台湾旅行で感じたリアル: 暑さ、迷子、そして予想外の静けさ
台湾に行く前、期待していたことは3つ。1つ目は、南国らしい開放的な暑さの中でリゾート気分を味わうこと。2つ目は、SNSで絶対に行くべきとされる観光スポットを巡って感動すること。そして3つ目は、アジアの活気あふれる都市で新しい刺激を受けること。でも、現実はどうだったか?想像以上に湿気でべたべたになり、観光地に迷い、そして静かすぎて逆に驚いた台湾。そのリアルな体験を、あえて本音で語らせてもらおう。
台湾の湿度が高すぎる問題
台湾に降り立った瞬間、まず最初に感じたのは、まさに亜熱帯のパンチ。空気が重く、暑さがまるで壁のように立ちはだかる。暑いというよりも、湿度が高すぎて肌にべったりとまとわりつく感覚だ。汗はすぐに噴き出して、歩くだけでシャワーを浴びたような気分になる。これが「南国の魅力」ってやつか?と思いながらも、体がこの気候に慣れるまでかなり時間がかかった。
さすがにこれは無理だと感じ、コンビニやカフェに飛び込んでみたんだが、驚いたことに、クーラーが全然効いてない。なんだこれ?日本なら「冷房強くしてくれ!」ってクレームの嵐になりそうなレベル。エアコンの設定温度、もっと下げてもらえませんか?と本気でお願いしたくなる。これが台湾のスタンダードなのか、エコ意識が強いのかは分からないけど、とにかく汗が引くことはなかった。滞在中、涼しさを求めるのはまさに戦いだったよ。
でも、その一方で、街を歩いて気づいたのは、台湾の人たちは驚くほど肌が白いということ。え?こんなに暑いのに?それもそのはず、外を歩いてる人なんてほとんど見かけないんだ。直射日光の下で活動することはあまりないみたい。確かに、日差しの強さを考えると外に出ないのは賢明な選択だ。だからか、昼間の街は妙に静かで、のんびりとした雰囲気が漂っている。こういうところ、観光客としては少し物足りないかもしれないけど、長期滞在するなら快適かもしれないな。
どこに行けばいいのか、未だによく分からない
台湾旅行の醍醐味を求めて、色々と動き回ってみたが、結局どこに行けば満足できるのかが最後まで分からなかった。台北101?確かに一回は見る価値あるけど、それだけで観光欲が満たされるかと言えば、ちょっと違う。巨大なビルを見上げて「おお!」とはなるものの、それ以上の感動はそこまでない。歴史的な場所も少なく感じるし、むしろ近代的な建物や開発されたエリアが目立っていた。観光地としては、どこか味気ないというか、観光地らしい「古き良き」ものがあまり感じられない。
そこで、SNSで大絶賛されている九份にも足を運んでみた。「絶対に行った方がいい!」という口コミを信じて、期待を胸に抱きながら向かったが…。正直、私にはそこまで刺さらなかった。確かに、ジブリ映画『千と千尋の神隠し』のファンなら、あのノスタルジックな街並みに何か感じるものがあるかもしれない。石畳の道や、古い建物が並ぶ様子は独特の雰囲気を醸し出していて、フォトジェニックな場所だ。しかし、SNSで「ここは絶対に行くべき!」とあれほど推されるほどの感動を、私は感じることができなかった。
もちろん、九份は素敵な場所だし、台湾旅行の一環として訪れる価値はある。でも、「ここでしか味わえない特別な体験」という意味では、期待していたものとは違ったかもしれない。結局、観光ってその人の感性や興味によるところが大きいんだなと改めて実感した。
そしてグルメ。確かに小籠包や牛肉麺、夜市の屋台飯はどれも美味しい。でも、どこのお店が一番美味しいかって言われると、これまた難しい。食べてる瞬間は満足してるんだけど、旅行が終わる頃には「結局何を食べたっけ?」と記憶が曖昧になってしまうんだよな。台湾の料理はどこも一定以上のクオリティがあるのは間違いないんだけど、それが逆に観光客にとっては選択肢が多すぎて迷子になる原因なのかもしれない。選ぶ楽しさと、選びきれないもどかしさ、両方を感じた旅だった。
台湾人の穏やかさは予想外だった
そして何よりも、台湾人の穏やかさには本当に驚かされた。台湾はアジアの一国だし、もっと雑然とした都市の雰囲気を勝手にイメージしていたんだけど、実際にはその真逆。交通量はそれなりに多いし、道幅も狭い場所が多いのに、台湾の人たちは皆、驚くほど落ち着いていて、冷静なんだ。クラクションの音もほとんど聞こえないし、街の中がとても静かで快適だ。普通、こういうアジアの都市だと、どこかしらで喧嘩が勃発してたり、イライラした運転手がクラクションを鳴らしまくってる光景を想像しがちだが、台湾ではそんなことは全くない。
さらに、驚いたのは、電車やバスの待ち列でさえ、皆きちんと順番に並んでいること。ホームに並ぶ人々は秩序正しく、誰一人として列を乱すことがない。そして、歩きタバコをしている人なんて一度も見かけなかった。これって日本でも珍しい光景だよな?台湾の人々は、ルールを守る意識がとても強いみたいだ。日本と似たような部分もあるけれど、台湾独自の静かで穏やかな文化が根付いているように感じた。
そして地下鉄。これがまた静かで、まるで図書館にいるかのような感覚だ。台湾の人たちが持つこのマナーや規律正しさには、本当に感心させられる。日本のマナー教育が影響を与えたのか、それとも台湾の文化自体がこうなのかは分からないけれど、とにかく心地よい。観光客として滞在する中で、この「穏やかさ」が旅行のストレスをかなり軽減してくれたのは間違いない。
台湾旅行は確かに面白い体験だった。でも、期待していたものとは少し違っていたのも事実だ。湿気に負けず、観光に迷い、そしてその静かさに驚かされるという、想像以上に不思議な体験。次に行くときは、もっと涼しい場所をリサーチして、九份以外の観光スポットを開拓し、台湾の穏やかな魅力をもう少し深掘りしてみたいところだ。結果的に、台湾は「また行ってみたい」と思わせる不思議な場所だった。そしてその理由は、決してSNSに頼らず、自分の足で見つけた新しい台湾の魅力かもしれない。
この記事が参加している募集
政治、社会問題をマッチングしていき、議論の場を提供していきます。みなさんの意見から日本だけでなく、世界を変えていきます!