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【授乳室探訪④】ビジネスの中心地で、ついに見つけた給湯器
【授乳室探訪】と題してこれまで3本の記事を書き、私の中では、すっかり「どこかに出かけたら必ず授乳室を見に行く」ことが定着した。ついでに夫にもその認識が定着したらしく、「母嬰室」(中国語で授乳室)の字やマークを見つけると「行かなくていいの?」と聞いてくるようになった…。
初めて、ビジネス街「国貿エリア」の豪華ショッピングモールへ
北京のビジネスの中心地「国貿エリア」を訪れたのは7月中旬の週末だった。私の住んでいる地域とは少し離れている。以前から「どんな場所かちょっと見てみたい」と思っていたこともあり、遅いランチがてら、家族で出かけた。
「国貿」は「中国国際貿易センター」の略称だが、周辺のエリアについても「国貿エリア」と呼ばれている。
北京の不動産業者のホームページには、「国貿エリア」についてこう記されている。(国貿中心の「中心」は「センター」という意味)
国貿中心~華貿中心はまさに北京ビジネスの中心エリア。
世界500強の企業が集中し、高級な北京マンション・オフィスが所狭しと建ち並ぶ。
「国貿」の公式サイトの写真からも(もちろん照明や明るさなど加工されているはずだが)、その華やかさが伝わる。
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実際にこのエリアを訪問した感想としては、「まさに書いてある通り」というか、とにかく高層ビルが所せましと並び、しかも、いずれもとても華やかな外観だ。
エリアの中心地にあるショッピングセンターは「国貿商城」といい、これも「確かに城かも」と思えてくる外観、内装、広さなのだ…。
その「城」の中を、家族でふらふらと歩いていて、発見した。授乳室だ。
この豪華なショッピングモールの授乳室はどんな風になっているんだろう…私は小走りで入った。
かなり小さめの個室、見つけた給湯機は…「省スペース」重視
施錠できる完全個室タイプの授乳室だが、とても小さい作り。ベビーカーを広げたまま入ると、身動きがとりづらいかもしれない、と思うほどだ。
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そのため、内装も「省スペース」仕様。オムツ替え台は北京でしばしば見かけるメーカーの壁付けタイプ。授乳ができるようにと、椅子もおいてある。
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そして、その椅子の隣に、デジタル数字が表示された薄い機械がある。と、そこで二度見した。これ、給湯器だ!!しかも壁付けだ。
日本の授乳室でよく見る給湯器は、こちらのタイプ。
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日本でよくみかけるタイプは、どっしりとしていて、かなり奥行きはあるだろう。悪く言えばまあ、場所をとることは間違いない。
その点、この「城」の授乳室の給湯器は、壁についていて、とても薄い。水はいったいどこからきて、中身はどうなっているのだろうか…と、給湯器をじっくり見てしまった。
温度調整も給湯量も変更可能!薄型給湯器は最新式なのか…?!
給湯器の隣には、丁寧に、使い方について張り紙があった。
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中国語は超初級状態の私でも、おおよその内容は理解できる。(それが日本人にとってはアドバンテージだ)
温度設定と給湯量を変更できる。温度は常温→45℃→85℃→100℃。給湯量は150ミリ→300ミリ→999ミリ。
チャイルドロックの使い方
「取水鍵」ボタンを押すとすぐに水が出てくる
かなり簡単に、まあこんなところだろうか。
それにしてもすごい。温度調整もでき、給湯量も変えられる。一度に300ミリはともかくとして、999ミリも取水する需要がどれぐらいあるか疑問だが…・
この極薄給湯器が設置された壁はタイル貼り。給湯器の裏、内部はどうなっているのだろう。授乳室そのものはトイレの近くにあったため、水回りの配管などはさほど問題ないだろうけれど、メンテナンスは大変そうだ。
とにかく初めてみる給湯器で、私は一人で興奮してしまった。
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エリア、建物によって大きく異なる授乳室。次はどこへ行こう…
この授乳室へ入って最初に感じた「狭いな」という印象は、すぐにどこかへ行ってしまった。狭い空間に、オムツ替え台や椅子、そして給湯器を設置できることもすごいし、それを可能にしたこの薄っぺらい給湯器がおもしろい。この薄い給湯器を、北京の他の場所では見たことがないので、どういう場所で採用されているのかという点も、気になり始めた。
そして「我ながら、授乳室という面白い場所に目を付けたな」と自画自賛した。「授乳室探訪」を始めた時には、こんなに色々な特徴があるとは、想像もしていなかった。
日本のように、「確実にある」というわけではないのかもしれない。「ほとんどの場合清潔さが保たれている」わけでもないかもしれない。でもそのちぐはぐな感じが、また中国っぽくて、おもしろいのだ。