【ネタバレ】ポケモンバイオレット プレイ日記⑯
ネタバレ注意しやがれください。
今回は悪の組織ルート最終回です。
マジボスのもとへ向かう主人公ちゃんの前に立ちはだかるのは……これまで行動を共にしてきたネルケでした。ついに秘密のヴェールを脱ぎ捨てるネルケ。
今作で面白いのは、選択肢を見るに主人公ちゃんが初めからネルケの正体が校長だとわかっていることです。ここで特にプレイヤーが大人の場合、主人公ちゃんと自分の思いが乖離せずに済むので、ストレスがないし、ギャグにできるのがよかったですね。
カシオペアの正体も、主人公ちゃんはわかっていたのでしょう。校長が「自分がカシオペアだ」と言った時も「ありえません」の選択肢がありました。
校長、良い人過ぎて逆に裏があるんじゃないかと疑ったこともありましたが、ただの聖人でした。
さてさて待たせたね! 校長の思いも胸に、グラウンドで待つマジボスのところへ行きます。
マジボス=カシオペア=ボタンちゃんでした。ここのボタンちゃん、無理して悪役っぽく喋ってるのかなと思いましたが、カシオペアの話し方もこんな感じでしたし、ネットでのペルソナの喋り方をそのままやっているのかなとも思います。
カシオペアは、北極星を探すときに目印となる星だそうですね。
彼女がイーブイ進化系を用いるのも、テーマに沿っています。イーブイは多くの可能性を秘めていて、色んなタイプに進化できますからね。
全てが終わったとき、ボタンちゃんのもとへ訪れる人がいました。
ネルケです。
意外とにぶちんで可愛いな! と思いましたが、そういえばボタンちゃんは前校長との付き合いのほうが長いんですよね。クラベルとの付き合いはそこまでないはずなので、わからなかったのかもしれません。
そして来てくれたのは、彼だけではありません。
ボタンちゃんが一人一人幹部の名前を呼んでいくところでもう泣いたよね。ピーニャがピーくんではなくピーちゃんなの解釈一致です。
いじめの事実をわかっていなかった校長は、スター団に謝罪します。
よかったね! よかったね! と喜び合う学生たち。
ただーし。
違法行為の禊として、奉仕活動もといバトルトレーニング施設を経営することになったスター団。
ガチ犯罪を犯していたボタンちゃんも、その腕を買ったリーグにスカウトされて、どうにか許されたようです。ていうか主人公ちゃんはポイント返さなくていいんか? 返さないけどな。
↓以下、スターダスト・ストリートについてちょっと語るよ!↓
伏線や話の展開の仕方、人間関係の見せ方が本当に丁寧でしたね。とても綺麗で、感動する物語でした。
なるほど確かに、いじめられっ子たちが暴力団を結成して、いじめっ子たちにやり返した、そしていじめられっ子たちはお互いにかけがえのない友情を手に入れた、どれもこれも夢物語かもしれません。
いじめは簡単になくなるものではないし、いじめっ子が改心することも、いじめられっ子が勝利を勝ち取ることも、非常に難しいです。
先生にここまで理解があることも非常に珍しいでしょう。現実にはアリエナイことだらけです。
でも、ボタンやスター団幹部というキャラクターたちは、きっといじめられっ子たちに寄り添うことが出来ると思うのです。そしてそれこそが、物語の持つチカラです。
通う学校を変えること、いじめに立ち向かうこと、実際いじめに対処しようとしたとき、無数の選択肢がある中で、ボタンたちは全てに寄り添えるキャラクターです。弱さがあり、強さがあり、迷いがあり、信じたいものがあり、間違いがあり、正しさがあります。彼らはそれぞれ良くないところがあって、本人が望めばなおそうとすることもありますが、ある程度は短所ごとお互いを受け入れています。
彼らのキャラクター像は懐が深く、様々な人が自分を重ねることができます。彼らが不器用に、間違えながら何かを頑張り、友達と笑い合う姿を見て、心の中に味方でありながら目標となる姿を見出すことが出来るかもしれません。キャラクター像が、彼らがはぐくむ物語が、希望となりうるのです。
綺麗すぎる物語かもしれません。でもそれでいいのです。たくさん間違ったけれど、たくさん弱いところを持っているけれど、たくさん頑張った人が報われる。それこそが希望であり、そして生きていくには希望が必要なのですから。
本当に素晴らしいシナリオだったと思います。
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