microGがいっぱい
みんなはどれを選ぶかな?
オマージュもと。児童書としてはトップクラスのホラー度でトラウマまっしぐらのため閲覧もとい試読注意。
はじめに
非rootでVanced、若しくはRevancedを使おうと思った時に必ず目(耳?)にするであろうmicroG。今回はコイツに焦点を当てつつ、2022年以降続誕した多数の派生ディストリビューションについても解説していく。
そもそもmicroGとは?
大人気野良アプリ記事でも少し触れたが、もう少し深堀りしつつ記述していく。
そもそもGoogle Play開発者サービス(以下GMS)はAndroidを使うにおいて事実上必須レベルまで普及しているものの※、やたらアプリ容量もメモリ・バッテリー消費量も多い曲者である。諸々大容量化してきた現在は、GMSのアプデによる改善も相乗してだいぶマシになっているが、それでも容量面や、何よりG社に出来る限り情報を取られたくないとするプライバシー至上主義者(悪く思われた方には謝ります)には気になる存在であり続けている。
※LenovoやHURWAIの中国内向け端末には向こうの規制上入ってない場合はある。ただLenovoは直接かの国からの制裁を喰らっているわけではないので、任意の導入は可能。Legion Y700が大好例。
これに対するアプローチは2つあり、1つはGMSをシステムに深く組み込ませず、通常のアプリみたいに扱わせればよくね?とする方法。Sandboxed Google Playと呼ばれるこちらはGrapheneOS開発陣が提唱、実装した比較的新しい概念だが、機種というかカーネルを選ぶ代わりにバグが少ないのも相まって、少しずつ様々なカスタムROMに採用されつつある(ProtonAOSPとかSparkOSとか)。なお個人的には、日本政府関係者は全員GrapheneOSを使ったほうがいいと思ってる。
そしてもう1つのアプローチが、GMSの代替となるアプリをオープンソースで開発しよう!というものですなわちmicroGのことである。2015年から開発がはじまり着々と進歩しているが、位置情報の問題の他Playストアを入れるのにもひとひねり必要といった、課題点もまだまだある。SafetyNetを通すにも四苦八苦していたが、Play Integrityになり逆に改善が進み、今ではPlay Integrity Fixで通る報告も多々ある。ちゃんと自分のpropをつくろう。
なおmicroGはドイツの教育研究省の後援機関といった、所謂準公的機関より支援を受けている。G社の寡占をよく思わない人は少なからずいるようだ。
VancedやRevancedは、このmicroGを介してYouTubeにアクセスすることで、本来アプリに直接rootパッチを当てないとどうにもならない様々な問題を(暫定的ではあるが)解決している。
以下に様々なディストリビューション(ざっくらばんに言うと派生版、略してディストロ)を示すが、(不具合を除けば)基本的にどのディストロでも改造YouTubeにログインできることは留意してほしい。
ログインせずに使う場合でもmicroGは置いとかないと起動しないのでそこも注意。
いろいろなディストリビューション
※開発終了したディストロには⚠マークを付けています。要は非推奨。
microG GmsCore
言わずと知れた全ての始祖。機能をフルに使うにはSignature Spoofingが必要だが(詳細はこちらを参照)、単にRevancedのログインに使う分には何もセずとも大丈夫。ただそれにしては機能が多すぎるため、下記のディストロはその辺をコードごと削ったりして対応している。
勿論だがGMSの代わりにこれを導入している場合、Revancedは素でインストール・ログインすることが可能。
Vanced MicroG⚠
かつてVancedが開発していたmicroG。上述した通り、不要な権限や用途を削除して軽量化・安全性向上を図っている。
現在はVancedの開発終了に伴い更新停止しているため、諸々のバグが起こることも勘案してこの中では1番おすすめできないやつ。
Revanced GmsCore
Revanced公式がGithubに置いてあるmicroG。Vancedのそれに比べれば軽量化されていそう(試してない)。
inotia00's microG⚠
RVX作者のinotia00氏がビルドしていたmicroG達。初期はVancedベースだったが、0.2.27~辺りからOxrxL氏のmMicroGベースに切り替えた。どちらもそんなにVancedと比べて変わりはないし、あとinotia00氏が開発を止めてしまったのであまりおすすめできない。
Vancedx MicroG
独自にVanced(Revancedではない)の開発を続けているcyunu氏が専用に開発したmicroG。氏のVanced+を同時に使う以外だとそんなに需要は無さそう。
microG ReDesigned
ここまでのディストロとは一味違い、デザイナーのWelington Tosta氏が独自に手がけている。ReXの記事の折に置いてあるapkがコイツ。
氏自身は別にYouTubeの改造に直接関与していない点がこのアプリに異色の雰囲気を漂わせる。ベースはmMicroG。
内容はなんてことはないが、GoogleやYouTubeとの垢データ同期?や、他のmicroGでは不可能なアカウント別の管理マネージャ実装といった追加機能が備わっている。その他Googleっぽい色合いのアイコン、AMOLED対応の真っ黒テーマなど、デザイン面での注力が目立つ。
それを抜いても非常に安定しており、かなりおすすめのmicroGだ。
kazimmt's mMicroG
mmt RVXの開発を続けるkazimmt氏が手がけたmMicroG。機能的には上記のmicroG REと変わりなく、強いていえばアイコンがちょっと違うくらい。
で、おすすめは何?
まず、現在の最新版(stable)はv0.3.0.233515である。v0.2.28.231657より下のバージョンでは、ReXの記事などでちまちま触れているバッファリングの問題が顕著に出るため、早急に最新にすることを勧める。
1番のおすすめは見てわかる通りWSTxda氏のmicroG RE。以前は氏のTelegramグループでしか配布されておらず入手がやや難しいものだったが、公式GitHubが公開されたことで誰でもダウンロード可能になりました。
個人的にはObtainiumに登録してアプデを受け取るようにすれば扱いやすいと考えています。
また氏はLineageOSやPixel Experienceのロゴやアプリアイコン策定にも携わっている、ガチ優秀などろいど系デザイナーであることも付け足しておく。いやちらっと調べただけでも凄かった…
例によって最新情報があれば随時更新します。
おしまい。