#385【ゲスト/ビジネス】最強のビジネススキル「ヘルプシーキング」
このnoteは2022年5月3 日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。
土屋:皆さんこんにちは。フォレスト出版チャンネルのパーソナリティを務める、土屋芳輝です。本日は編集者の鹿野さんと共にお伝えしていきます。鹿野さん、どうぞよろしくお願いします
鹿野:よろしくお願いします。
今日のゲストは「今日のワタシに効く両立サプリ」のパーソナリティ
土屋:ということで、今日も素敵なゲストを招きしているんですよね?
鹿野:はい。今日のゲストはご自身でもVoicyをやられている方なので、ご存じの方がいらっしゃるかもしれません。
土屋:なるほど。Voicyをされているということで、それでは早速ご紹介したいと思うんですけども、今日のゲストは株式会社 NOKIOO取締役の小田木朝子さんです。小田木さん、どうぞよろしくお願いします
小田木:よろしくお願いします。
土屋:Voicyをやっていらっしゃるということで、もしかしたらリスナーの方もご存じかもしれませんね。
小田木:もし知ってくださっていたらうれしいですけど、ひっそりやっているチャンネルなんですが「両立サプリ」っていうチャンネルをやっています。よろしくお願いします。
土屋:よろしくお願いします。今回は新刊が出るとのことで、お話をお聞きしたいんですけれども、まず最初に私から簡単に小田木さんのプロフィールをご紹介させていただきたいと思います。
小田木朝子さんは、株式会社 NOKIOO創業メンバーとして、企業の人材育成・組織開発支援を担うHR事業を立ち上げ、「ヘルプシーキング」を含む多数の人材育成カリキュラムの開発・講師および講師育成を手掛けていらっしゃいます。2020年オンライン教育サービス『育休スクラ』をリリース。現在は音声メディアVoicyで、毎日10分「今日のワタシに効く両立サプリ」を配信中でいらっしゃいます。
小田木:ありがとうございます。すごく硬めの自己紹介をしていただいて、どうもありがとうございます(笑)
土屋:普段はそんなに固くはないんですか?
小田木:もうゆるゆるですね(笑)。今のプロフィールで、すごく真面目で固い人が来たのかなって思ってくださった方がたくさんいるかなと思って。まあ、そういう側面もいいかなと思って聞いていました。
土屋:そうなんですね。僕は今日わりかしカッチリやらないといけないかなって思っていました。
小田木:ほんとですか(笑)?すみません。こっちがゆるゆるだったら・・・。ありがとうございます、ご紹介いただいて。
土屋:では、今日はゆるゆるで大丈夫ですか?
小田木:はーい。
昔ながらの「根性と残業」で乗り切れる時代じゃない
土屋:わかりました。本日は、4月21日にフォレスト出版から出版された最新刊『仕事は自分ひとりでやらない』についてお話をお聞きしていきたいと思います。本の内容に入る前に小田木さんについてお聞きしたいのですが、お仕事はどういったことをされているんでしょうか?
小田木:はい。ありがとうございます。仕事はさっきご紹介いただいたNOKIOOっていう会社で役員をしているんですけれども、「人材育成」っていうテーマが仕事なのですが、人材育成って言っても、めっちゃ広いじゃないですか。主に「仕事のやり方」とか「チームの仲間との関係づくりがどうしたらもっと上手くいくか」みたいな、この辺がメインテーマで、私自身も試行錯誤をしながら、でも仕事のやり方を変えると、もっといい感じに働ける個人とか、うれしい会社ってたくさんあるじゃんみたいな。そういうところに色んなコンテンツを届けたり、社員の人と一緒になって勉強の場を作ったりっていうのが仕事になっています。
鹿野:クライアントさんは企業さんが多いんですか?
小田木:そうですね。なので、企業さんが「お願いね」って言って、実際の仕事そのものはエンドユーザーさんって言ったら硬いですけれども、テーマについて学びたい、実際に会社の中で働く人たちと進めるって感じでしょうか。
鹿野:研修とか、そういったものも?
小田木:そうですね。研修とか、さっきご紹介いただいた、オンラインスクールの形式で一定の期間をかけて学ぶ場を作ったりしています。
土屋:小田木さんのふわふわゆるゆるっていう雰囲気からは想像もできないような仕事内容かなと思っていて、普段は今とは違う感じでやっているんじゃないかなと思ったんですけども。たまにビシバシ言っていそうな。
小田木:ビシバシ言っていた時代もあるんですけど。要はガリガリ仕事していた時代っていうんですかね。ありません?「残業上等」みたいな。「必殺技は気合と根性です」みたいな。ありましたよね?
土屋:はい。
小田木:そういう頑張り方をしていたら、「40年この働き方で頑張れるかって言ったら無理だよな」みたいな。そういうタイミングがあったんですよね。例えば、家族が増えました。「必殺残業とか言っている場合じゃないわ」みたいなタイミングとか。あとやっぱりガリガリやるぜで、うまくいっている時はいいんですけど、うまくいかなくなった途端に色々と辛く、しんどくなるんですよね。なので、何がいけないんだろうって思った時に、「これはもしかしたら仕事のやり方じゃない?」みたいな。それが実は今回の本にも繋がっているので。
鹿野:本にも書いてありますね。
小田木:そうそう。「仕事は自分ひとりでやらない」、ひるがえすと、「抱え込んで、気合根性とかっていう働き方していると結構しんどくない?」みたいな。こういうテーマを今回は鹿野さんが「これを本にしましょうよ」って言ってくれて、土屋さんのフォレスト出版さんが、「うちから出していいですよ」って言ってくださったのが始まりです。
一人で抱え込まずに「助け」を求める
土屋:まさしく僕は、必殺残業タイプなので。ぜひその技を教えていただきたいなと思うんですけれども。
小田木:必殺技を大転換したんですよ、私も。「特技何ですか?」って聞かれたら、「気合と根性です」って言って、「必殺技何ですか?」って聞かれたら、「残業です」って言いながらやっていた時代から、さすがにそれだと行き詰っちゃったし、あと40年この働き方で頑張れるかって言ったら、そりゃ自信ないっすわって感じになったので、180度流派を変えて、1人で抱え込まない流派で、しかも連携し合って1人でやる以上の成果を生み出せる流派に鞍替えした、そんな私の学びが詰まった1冊です。
土屋:まさしく僕のための本じゃないですか。
小田木:そうですね。今、聞いたら必殺残業仲間として、土屋さんに読んでもらわんといかんなって思ったところなんですけど。表紙にまさに「“助けを求める力”こそ最強のビジネススキルである」なんていうコピーを鹿野さんには付けていただいて。
土屋:なるほど。僕も誰かが「これ誰がやるの?」って言っていたら、つい手を上げてしまうタイプで、どんどん仕事が増えていくタイプで。「それ、やっておきますよ」みたいな感じなんですけども。そういうの、確かにありますよね。
小田木:そうなんですよね。で、ちょっとさすがに溢れてきたなっていうタイミングがあるじゃないですか。その時に、やばくなる前に、助けを求めるとかできます?なかなかできなかったんですよね。気合根性派としては、「助けてください」って言うのはできない。口が裂けても言えない部類の言葉じゃないですか?
土屋:そうですね。
小田木:そうなんですよ。仕事できないって自分で言っちゃっている気がするとか。あと、「そんな逃げ腰で成長できるの?」みたいな。スポコン監督的自分がもう1人いたりとか。
土屋:そうですね。出来ない自分っていうのを考えないで、「全部、自分がやります」みたいな。「自分がやっておけばいいんでしょう」っていう。助けを求めるっていうこと自体が、頭の中にないかもしれないですね。
小田木:そうですよね。例えば、「助けを求めることっていうのは、最終手段だ」とか、「頑張れない人がやることだ」とか、「それって逃げじゃね?」みたいな。そういう思い込みが強ければ強いほど、助けって求められないなって思うんですよね。「そういう自分の中にある自動ブレーキを解除しようよ」みたいな。実はそこから入っているんですよ、本は。
土屋:なるほど。早速本の話題に入ってきましたけど。
小田木:勝手に本の内容に入ってしまいましたけど(笑)。
誰かに助けを求めるのは「甘え」ではない
土屋:いえいえ。色々と本についても聞いていきたいんですけれども、今回4月21日フォレスト出版から『仕事は自分ひとりでやらない』という新刊が出版されるということなんですけれども、この本の出版に至ったきっかけっていうのは何だったんですか?今、話されたところっていうのは大きいですかね?
小田木:直接のきっかけで言ったら、鹿野さんが、そういった私の発信を見つけてくれて、「いいじゃん」って言ってくれたところなんですよね。
土屋:さすが、鹿野さん!
小田木:そう(笑)。編集者、鹿野さんの発見があったっていうのがまず1つ。ちなみに何で見つけてくれたというか、なんで本にしたらいいじゃんって思ってくれたんですか?
鹿野:そうですね。僕は今回、小田木さんの発信を見て面白かったのは、「ヘルプシーキング」っていう、ちゃんとしたメソッド化された考え方っていうのが情報発信されている中で、ちゃんとプログラムとか、やり方が決まっている。これは汎用性があるだろうと思ったのと、僕自身も抱え込むタイプというか。
小田木:同じですね。
鹿野:気合と根性で徹夜で乗り切るって、よくやっていたんですけど、結構人にお願いしたり、頼ったりが得意な人っているじゃないですか。自分はあんまり仕事をしていないように見えると言うか(笑)。僕はそれができなくて。だから、全部自分でやらなきゃと思って、自制して。昔の本とかでも、CDが付く本を作っていたんですけど、そういう時に収録から、音の編集から、何から何まで全部僕がやったりとか。人にお願いするのにすごく苦手意識があって、そんな時に小田木さんの発信を見て、「誰かに助けを求めるっていうのは甘えじゃないよ」っていうことが書かれていて、それにすごく共感して、この「ヘルプシーキング」っていうのは面白いなと思って、声を掛けたのがきっかけですね。
小田木:ありがとうございます。実は私は1冊、先に本を書いたことがあるんですけど、結構大変だったんですよ。「まじ辛れー」みたいな(笑)。なので、「ちょっと本はもういいかな」みたいな。「書かせていただいたけど、どうもありがとうございました」と思っていたんですけども、鹿野さんから声をかけていただいて、つい引き受けてしまったみたいな(笑)。
土屋:じゃあ、今回も「まじ辛れー」だったんですか?
小田木:いや。それが今回は短期間集中で、むち打ってもらったので、「ほら、年末までに仕上げろよ」みたいな(笑)。
鹿野:気合と根性じゃないですか(笑)。
小田木:(笑)。なので、意外と辛い期間が短かったなみたいなのもあるし、あとやっぱり伴走者がいるっていいですね。前回はわりと1人で書き上げて、書き上げたものが本になったみたいな感じだったので。今回は鹿野さんがおだててくるんですよね。「いい感じ!いい感じ!」みたいな。一方で、「文章が硬すぎる」みたいな、ムチも打ってくるんですけども(笑)。そういう伴走者がいて、「やっぱり編集者ってすごいな」って思いながら。そういうのがあったので、完成して本になることができましたって感じですかね。
鹿野:「短期間で書いてください」っていうかなり無茶なお願いをして、それにちゃんと答えてくださるから、こっちも一緒に出来て楽しかったです。
日本人には「抱え込むタイプ」がめちゃ多い
小田木:ありがとうございます。もう長期化させたくなかったっていう(笑)。そういう私の理由もありましたね。何の話でしたっけ?なんで本を書こうと思ったんだっていう話でしたっけ?
土屋:そうですね。
小田木:そうそう。で、声をかけてくれたのがきっかけだったんですけども、私も「確かにこれ大事だよな」って思いつつ、最終的に書こうかなって思ったのは、めっちゃ抱え込むタイプだった私に向けて書いてみたら、もしかしたら読みたい人がいるかもしれないみたいなと思って。超絶抱え込むタイプだったので。なので、そういう感じで書いてみるといいかもなって思えたことも理由ですかね。
鹿野:私も小田木さんにオファーというか、「本を書きませんか?」ってお話をした時に、抱え込むタイプっておっしゃられていたんですけども、多分、日本人のほとんどの人が抱え込みやすいんですかね。性格というか、マインドというか。
小田木:何ですかね、これね。
鹿野:周り迷惑かけちゃいけないっていうのが、すごくあるんですかね。
小田木:確かに。むしろ迷惑さえかけなければいいよぐらいな、そういう教育方針ありそう(笑)。
鹿野:誰かに助けを求めるとか、チームで動くって、意外と教育されているようで、されていないというか。なので、色んな人の役に立つような本になるんじゃないかなっていうのが、声をかけた時に考えたことですね。
小田木:ありがとうございます。ですって、土屋さん!
土屋:はい。そうですよね。今聞いた中で言うと、小田木さん自身もやっぱり仕事を抱え込むタイプではあったんですか?
小田木:めっちゃ抱え込むタイプ。さらに輪をかけて抱え込んでいたのが・・・、私は法人営業のキャリアが長いんですよね。営業って個人成績じゃないですか。なので、頼るっていうオプションが自分の中に完全になかったですし、とにかく「それは誰の仕事か?」みたいな。私の仕事を徹底的に拾って、私の仕事をやり切るみたいな。今言うと、ちょっと恥ずかしいんですけど(笑)。そういうスタンスが仕事を通じてさらに育まれていったみたいな、そんな感じですね。
土屋:それが恥ずかしいというのが、僕はわからなかったんですけれども、ここから出てくる「ヘルプシーキング」っていうところに繋がってくるのかなと思うんですけれども。
小田木:そうですね。
助けを求める技術「ヘルプシーキング」とは?
土屋:この「ヘルプシーキング」の解説というか、何なのかっていうのをお話しいただいてもいいですか?
小田木:聞いていただいて、ありがとうございます。助けを求める力みたいなキーワードをさっきは使わせていただいたんですけども、これに「ヘルプシーキング」っていうキーワードを当てはめているんですね。「ヘルプをシーキングする」なので、「助けを求める」まんまなんですけれども、名前を付けるとスキルって認識されるじゃないですか。例えば、「会議の進行がうまい力」っていうよりも、「ファシリテーション力」っていう方がスキルっぽいじゃないですか。なので、名前を付けるのってすごく大事だなって思っていて、助けを求める力なんですけども、この書籍の中では、これはビジネススキルだから、磨くといい力だからっていうメッセージも込めたかったので、「ヘルプシーキング」って呼んでいるんですよ。まんまな名前です。
土屋:なるほど。じゃあ、「ヘルプシーキング」というのは小田木さんが感じられて、名付けたということなんですかね?
小田木:名付けは私も教えていただいたというか。大学教授の方がこの「ヘルプシーキング」っていう言葉を使われていて、私も言葉として出会ったのはそこだったんですよね。考えれば考えるほど、助けを求めるってめっちゃ大事だよなって。そういう気づきができたのと、あと幸いにして私は今の仕事的に、そこにあるものをちょっとノウハウ化するみたいな、そういうことを仕事にしているところがあったので、「ビューってきたら、バーッて振って、スコーって飛ばせばいいんだよ」みたいな、そういう感じじゃなくて、何が原因かとか、どこがポイントかとか、どうやって実践するのかっていうのをまとめることで、個人の経験談じゃないハウツーっていうか、ノウハウにしようかなって。仕事的にもそういう事をたくさんやっているし、そういう中でこの「ヘルプシーキング」の本の中身もできていったっていう。エッセイじゃないです。大丈夫ですみたいな(笑)。
鹿野:普段、「ヘルプシーキング」を教えられている時っていうのは、結構ワーキングマザーの方とか?男性も両方いらっしゃるんですか?
小田木:もうあらゆる用途で使ってもらっていますね。って言うと、すごくセールストークっぽいですけど。すみません。私はちょっと言葉が固いので、そこはご容赦くださいっていうところですけど(笑)。例えば新入社員が抱え込まないように、新入社員教育でやろうかっていうケースもありますし、あと出産とかって、大体必殺残業で仕事をしていた人たちが、そういう頑張り方ができなくなるタイミングなので、両立とかっていうステージで、仕事のやり方を変えようぜっていうテーマで学ばれるケースもあれば、あと役職が上がれば上がるほど抱え込む傾向ってわかります?ちょっと後輩には頼れないよねとか。あとマネジャーだし、自分でやらなきゃみたいなところもあるので、マネジャー向けに、マネジャーとして、自分も抱え込まないし、部下にも抱え込ませないためのプログラムみたいな、そんな感じで学んでもらうシーンもあったり。でも、本当にあらゆる人が抱え込まなくなれば、「抱え込まない?そんなの当たり前じゃん」みたいな、そういう世界観だったら絶対働きやすいはずじゃないですか?なので、誰向けっていうよりも、立場に関わらず身に着けて磨いた方がよさそうなビジネススキルだなあっていうのは思っています。
鹿野:助けを求めるって、みんなちょっと悪いことみたいな、迷惑かけることみたいな認識っていうのが今回の本をきっかけにちょっと変わってくれると、お互いに助けるものだし、助けを求められても答えるものっていう、助けやすい環境ができると、職場も働きやすくなりそうですよね。
小田木:そうですね。そう思います。
鹿野:そうなってほしいな。
仕事を一人で抱え込みがちな人の共通点
土屋:仕事を抱えこむ人、助けを求められない人って僕もそうなのかなと思うんですけども、共通点とかってあったりするんですかね?
小田木:私の研究によると、あると思っていまして、いくつか本に書いてあることを挙げてみるので、聞いてもらってもいいですか?
土屋:はい。
小田木:1つ目の傾向が、「ギリギリまで抱える」。なんとかギリギリまで頑張って、ダメだったらと助けを求めようかなみたいな。ギリまで抱えてゲロるっていう傾向ですね(笑)。
土屋:完全に私です。
小田木:私もそうです。今から言うことは全部私に当てはまっていましたのでっていう前提付きなんですけども(笑)。もう1つが、「誰の仕事かで考えてしまう」。「これは俺の仕事」「これは俺以外の仕事」みたいな。有名な「俺か、俺以外か」っていう言葉があるじゃないですか?あれの仕事版ですよね(笑)。
土屋:なるほど。
小田木:誰の仕事か説。で、3つ目の傾向が、「説明できない、整理できない」っていう書き方をしているんですけど、何に困っているのか説明できないとか、どう助けてほしいのか説明できないとか。「今もうめっちゃしんどい。でも、なんだろう。どうしてほしいんだろう。」みたいな。わかります?
土屋:はい。
小田木:あと、最後が、「頼るほど罪悪感で潰されそうになる」。迷惑かけちゃったとか、最後までやり切れなかったとか。この辺が鉄板共通点って感じですかね。これ、もう全部私じゃんみたいな(笑)。
鹿野:(笑)。
土屋:これが当てはまっている人は、リスナーの方も、そういう傾向にあるってことですよね?
小田木:ドキって思ったら、悪いっていうよりも・・・。私はそれでも無理ないと思うんですよね。期日があって、納期があって、多分みんな忙しい中で仕事をやる。で、1人でやり遂げるっていうことが割と前提になっているような考え方の中で、簡単に助けを求められるかっていうと、助けを求められないんじゃないかなって思うので、それが悪いっていうよりも、それを変えられると、もしかしたら仕事ももうちょい手ごたえ持てたり、さらに誰かに振ることで楽になるっていうよりも、連携しながらもしかしたらもっと仕事の質が上げられるかもしれないよぐらいな発想で考えられたらいいかなって思います。
土屋:なるほど。僕も結構当てはまる部分があったので、ちょっと考えさせられるところなんですけれども・・・。
小田木:ありがとうございます。
ヘルプシーキングの技術を使いこなせるようになるとどうなるか?
土屋:ということで、「ヘルプシーキング」について、お話をいただいたんですけども、実際にこの「ヘルプシーキング」ができるようになると、仕事というのはどう変わっていくものなのでしょうか?
小田木:はい。ありがとうございます。まず私自身がどう変わったかみたいなところでいくと、私は元々10時ぐらいまで仕事をしていたんですね。それが10年ぐらい前なので、30代前半か。10時ぐらいまで普通に仕事をしていたんですけれども、今どうしてるかっていうと、当時一般社員だったところから、今は会社の役員をやっていて、そういう意味だと仕事の物量を求められることもかなり増えたかなと思うんですけども、毎日9時までに寝ています。
土屋:えー!
小田木:9時ってまだ仕事をしていたよね?みたいな感じです。それが、今9時までに寝ているので、仕事はどうしているのっていうと、大体6時前後には終わりますね。だってご飯を作らなきゃいけないし、お風呂に入らなきゃいけないし、子どもはうるさいしみたいな。働く時間が減った分だけ、普通に考えればできる仕事量も減るはずですけれども、当時は一般社員、今は役員で、私自身の実感値でも、当時よりも全然ちゃんと仕事をしているなみたいな。いっぱい生み出せているなみたいな。中身も質も変わったなって思えているんですよね。なので、働く時間が短くなって、一方でたくさん仕事ができて、それでどっちが幸福感が高いかというと、断然今ですよね。どういう幸福感かっていうと、みんなでちゃんと仕事が出来ているっていう、そういう手ごたえが大きくなりましたね。要はもう「私がやらねば」みたいな中で抱え込んでいた時って、自分自身の仕事が終る達成感が仕事のやりがいだったんですけれども、今はそういう意味では他の人のことを考えられるようになったし、他の人と組んで仕事をする、連携して、自分1人でやる以上の手ごたえが持てるっていうのが、めっちゃ楽しい。「当時の私はどこへ?」くらいな変わりようなんですけど。今の仕事のやり方だったら、私は80歳まで仕事をやりたいと思っています。息を引き取る前日までみたいな。伝わった?みたいな(笑)。
土屋:伝わりますよ。
鹿野:仕事が楽しくなったっていう感じ。
小田木:そうなんですよ。苦労して、しんどい想いをして、でも結果的に成長実感を得られるとか、そういうレベル感じゃなくなったんですよね。なんだろう、これ?みたいな。
土屋:すごいですね。僕なんて今でも10時とか、全然終電で帰るみたいな感じなので・・・。
小田木:本当に土屋さんには読んでみてほしいなと思って。
鹿野:フォレスト出版に研修を入れた方がいいかもしれない(笑)。
小田木:編集者、みんなでやりましょうみたいな。
土屋:そうですね。大抵、残っているのは僕ぐらいなもので、あとはみんな帰っちゃうので。
小田木:(笑)。そうなんですね。
土屋:でも、それはいいですね。ぜひ取り入れたいなと思うんですけれども。すみません。もっとお話を伺いたいところなんですけれども、お時間が少なくなってきたので、今回ご紹介した小田木さんの新刊『仕事は自分ひとりでやらない』のURLをこのチャプターに貼っておきますので、ぜひ皆様チェックしてみてください。
小田木:ありがとうございます。
土屋:そして、明日も小田木さんにゲストにお越しいただけるということで、「“ヘルプシーキング”を実践するポイント」についてお聞きしていきたいなと思うんですけれども、よろしいでしょうか?
小田木:はい。ありがとうございます。
鹿野:よろしくお願いします。
小田木:よろしくお願いします。
土屋:はい。ということで本日はここまでとなります。小田木さん、鹿野さん、ありがとうございました。
小田木・鹿野:ありがとうございました。
(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)