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人生のゴールは「現状の外側」に設定する
フォレスト出版編集部の寺崎です。
先日、現状を抜け出すには「ブリーフシステム(信念体系)」を変えればいいという話を、苫米地英人博士によるロングセラー『「言葉」があなたの人生を決める』から抜粋・引用してしました。
現状を維持することが最善という人生のゴールとブリーフがあるかぎり、人間が現状にとどまろうとするのは当然です。そういう人は、現状にないことに取り組もうとはしないし、現状の外に無限の可能性が広がっていることに想像をめぐらそうともしません。
また、現状は固定化されたものだというブリーフを持っていれば、「いつも変わらない。これからも変わらない」という間違った考えにとらわれてしまいます。
本書ではこんな事例も紹介されています。
かつてオリンピックに出場した高跳びの選手で、「背面跳び」に最初に挑んだディック・フォスベリーという選手がいます。彼は国際大会で、バーを後ろ向きで跳び越えた最初の選手でした。そのころ、陸上のコーチたちは子どもたちに「この選手の真似をしちゃだめだ。彼は変わり者だから」といっていました。
しかし、最近では、どの選手を見ても背面跳びです。
1954年までは、誰も1マイル(約1600メートル)を4分未満で走るのは不可能だと思っていました。ところが、ロジャー・ニスターがその壁を破りました。その後の4年間に、4分の壁は40回以上も破られました。
なぜでしょう?
ランナーたちが4分を切るのは可能だとわかったからです。
ブリーフシステムとは、もっと身近な表現に言い換えると「思い込み」「先入観」と言えるかもしれません。
「私に○○はできるはずがない」
「きっと○○にちがいない」
こうした固定的な思い込み、先入観がブリーフシステムです。
今日は「では、そのブリーフシステムを変えるにはどうするか?」について見ていきたいと思います。
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人生のゴールを設定する
ブリーフシステムを変える方法は、2つあります。
ひとつは人生のゴールを設定すること、もうひとつはビジョンを描くことです。
なぜ、人生のゴールを設定したり、ビジョンを描いたりが、ブリーフシステムを変えることになるのでしょうか。
じつは、ゴール設定がなされていない人やビジョンを描くことのできない人は、現状を照らし出すサーチライトしか持っていないのと同じです。
そのサーチライトがいま照らし出しているのは、昨日までの自分が見ていたことと同じものです。昨日までと同じものしか目に入っていないとすれば、たとえどんなに目新しいことを考えついたとしても、あなたは昨日までと同じ現状をくり返さざるをえません。現状の外側に出るためには、昨日までの自分が見ていなかったことを照らし出す新しいサーチライトがどうしても必要になります。
現状の外側に人生のゴールを設定することは、あなたが新しいサーチライトを手に入れる最も簡単な方法です。
ゴールを現状の外側に設定することができれば、その瞬間に、これまで後生大事に蓄えていた目的実現のための道具や手段は、まるで陳腐なものに映るようになります。
現状維持のために毎日いそしんできた日課や習慣といったものも、たちまち輝きを失います。ゴール達成のために何をすればいいか、具体的な方法はわからないまでも、昨日までと異なることをしなければならないとはっきり理解できるようになるのです。
現状の外側にゴールを設定すれば、あなたのブリーフシステムも変わります。それがあなたに、これまでとは違う結果と、新しい人生をもたらします。このことは、あなたが人生のゴールをどのように設定するかという点にかかっているわけです。
人生のビジョンを描く
ルーと私のコーチングプログラムTPIEでは、人生のゴールは現状の外側に設定しなければならないと教えています。
「現状の外側に」という言葉は、いささか理解しにくいかもしれません。
いまの勤め先で社長になりたいという目標を持っていれば、それは現状の内側にある「理想的な現状」にすぎません。「現状の外側に」というのは、たとえばA銀行に勤めている人が「B国際機関で活躍する」というような、突拍子もないゴールのことです。つまり、現状を懸命に維持していても、けっして達成することのないゴールが、現状の外側に設定されたゴールなのです。
ビジネスパーソンにとって現状の外側のゴールとは、仕事の面だけでいえば、いまの仕事のキャリアがまったく役立たない別の仕事についているか、起業していることになるのではないでしょうか。
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突拍子もない人生のゴールやビジョンを描くのは夢物語に近いため、考えることそのものは楽しい作業ですが、本気で設定しなさいといわれて、すぐにできる人はなかなかいないでしょう。
なぜならば、昨日までの自分のブリーフシステムがその邪魔をするからです。
次回はさらに進んで「人生のゴールを設定するための練習方法」についてご紹介したいと思います。