告白した日
高校生活最後の卒業テストが終わり、卒業式までは1ヶ月間お休み。バイトは土日だけ。
同期男子3人と女子1人、私以外は引退してからも練習に通っていた。
卒業前に想いを伝えようと、私の気持ちを知る同期男女2人に協力してもらい、バレンタインデーにプレゼントを渡す計画を立てた。
1月。三学期。最後の高校生活。
部活のヘルプで顔を出していた。
当時「チェックメイト」というメンズ雑誌があり、モデルのアンディーが好きで買っていた。彼も「アンディーカッコイイよね!」という。しかも「藤井郁弥ってカッコイイよね!」なんて言ってくれるもんだ♡♡
好みが似ている。この共通感♡♡ますます目がハートになる。このハート目は、本人が気づかなくとも毎日一緒にいる彼の相方に気づかれた。
顧問が居ない日の部活は男女で楽しく遊んでいた。ある日彼が「腕相撲しよう」などど言ってきた。彼の相方はニヤニヤしている。
ドキムネを見抜かれないように平静を装い腕相撲に臨む。一生この手は洗わないぞ♡♡と決心した。洗ったけど。
ちょいちょい「WAKUさんの好きな人教えて〜!俺教えたんだから」と聞いてきていた。俺が教えたからとて、俺は教えられんのじゃ。何故って相手がお前だからのう。
と、心の中で唱えながら「内緒♡」と意味深な振りをしてかわしていた。
バレンタインデーのプレゼントを何にしようかと考えて、予算的に「靴下」にしようと
決めた。どんなものがいいか、本人に聞くのがいちばん良い。
調査開始
二人で卓球のボールを打ちながら
「バレンタインデーにさあ、プレゼントあげようと思ってるんだけどさぁ」と話してみた。
彼は「なになに!誰に?教えてよ〜!」とそこにすごく食いつく。
私は「それは後で。何がいいと思う?靴下にしようとおもってるんだけど。アーガイルの」
当時はアーガイル柄が流行していて、チェックメイトにもよく載っていた。
「え〜!俺もアーガイル好き!いいねー靴下!俺にも買って」
最高。お前にやるのだぞ。それを。
「ちなみに、足何cm?」なんて聞いてみたくらいにして。
「俺?26.5。なんで?」
「平均どれくらいなのかと思って。靴下のサイズもあるじゃん」
とギリギリアウトな言い訳をしたけど全く疑う様子もなく「そっか」で終わった。鈍感。
電話
もちろん家(いえ)電→家(いえ)電。
よくもまあ、お互いに親に聞かれてもおかしくない状況で話せるなと。今なら考えられないだろう。
リビングで電話をかけた記憶があるので、母の出張中を狙ってかけたのだろう。
いざ!告白
彼「何?また相談?好きな人教えてくれないのに相談に乗れないよ〜」ちょっと拗ねた感じ。可愛らしい。
私「今日は教える。バレンタインデーに渡したいんだけど。」
彼「えー!だれ?だれ?」
私「誰だと思う?当てて。おなじクラス」
彼「わかった!○○でしょ!」
私「外れ」
彼「じゃあ○○?」
とクラスの男子全員の名前を挙げた。
私「違うよ」
彼「もういないじゃん。じゃぁ、、、俺!」
私「当たり」
彼「えっ?俺?ホントに?いつから?」
私「1年の時からずっと。気づかなかった?」
彼「全然わかんなかった。なんで早く言わなかったん!」
私「言ったら困るでしょ。」
彼「うん」(困ったんかい笑)
私「最後に伝えたかっただけ。貰ってくれる?アーガイルの靴下」
彼「ありがとう」
まるで青春ドラマじゃないか。私としたことが!
こんな素敵な青春の1ページ。
忘れないように宝箱にしまっとこ♡♡