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大学で大人気の先生が語る「失敗」「挑戦」「成長」の自立学 佐藤剛史著 の感想文

本の表紙

岩波ジュニア新書の本。
小・中学生に語りかけるような内容になっている。

第1章 命のこと、自分のこと
第2章 これからのこと、夢のこと
第3章 勉強のこと、学歴のこと
第4章 友達のこと、人間関係のこと
第5章 働くこと、お金のこと
第6章 食のこと、料理のこと
第7章 人生のこと、生き方のこと

「親が嫌いなのですが…?」や「傷つきたくないのですがどうすれば良いのですか…?」など、子どもの素朴な疑問や悩みに一つ一つ答えていく形式になっている。
著者の豊富な経験と知識を元に、全力で考えて答えているので、中年の私もうなづいたり、笑ったりしながら楽しく読める。

著者の経歴がとてもユニーク。
大学受験に失敗して、滑り止めで受けた福岡教育大学に進学。
高校の友達は京都大学や九州大学に進学した。
親や親戚の大半が教員なので、自身も教員を目指して、教育採用試験を受けるも不合格。
大学時代はアルバイトとサークルに明け暮れていたという。

引きこもりにはなりたくなかったので、机上ではなく実践で経験を積むために、毎週末、農家で農家修行をさせてもらうことにした。
ふと、目に止まった日本育英会の論文コンテストに応募し、見事、最優秀賞を受賞。
その実積から九大の総長表彰を受けた。
NPO法人を立ち上げ、新聞、ラジオ、テレビで取り上げられた。

このような成果が認められて、九州大学農学部の助手になることができたのが30歳の時。
大学教員は、「狭い大学という世界でいきているから…」と批判されることがあるが、それが嫌なので、ビジネスの世界に挑戦した。
そこで、本を書いたり、起業したりした。

現在は、九州大学で「婚学」という講座を開いている。最初のワークは男女ペアになることを数回繰り返す、というもの。男女数は均等ではないので、余る人が出てくる。最初はペアになるために積極的に行動することを恥ずかしがっていた人も、(余る人)になる経験を積むことで積極的になれるらしい。


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