夢の外へ
社会人になって5年目になった。
やりたいこと、やらなきゃいけないこと、やってもらうこと、そんな仕事の様々を抱えながら、今を生きている。
昔に比べて、忙しいことが嫌いになった気がする。
というか、私は普段からたくさんのことを考えてしまうので、それゆえに、頭が疲れてしまっている。
仕事から帰ってからというもの、最近はもっぱらVtuberの配信をBGMのように垂れ流し、内容を大して聞くこともなく料理をしていたりする。
何にも考えられない。
たまにはゆっくりと一人旅に出てみるのもありなのだろうか。
個人的には、一人旅というと北海道が思い当たる。
これまで2回北海道に行ったことがあり、そのどちらも冬だった。
1回目は札幌へ。
JRが止まるほどの大雪で、しかしなぜか新千歳空港が生きていたため飛行機は無事到着してしまい、空港から先の公共交通機関が麻痺しているというとんでもない状況の中に降り立った。
あの時ほどスッカスカな飛行機の機内と、空港難民の多さは今でも鮮明に覚えている。
「試される大地」とはまさにこのことか、と実感した。
2回目は函館へ。
JRのキュンパスにプラス課金して、新幹線で上陸した。
この日の函館は現地の人が雪多いなと言うほどの雪で、スーツケースで道端を除雪するかのようにして函館を歩き、函館の寿司を食べに行ったのを覚えている。
帰りの飛行機が飛ばなくなってしまったので、急遽新幹線に飛び乗って帰ったのもいい思い出だった。
一人北海道を旅すると、トラブルが100パーセント起きるのが面白い。
しかしそれは自分の直感で判断した選択によってなんだかんだどうにかなっていて、それが面白さを増している。
まぁありきたりな話だが、結局のところ人生もそうなんだろうか。
何かまずいことが起きても、大抵はどうにかなるというか。
というか、どうにかしようとすればどうにかなるという方が正しいだろうか。
そういう時の「運命を自分が握っている」感、何にもかえがたいものがある。
「ゆめにっき」というゲームで、特にあてもなく世界を彷徨っているときも、一人旅と似た感情になる。
やるべきことなんて別になくて、やりたいことをすればいいというような。
まるで夢を見ているような。