は、出身地である静岡県内でジェンダー平等に向けた取り組みを知りたいという思いから、静岡市にある女性会館でインターンシップを経験しました。5日間のインターンシップを通じて学んだことや感じたことを、以下に記録としてまとめました。
5日間の記録
1日目
8:30 朝礼
9:00 ガイダンスと事業説明、キャリアカウンセリング
10:30 館内案内
11:00 居場所づくりの企画準備
13:00 高校の出前講座の準備
14:20 再び企画準備
16:00 ふりかえり
16:30 終了
居場所づくりの企画準備
女子高校生を対象にしたアンケートから将来や成績・受験、自分の容姿など悩みは多岐にわたることが明らかになりました。そういった悩みに、共通している根本原因はなんだろうか?
わたしは、もしかして根拠のあるなしに関わらず「じぶんはできる!」そう思える体験が少ないことが原因なのでは?と思いました。
そんな女子高生たちには、自分に自信を持てるようになるためには、どんな機会があればいいのだろうか?と考えた。女子高校生×ジェンダー×居場所でなにか企画したいとこの時点で決めました。
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2日目
9:00 食工房(調理室)の施設管理
10:00 図書コーナーで女性に関連する新聞記事のクリッピング
13:00 NPO法人男女共同参画フォーラムしずおかの代表・松下さんから女性会館の事業内容についてお話を伺う
15:00 他のインターン生の発表を聞く
16:45 ふりかえり
17:00 終了
男女共同参画フォーラムしずおか代表・松下さんへのインタビュー
フォーラムしずおか、女性会館の成り立ち、どのようなことを考えて地域社会の変化に対応しながら事業を展開してきたかなど、詳しくお話を伺いました。特に社会の変化と個人史の結びつき、「自分たちが望んでいるものがないのなら、自分たちで作ろう!」というバイタリティに溢れたエピソードに感銘を受けました.
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女性会館の2階にある喫茶アイセルでナポリタンをランチで食べました。懐かしい味でとても美味しかったです!
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3日目
9:00 講座資料の準備
10:00 図書コーナーで参考資料を探す
13:20 静岡女子校に移動し、出前講座の補助
15:55 会館に戻り、企画準備
ふりかえり
17:00 終了
静岡女子校へ出前講座
ルッキズムとステレオタイプについて、「楽しく身近に」自分ごととして捉えられるような仕組みが満載の講座でした。
序盤のグループワークでは「ええな〜と思う女の人の特徴を書いてみて!」という問いかけに対して、高校生たちの思い思いの回答から「どんなふうに他者を眼差し、どんなふうに自分たちが他者から眼差しを意識しているのか」がわかりました。
(憧れの女性芸能人は「アンミカ」「デヴィ夫人」、外見は「二重」「痩せている」、性格は「優しい」、「コミュ力が高い」など。いまどきの高校生の感覚に触れることができて新鮮でした!)
4日目
10:00 講座準備と会場設営
12:20 講座運営補助(受付)
13:00 講座「加害者は変われるのか?」の運営補助
16:00 片付け
ふりかえり
17:00 終了
講座「加害者は変われるのか?」の運営補助
加害者の考え、世界観を知ることで被害者支援に生かす講座でした。わたし自身、awareのデートDV防止講座のファシリテーター資格を取得しているため、興味深く講座を聞いていました。また、交流会でさまざまな分野で活動する被害者支援に携わる方達のネットワークが形成されていく様子も見れました。
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5日目
9:00 発表準備
15:00 発表とフィードバック
15:30 ふりかえり
17:00 終了
事業計画の発表
事業計画の内容は、「女子高生をエンパワメントしたい!」
・女子高生の悩み、心配事の背景はジェンダー不平等な社会にある!
・ジェンダーについて知ってほしい
・自分は自分のままでいいとエンパワーメントされる経験をしてほしい。
・支援、相談ができる機関を知ってほしい。
参加者の周囲のひとが困っていたら、相談先として女性会館をおしえることができる。
・ジェンダーに関心がある若者の居場所になってほしい。
という思いを込めて企画を考えました。
職員の方からの事業計画のフィードバックでは、「集客方法はどうするのか?」という実務に落とし込んだ質問や、「アンケート結果から、『自己肯定感』の低さに原因があると分析した点」について評価をもらいました。
また、5日間のインターンの総合的なフィードバックでは「ジェンダー平等を目指している『仲間』『同志』」と言ってくださった職員さんもいて、とても嬉しかったです。
改めて「ジェンダーについて勉強してきてよかった、これからも続けたい」と思いました!
まとめ
女性会館でのインターンシップを通じて、静岡市のジェンダー平等に向けた具体的な取り組み、第一線で活躍する職員の方たちの思いを知ることができました。
特に印象深いのは講座の運営補助に携わったことで、「声の届け方」について学んだことです。女性会館の講座はただ開催して終わりではなく、受講者やその周囲の人たちにどのような変化をもたらしたいのかを想定して企画されています.具体的には、どんなジェンダー課題を、どのような方法で、誰に対して、アプローチを仕掛けるかというような。
また、業務全般を通じて女性会館では、地域社会の変化に対応しながら、地域で必要とされるさまざまな取り組みをしながら、ジェンダー平等な社会に向けて働きかけているのだとわかりました。
5日間を通じて、想定していた以上の勉強の機会をいただきました.職員の方たちと関わる中で、ジェンダー平等な社会を目指してわたしにできることを続けていきたい。これからも、世代や地域を超えたゆるやかな繋がりを築きながら行動し続けたいと前向きな気持ちになりました。
最後に、声を大にして伝えたいことがあります。それは、困ったり心配している時はひとりで悩まないで欲しいということです。あなたの抱えている悩みは、もしかしたらジェンダーが関係しているかもしれません。わたし自身、ジェンダーに関心をもったきっかけは「どうしてこんなに生きづらいのだろうか?」という悩みでした。
静岡県内でジェンダーに関心がある方は、ぜひ女性会館を訪れてみてください。そこでは、親身に話を聞いてくれる職員さん、モヤモヤしている気持ちを紐解くきっかけに出会えます。
女性会館は、ジェンダーに興味のある若者の居場所です。図書コーナーの充実ぶりや温かい雰囲気は、まさに居心地が良く、私にとって貴重な経験となりました。