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【社員インタビュー:後編】時代が求める、新しい職業。清水美保 × 奥村さやかが語る、ヒューマンキャピタリストの本質
コンサルタントやメガベンチャーを経て人材業界未経験で転職した清水美保。そして、清水が活躍する姿に背中を押され、アパレル業界から転身した奥村さやか。共に大切なのは、転職という決断を決めた「志」だったと言います。
前編では、二人のキャリアの転換点と、フォースタートアップスならではの女性が働く環境についてお伝えしました。後編では、二人が挑んでいる新たな職業としての「ヒューマンキャピタリスト」の本質に迫ります。
人材紹介や転職支援という枠を超え、個人と企業、そして日本の未来を繋ぐ──。それは、時に人生のパートナーとして寄り添い、時に新しい可能性を示唆する存在。急成長を遂げるフォースタートアップスで、二人はどのようなビジョンを描いているのでしょうか。
清水 美保 Miho Shimizu
タレントエージェンシー本部 プリンシパル
千葉県出身。米国南部で大学時代を過ごし、2008年外資IT企業に新卒入社。コンサルティング企業を経て、メガベンチャーでマーケティング・CRMに従事。2018年フォースタートアップス入社。「想いが仕事になるライフワーク」を重視し、社会課題解決や、新技術を扱うスタートアップなど50社以上を担当。経営幹部層やベンチャーキャピタリストの方々など幅広くご支援。一児の母。
・2022年 SOZOW社主催「SOZOWフェス - いろんなシゴトの世界を見てみよう!」登壇。
・2023年 NHK Eテレ『おとなりさんはなやんでる。』出演。
・2024年 CORE社主催「女性管理職が語る!女性が長期的なキャリアを築く上で大事な視座」登壇。
・2024年 IVS2024 KYOTO 「安定ってどこにある?カオスを生き抜くキャリア戦略!」登壇。
奥村 さやか
タレントエージェンシー本部 ヒューマンキャピタリスト
早稲田大学を卒業後、アパレルメーカーにてSV業務を経験。公式ECの構築やソリューション販売を行い、取引先の課題解決をサポートする。
出産後、育児と仕事の両立をきっかけに仕事へやりがいや社会的意義を求める気持ちが強くなり、日本の未来をより良いものにするため、成長産業支援を行うfor Startups,inc.に参画。2歳の子供を育てるシングルマザー。
ヒューマンキャピタリストの本質は「人生のパートナー」
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右:タレントエージェンシー本部 ヒューマンキャピタリスト 奥村 さやか
お二人にとって、ヒューマンキャピタリストとはどのような職業なのでしょうか?
清水:私たちの仕事は、企業と個人、そして日本の未来を繋げられる仕事です。単に企業と個人を繋げるだけでなく、その大前提として日本の未来を考え、それに紐づけて行動することが、ヒューマンキャピタリストの本質だと捉えています。
仕事を考えるうえでは、いくつかの切り口があるんですが、市場的に見ると「成長産業支援」なんです。成長していく産業や企業を長く伴走してサポートする。一方で、個人の方から見た時には、ある種の「パートナー」のような存在だと思っています。
社外にいるパートナーとして見てもらえたら最高ですね。例えば、過去にご支援した方から「すぐには転職しないから、清水さんにとっては良い候補者じゃないと思うんですけど」と前置きしながら相談をいただくことがあるんです。でも、それは全然構いません。むしろ、相談していただけることに感謝しています。
具体的にはどのような相談が?
清水:本当に様々です。今の仕事の悩みだったり、「一度留学に行こうかな」という相談だったり。人生は長いので、どこかのタイミングでスタートアップや成長産業で活躍したいという思いがあれば、もちろんご紹介もできます。そうでなくても、今の会社で活躍されるのも素晴らしいと思いますし、留学という選択肢も素晴らしい。見ていて一番嬉しいのは、その方がご自身の道を見つけられること。それがWin-Winな関係なんじゃないかなと思っています。
奥村:ヒューマンキャピタリストの一番の醍醐味は、ご支援するスタートアップ企業での仕事と一緒で、まだ誰も見たことのない未来に向かって希望を持って挑戦しているということだと思います。そこに、候補者の志がマッチするかもしれない、このご縁を繋げることで、双方にメリットを生むことができる。夢や気持ちの強さも掛け合わさって、みなさんポテンシャルを解放していくんです。
そして、私が考えるヒューマンキャピタリストの仕事とは、候補者ご自身の「志」を見つけることにあります。その方が人生で大事にしてきたことや、これからやっていきたいこと、本当にその方がやりたいと思っていることをしっかり引き出して、それを起業家の「志」につないでいく。それには起業家のことも企業のことも理解していなければできないので、日々さまざまな起業家にお会いして、実際に会社の様子も見に行っています。
どのように個人の「志」を見つけていくのでしょうか?
奥村:私が担当しているのは同世代の方が多いこともあって、オープンクエスチョンで「何に一番ワクワクしますか?」みたいな話をします。仕事に限らず、プライベートでもいいんです。どういう時に自身の努力が実ったと感じるのか、やり切ったと思えるのか。その感じ方のポイントを一緒に探っていきます。なかなか自分では「これだ!」と言える方って少ないんですよね。
成果フォーカスだから、プロセスは本人に任せられている
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具体的に、仕事の進め方で特徴的なことはありますか。
奥村:私の場合は、Instagramで情報発信もしながら活動しています。母親としての経験、脳科学の研究なども活かしながら、特に育児世代のパパママのキャリア相談に乗らせていただいています。
清水:奥村さんは、これまでアパレル業界などで培ってきたことを活かしながら取り組んでいますよね。ただ、その経験に決してこだわりすぎてもいません。「これまでの会社で培ったから、これは捨てられない」みたいな固執はしていないんです。
多様な働き方ができる環境なんですね。
奥村:そうなんです。どんなやり方でも構わないんです。最終的には成果にフォーカスされているので、そこに至るプロセスは本人に任せられている、と言いますか。
清水:その人の特徴や強みを活かすことを大事にしています。人材業界の経験があるかどうかより、これまで培ってきたものをどうやってここで発揮して、自分らしい支援ができるか。そして、それが相手にどう良い影響を及ぼすか。そこがよほど大事なんです。
ヒューマンキャピタリストは、実はエージェント未経験者が多いんです。人材業界出身の方って、数えるほどしかいなくて。だからこそ、型にはまらない、「フォースタートアップスならではのヒューマンキャピタリスト」という仕事が形作られてきたのかもしれません。
どのような方が活躍されているのですか?
奥村:例えば、私と同じチームだった齋藤祐矢さんは、宇宙が大好きな「宇宙少年」なんです。その興味を活かして宇宙関連のスタートアップ支援に強みをもっています。好きなことを貫いてしっかり成果にも繋げ、市場に価値をもたらしている。結局、彼のような働き方ができたら、みんなが幸せなのかもしれませんね。
清水:本当に多様なタレントがいるんですよ。エンジニア出身の方もいれば、金融業界から来られた方も。そういった多様な人材がいて、自身の経験を活かしているわけですが、「経験を活かす」とは言い換えると「他人に認められるかどうか」です。自分が活かせると思っているから活かせる、という主観ではなく、他人にちゃんと求められ、評価されるものだからこそ、必要なスキルとして時代に合わせて変わっていくものだと思います。
奥村:それを可能にしているのは、いろんな活躍の仕方が推奨されている、というフォースタートアップスという会社の器の広さだとも考えています。
清水:奥村さんがさっき言ってくれたように、この仕事はいわゆる「人材紹介」とは違うんですね。起業家さんにこれだけお会いできて、経営の話を直接聞かせていただける。その方々にフィットする方を探すとなると、お会いする候補者の方も本当に優秀な方々が多い。今すぐ転職する必要もないし、仕事に困っているわけでもない方々に、いかに魅力的なプレゼンテーションができるか。そこにすごくスキルが必要だと感じています。
支援側の多様性が上がっているからこそ、見つかる道もある
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支援する側の多様性も大切なんですね。
清水:そうですね。例えば、奥村さんのご家族の話も印象的でした。お父様もお母様も起業家であり事業家で、小さい頃からそういった環境で育ってこられた。それが奥村さんの考え方にも表れていて、「自分の力で生きていきたい」という価値観に強く共感できたんです。今では奥村さんのお母様の会社とも取引があって、なんだか感動的です。
奥村:私が入社した後も、産休から復帰した方や、妊娠中の方など、子育て世代の仲間が増えてきています。そうすると、ヒューマンキャピタリストの多様性も上がり、フォースタートアップスの制度自体も進化していくんです。さらに、それらの制度を実際に使う人がいることで文化として定着する。さまざまな好循環が生まれています。
最後に、これから一緒に働く仲間へのメッセージをいただけますか?
清水:フォースタートアップスは、新しい産業を作っていく、日本の未来のためにという想いを一番大切にしている会社です。”for Startups”というビジョンを掲げて、挑戦者として社会課題の解決と向き合う起業家の方々の仲間を集めて、未来を作れるようにご支援している。そして私たちヒューマンキャピタリストは、その船に一緒に乗りたい個人の方をご支援します。
個人の方々が、どういう船に乗るとよいのか、どういう所だったら自分の価値観や志、ミッションが叶えられるのか。そういったことをお聞きしながら、その方の人生もご支援している会社です。日本の未来に対して貢献したい、明るくしていきたい、そして人が好きという方は、ぜひ一緒にお仕事ができたらと思います。
特に、私自身が女性であり母親なので付け加えさせていただくと、子どもにとって母親が元気に明るく働いているというのは、一つ大事な背中の見せ方なのかなと思っています。もちろん仕事をするしないは個人の判断ですけれど、お母さんが明るく楽しく生活している姿を背中で見せられるのは、すごく大事なことだと思うんです。
奥村:今、もやもやを抱えている方とは、ぜひ一度お話ししたいなと思っています。そのもやもやから一緒に次の道を探していくことができるのが、うちのカジュアル面談なんです。
これからライフイベントが起こる中で、仕事を続けていきたいという方もいらっしゃると思いますし、ちょっとそこでお休みしたいという方もいるはずでしょう。でも、そこをしっかり戦略的に考えることで、プライベートも含めて人生がどんどん楽しくなっていきます。
最近は、転職を考えている方のなかでも、私の例で言えば、「同じような悩みを持つママたち」や「これからライフイベントを考えている女性」からの相談が増えています。私も経験者でありますし、フォースタートアップスには、パパ・ママで活躍している社員や、いろんな個性的な活躍の仕方をしている人たちがたくさんいます。
そういった事例もお話しできますし、私に関して言えば、仕事に最適化された子育ての方法も含めて、お伝えできることもあります。ぜひお気軽にお話しいただけると嬉しいです。
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(取材・文:長谷川賢人)
会社概要
フォースタートアップス株式会社は、スタートアップ企業の人材支援を中核に、成長産業領域に特化した情報プラットフォーム「STARTUP DB」の運営、官庁・地方公共団体のスタートアップ関連事業の支援など、産・官・学連携による成長産業支援事業を展開しております。
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