ゲームの練習帳 レバーレスコントローラー自作

格闘ゲーム用のコントローラーを自作するぞ!と思って準備を始めたのは去年の秋だったのですが,その後格闘ゲーム自体も少しやらない期間があり,部品を購入したままほったらかしていました.ですが,今月重い腰を上げて,やっとコントローラーを組み立てました.その記録写真を数枚残しておこうと思います.

コントローラーを自作しようと思い立つ前,僕は格闘ゲーム用のスティック式コントローラーを使用していました.昔ゲームセンターで遊んでいたこともあり,スティックで方向入力をする方式は慣れていてやりやすかったのですが,困っている点がありました.それが右手側ボタンの配置です.

このコントローラーは8個のボタンが4×2の配置で並んでいるのですが,そのサイズと僕の手の大きさがうまくマッチしておらず,特に一番右のボタンは小指が届かないという状態でした.全体的にも僕の手に対して少し大きめになっており,指を開き気味にして押す必要がありました.指の移動があまり器用にできない(特に薬指と小指は素早い動きが難しい)ため,格闘ゲームでの素早いボタン操作に間に合わないことが多くて少し困っていました.

そこで興味を持ったのが自作のコントローラーでした.代表的な格闘ゲーム用のボタンには大きさが2種類あり,その小さめの方を使ってコントローラーを組み立てれば,手の大きさとうまくマッチするのではないかと思いました.その点だけで言えば,方向入力はレバーでも構わないのですが,以前から興味を持っていたこともあり,自作するのであればということで,方向入力もボタンで行うレバーレス式のコントローラーを自作しようと考えました.

そして,せっかく自分で組み立てるならボタンの配置自体も自分の好みに合わせよう!と思い,4×2のボタン配置も変更することにしました.ボタンの位置を決めるために,サンプルを用意します.その時に役立ったのが,100円ショップで購入できる,イスの足などに張り付ける傷防止シールでした.

実際に買ったのがこれです.直径が2.5cmで,これが購入予定のボタンとほぼ同じ大きさだったのです(ボタンは直径2.4cm).このシールを自宅にあった段ボールにペタっと貼って,指を合わせてみました.

これは最初の案です.右手用ボタンのうち,小指側の上に合ったものを親指の位置に移動してみました.
左側の4個のボタンは,いわゆるレバーレスコントローラーで方向入力をするための,左手用ボタンです.指の長さと,少し手をハの字に開いて使う想定で,ボタンを斜めに配置しています.このサンプルをつかい,シールの位置を微調整していって,ボタンの位置を決めました.

ボタンの位置を決めたら,実際にその形に穴を開けた板が必要です.Web検索してみると,自作コントローラを作った人の記録がぽつぽつ見つかります.そこでは穴あけ用の工具を使っていたのですが,僕は2.4cmの穴を正確に開ける自信がありませんでした.そこで,それを代行してくれるところはないかな?と探してみたところ,加工したアクリル板を注文できるサイトを見つけました.

このサイトで,穴の大きさや位置もしっかり指定できましたので,まず一度本番前の実験として,1mmの薄いアクリル板を注文してみました.


実際にボタンをはめてみて,手を合わせてみます.幅はうまくいきましたが,ボタンが小さくなったのに対して奥行きが少し広すぎ,指を曲げて押すのが少し難しくなっていました.

この結果をもとにして,本番の3mm版天板を注文したのがこちらです.右手ボタンの位置取りをすっかり変えて,小指のボタンは2個とも親指に移してしまいました.(山型の頂点=中指が右から2番目になっています)

さて,ボタンの配置はできましたので,次は基盤と配線です.現状で自作コントローラ用には,大きく分けて2通りの基盤があります.一つは市販の格闘ゲーム用基板で,これはPS5などの家庭用ゲーム機でも使用できるコントローラーにすることができます,ただ,この当時はストリートファイター6の発売直後という事もあり,品薄でなかなか手に入りづらい状況でした.また,僕はPCで格闘ゲームを遊んでいましたので,PS5には対応していなくても特に問題ありません.ということで,もう一つの選択肢である汎用の基盤,ラズベリーパイにプログラムを書き込んで使う方法を選びました.

プログラムの書き込み自体は特に難しいことはなかったのですが,配線用コードの準備に少し手間取りました.といっても,コードの先に金具を取り付けるだけなのですが,取付用のペンチで締めるときの力の入れ方が難しかったです(本当に不器用で…)

ともあれ,コードも用意してボタンに取り付けました.ここで少しあせったのは,コードを付けたボタンは結構高さが出たことです.


ボタンそのものは端子を入れても3cm程度なのですが,底に金具を差し込み,さらにまっすぐ伸びる配線コードまでいれると4.5cmくらいになりました.僕は全体の高さは5cmあれば大丈夫だろうと思って,天板と底板をつなぐ支柱に5cmのパイプを購入していたので,本当にぎりぎりでした.結果,基盤自体はスペースが確保できずに本体の中に置くことができず,外に出てしまいました.自宅で個人使用のみでなければ失敗といってもいいくらいでしたが,何とか動いてよかったです.

今回は自作レバーレスコントローラーの制作記録を忘備録として書きました.実際にこのコントローラーでゲームをして今1週間ほどたちましたが,大きな問題はなく使えており,右手のボタンをカスタマイズした効果がうまく出ていて満足しています!

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