見出し画像

桜の描写が魅力的!な作品と開花宣言の話

皆さん、こんにちは。hatsuと申します!

3月も残すところ1日。東京でも桜が満開との発表があり、日に日に春めいて来ましたね。桜を見ると不思議な事に少しワクワクしてしまうのは、日本人の性なのでしょうか…
さて今回は桜の季節に因んで、個人的に桜の描写が素敵だなと思う作品の紹介と小さい頃不思議に思っていた桜の開花宣言についての話を書いていこうと思います。

桜の描写が魅力的!な作品🌸

01. 秒速5センチメートル

1つ目は、新海誠監督の短編アニメーション作品「秒速5センチメートル」。公開されたのは15年も前の作品になりますが、数年前に「君の名は。」が大ヒットしてから、同監督の既存の作品としてチェックされた方も多いのかなと思います。

この作品のタイトルの「秒速5センチメートル」とは桜の花びらが落ちるスピードのことだそうで、作品内にも桜を映したシーンが数多く登場します。タイトルも相まって、桜の描写が綺麗な作品と考えた際真っ先に思い浮かんだのがこの作品でした。
映像の開始から1分ほどの間、桜が咲く春の東京の街並みを切り取るようにシーンが移り変わっていくのですが、端から端まで美しくてその1分間だけでもかなりの満足感です…!

また、第1章の「桜花抄(おうかしょう)」では、桜が映っていないシーンでも、影のフチに滲むようにピンク色が入っていたり、差し込む自然光がうっすらピンクがかっていたりなど、間接的に桜を想起させるような箇所が多く見られます。些細な部分ですが、桜の季節特有の少しワクワクそわそわするような空気感が感じられるようで素敵だなぁと思います…!他の季節のシーンにはない描写のようなので、余計に特別感を感じさせるのかもしれません。

余談になりますが、同監督の「言の葉の庭」という作品も植物や光の表現がとても綺麗なのでおすすめです!見ると「雨の日も悪くないな」と思えるような作品なので、梅雨の時期のおうち時間にはぜひ!


02. 大神

2つ目にご紹介するのは、2006年に発売されたアクションゲーム「大神」。当初プレステ2のソフトとして発売されたゲームですが、その後もWiiやsteam版、直近ではswitchにも移植され、現在でもファンの多いゲームになります。
ストーリーとしては、主人公である「大神(天照大神)」が荒廃した世界を巡り、世に蔓延る問題を解決していくというもので、日本神話をもとにした世界観と水墨画のようなタッチのイラストが特徴的です。(プレイヤーが操作をするのが人ではなく白い狼の姿をした神様という設定もちょっと珍しくて、楽しいポイントかなと思います…!)

この作品も桜がキーの一つになっており、作中で荒廃した土地が元の緑あふれる大地に戻っていくという描写があるのですが(もののけ姫の首を返した後のようなイメージです🌱)、その緑が戻っていく様とそこに桜や花々が咲き乱れるアニメーションは圧巻です…!
グラフィックとストーリーどちらも個性があってとても魅力的なので、神話やファンタジー色のあるお話が好きな方にぜひおすすめしたい作品になります!(動物好きの方もぜひ…!)

以上、個人的に桜の描写が印象的な作品を2つ挙げてみました。
今回は桜が作品のキーになるものに限定しての紹介としましたが、いかがでしたでしょうか?(ネタバレを避けつつ書いたため、いつも以上にふわっとした説明になってしまい反省…)

他にも「春と言えば」「桜と言えば」というような素敵な作品やおすすめ作品があれば教えていただけたら嬉しいです!(私は某スポーツアニメに出てくる桜のプールが印象的だったりします🌊)

おまけ

ここからはおまけで、個人的に昔不思議に思っていた桜の開花宣言についてのお話です…!

開花宣言とソメイヨシノの話

皆さんは桜の開花宣言がどのようなルールで行われているかご存じですか?ニュースなどで聞く開花宣言は、気象庁が観測する各地域の「標本木」の花が5~6つ咲いたら開花宣言、8割が咲いたら満開宣言を出すという基準に沿って発表されたものなのだそうです。

最近思い出したのですが、昔小学校の行事で気象台に行く機会があり、標本木の桜を見せてもらって「この木の花が5つほど咲くと、この地域の開花宣言を出すんですよー」と職員さんに説明を受けました。
幼い私は、「地域内に桜の木はウン万本と植わっているだろうし、1本1本咲くタイミングなんて違うだろうにこの木で測っているなんて不思議だな」「統計の取りようがないからこういう決まりってことにしているのかな」と不思議に思った覚えがあります。

ですが、後の生物の授業で、標本木のほとんどを占めるソメイヨシノという種がいわゆるクローンであると聞いて「なるほどな~」と納得をしました。

要するに、元々ソメイヨシノは2つの桜が交雑した結果生まれた単一の樹木であり、今ある木はその原木を人の手で接ぎ木することで育ったものなのだそう。なんでも、桜は自家不和合性という性質があるため、ソメイヨシノを交配によって増やすこと(種から育てること)は出来ないのだそうです。(万が一種から育ったとしても、別の桜の遺伝子が入っているのでソメイヨシノという種ではなくなってしまうらしい)
そのため、変異を除けば同一の遺伝子を持つクローンということになり、同じ気象条件であれば同時に花が咲いて同時に散るのだそう。

その話を聞いて、標本木のほとんどをソメイヨシノが占めているのはその特性が標本木にかなり適したものだからで、その性質のおかげで私たちは毎年限りなく正確なタイミングで桜の開花を知ることが出来ているのだなと幼い頃の疑問がすっきり解消されました。世の中には知ると面白いことがたくさんあるんだなぁと改めて思います。

それに、全国の桜の8割を占めるとも言われるソメイヨシノが人の手がないと衰退していってしまう種だということを思うと、当たり前のように身近な場所で桜が見れる今の春の風景は、過去の人の手があってこその特別なものなんだなとも実感しました。

今年の桜も残り少しの間のお楽しみなので、週末はまた桜を見にお散歩に行こうかな~と思います。みなさんも素敵な春、週末をお過ごしください!🌸


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?