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「夫婦でFIRE」するにはどのくらいの収入が必要なのか?

 おかげさまで、先月の新刊『夫婦でFIRE』(グミ&パン)に関してたくさんの反響をいただいております。

 みなさま、どうもありがとうございます!

 本書を編集したことで、夢のまた夢だと思ってFIREが、けっして非現実的な話ではないと知りました。いつか私も……という思いが、日々膨らんでいきます。
 ちなみに、私は友人に本書を紹介したのですが、彼は次のように語っていました。

 我が家では、DINKS(子どもがいない共働き夫婦)時代から生活費もろもろはすべて私の口座からおろしている。わずかだが、投資資金も私の口座のお金を使っている。
 じつは、私は妻がどのくらい貯め込んでいるのか知らないし、聞いても教えてくれない。妻がバリバリ働いていたころは余裕で私より年収が上だったが、結婚してからは自分の口座からお金を降ろしている様子はうかがえない。おそらく、少なく見積もっても、私の貯蓄の3倍以上は貯め込んでいるだろう。
「聞いても教えてくれない」のは、いろいろ本人なりの事情があるのだろうし、私ももう追及しないつもりだ。というわけで、残念だが我が家では、「夫婦でFIRE」を目指すのは無理だ。

友人談

 まあ、ご家庭の事情によっては、いろいろ厳しいようです……。
 しかし、夫婦でしっかり口座を管理している世帯であれば、「夫婦でFIRE」は難しいことではないことを『夫婦でFIRE』は教えてくれます。

 もちろん、「そんな夫婦は、どうせ平均以上の収入があるパワーカップルなんだろう?」という声もあることでしょう。
 実態はどうか? 『夫婦でFIRE』の中から、それがわかる箇所を本記事用に一部抜粋・改編してお届けしましょう。
 ちなみに著者のグミ&パンさん夫妻は世帯手取り630万円からFIREを目指しています。


どのくらいの手取りが必要?

 夫婦でFIREをめざすときに最大の力になるのは、収入面に関して、共働きだと安定しやすいところです。
 私たち夫婦が住んでいるのは首都圏です。
 そこで、首都圏に住む人の平均手取りを見ると、20代後半の男性で376万円、女性で332万円。30代前半の男性で459万円、女性で368万ほどです。
 首都圏に住む共働き夫婦の手取りを見ると、20代後半が708万円、30代前半が827万円となります(ウェブサイト「CLABEL」の〈【2020年最新版】東京都の平均年収〉のデータを基に、手取り額を算出しました)。
 一方で支出を見ると、2人以上の家族で年間約360万円が平均のようです。
 つまり、夫婦共働きで首都圏に住んでいる家庭では、20代後半で年間300万円以上のお金が残ることになります。
 年間300万円は月平均で見ると25万円。毎月25万円の投資が可能ということです。月々25万円を株式に投資して年間利回り4%で運用すると、10年後には約3700万円の資産が見込めます。これが、私たち夫婦が着目した点で、基本的にこの考えで資産を形成しました。
 大都市圏以外に住んでいる人の平均手取りはもっと少ないのですが、そのぶん家賃や物価なども低く、生活費が抑えられるので、地方に住んでいて年収が低いからFIREできないというわけではありません(もし収入がそれほど多くなくても、独身やDINKSであれば、教育費など子育て費用がかからないので、FIREする難易度は子持ち世帯と比べるとグッと下がります)。
 支出面(お金の使い方)に関しても、2人だからこその強みがあります。お互いに確認し合うので、ムダな出費を減らすことができます。
 それから1人でやろうとすると、禁煙や禁酒、ダイエットのように、少し意志が緩むだけで簡単にあきらめてしまうものですが、2人であれば互いに励ましあえるので、より困難を乗り越えやすくなります。
 そういった精神面の達成意欲を含めて夫婦のほうがFIREを達成しやすいのです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(編集部 いしぐろ)


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