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中国のみなさん、赤ちゃんへの関心が高すぎる!?② ~夏の必需品~

日本の赤ちゃんが夏には履かないことが多いアレ、中国では必須?

先日、次男と同じぐらいの月齢の赤ちゃんがいる友人2人と買い物をしていた時のことだ。小さな食品店に入ると、店主の女性が近づいてきて、友人が抱っこしていた赤ちゃんの裸足を少しさわり、何か言った。
中国語がわかる友人に聞くと、「足が冷たい、だって」。
そう、「裸足で足が冷たい」、と指摘しているのだ。

直接指摘した人には初めて会ったが、中国のみなさんが赤ちゃんの足を注視していることはよくわかる。次男を抱っこして歩くと、まぎれもない「足」への視線を、本当に感じる。

中国では「冷え」に敏感。赤ちゃんならなおさらのこと。

知った当初は少し意外に思ったが、中国人は皆、身体の「冷え」に敏感で、日常生活の様々な点で気をつけているそうだ。
実際、レストランでオレンジ味の炭酸飲料(ファンタオレンジを少し薄くしたような味)を頼むと、ウェイターから「冷えたものか、常温か」と聞かれた。「いやいや、冷えていないと美味しくないでしょ!?」と突っ込みたくなったが、これはごく一般的なことらしい。

だからこそ、体温調節機能が未熟な赤ちゃんの「冷え」には一層、敏感になる。37℃に迫る真夏でも、赤ちゃんの靴下は必須のようだ。
日本でも、冷房の効いた屋内と蒸し暑い外気の寒暖差を考えて、上着を持ち歩く人は少なくない。でも、赤ちゃんの「冷え」はあまり気にしていないように感じる。
少なくとも私は、長男が赤ちゃんの頃に日本で育児をしていた時には、考えもしなかった。真夏に靴下を履かせて外出したことはなかった、と思う。

日本でとった、長男が7か月の頃の写真があった。半袖半ズボンのロンパースに…裸足だ。

それなのに…いつの間にか、履かせないと落ち着かなくなった

中国での靴下の重要性を知らず、こちらへ来てすぐのころ、次男に靴下を履かせず外出したことはあった。
でも、次男の足に寄せられる視線の多さや、友人と遭遇したエピソードが影響し…北京での生活が1か月を過ぎるころ、外出時には必ず、靴下をはかせるようになった。
最初は「見知らぬ人に中国語で注意されたら面倒だ」という気持ちからだった。でも今は、「確かに屋内は冷房が効いているし」と思って、靴下が無いと、気分的にも落ち着かなくなった…。

最近の次男との外出スタイル。私は日傘をさし、次男は帽子に半袖半ズボン、そして靴下。

赤ちゃん×靴下=最大の関心事、と言っても過言ではない?

前回も書いたが、赤ちゃんへの関心の高さは、大切にしたい、大切にしなければ、という意思の表れでもあると感じる。

そしてその関心の高さは、靴下と掛け合わせた時が最大となる、気がしてならない。

先日、友人と大型量販店に出かけていた時のこと。生活雑貨を見ていると、中年の女性が声をかけてきた。中国語がわからず、私はへらへらと愛想笑いして立ち去ろうとしたが、その女性は次男の足を見て、しきりに何か言っている。女性の連れの男性も、一緒になってこちらを見ている。
次男はその時、くまモンの靴下を履いていた。私は「ああ、そうか!中国でもくまモンが人気なのか!」と考えたが、そんなことではない。

次男の靴下をよくよく見てみると、左側の靴下がずり落ちて、少しだけ脱げかかっていた。急いで靴下を引っ張り上げ、女性に「謝謝」と伝えた。
女性は「好的(OK)」と言って満足そうにうなずき、去っていった。

靴下を紛失しないでよかった、とは思った。でも、声を出して笑ってしまった。中国のみなさん、やっぱり赤ちゃん(と、靴下)への関心が高すぎる。

件のくまモン靴下。両親の九州旅行のお土産で、おろしたてだった。