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1週間をマネジメントする3色ボールペン手帳術

フォレスト出版編集部の寺崎です。

先日、3色ボールペン手帳術を齋藤孝さんの『情報活用のうまい人がやっている3色ボールペンの使い方』からご紹介しました。

今日はその手帳術をさらに詳しくご紹介します。

時間を3色で切り分ける

 このやり方のいちばんの特徴は、1日の時間を3色に切り分けていくところにある。
 手帳に決まった用事を書き入れていくことは、誰でもやっていることだ。それを、3色で分ける。これだけでもうグレードがつく。予定が次々と決まってきたら、あとでその優先順位を考えるのではなく、その時点で優先順位を決めていくのだ。
 色がどこの場所にあるのかというのは、脳裏に焼き付きやすい。たとえ何の用事かは忘れてしまっても、何か赤の予定があったな、というのは忘れない。たしか、来週の月曜日の午後に赤い用事があったはずだというように意識できているだけでもいい。あとは手帳を確認すればいいことだ。
 時間帯のはっきりしている予定はそこを囲っておくというのも、スケジュール管理という意識をはっきりさせておくのに役立つ。あくまで予定なのだから、もちろん目安でいい。それでも、何時に誰と会う、と書いておくのと、何時から何時までの予定、と入れておくのとでは、時間に対する意識の持ちようが変わってくる。
 緻密にスケジュール管理をしてくれる秘書のいる人は別だが、たいていの人は自分の時間は自分で管理しなくてはならない。1日24時間と決められた時間で、睡眠や食事のように欠かすことのできない時間を除くと、使える時間というのは限られてくる。
 寝る時間を切り詰めるといっても、限界がある。その残りの時間をどれだけ有効に使えるかが、多くの仕事を効率良くこなせるかどうかのポイントになってくる。
 私は、赤と青とで埋められていない余白の部分を、緑でくくるということをよくやる。そうすると、自分が好きに使える時間がどのくらいあるのかがパッと見渡せる。
 その時間に何をどうやるかと割り振っていくためにも、緑で囲った余白の分量が瞬時にわかることが大切だ。
 赤と青以外の余白の部分を、はっきりビジュアライズする。本来だったら何も書き込まずに余白にしておく部分を、緑で囲って浮き上がらせる。そうすることで、埋もれていた「地」の部分を「図」にすることができる。すると、その時間をいかに使っていくかということが非常に考えやすい。わずかな時間の使い方にも、俄然メリハリが利いてくるのである。

1週間をシミュレーションする

 3色に色分けされていると、パッと一目見ただけで、今週は赤が多い週だ、あるいは今週は緑が多い週になりそうだというイメージができてくる。
 私がなぜこんなに手帳の色分けを重視しているかというと、それを見て、事前にその週のコンディショニングを終わらせておくからだ。
 優れたバッターというのは、実際にバッターボックスに立つ前に、どのコースにどういう球質のボールが来たらどう打つ、というのをイメージの中でトレーニングしている。素振りをするのでも、ただ闇雲にバットを振り回しているわけではなくて、こういう球はこう打つぞ、というイメージを固めて素振りをしておくわけだ。いざ打席に立ってから、どう打とうと考えるのではない。心の準備をしておく。
 それと同じことを、手帳を見ながらやる。いうなれば、1週間のシミュレーションをするのである。
 私のシミュレーションというのは、まず、決まっている予定を見ながら、そのために準備しておくことはあるかを考える。資料が必要だったらそれを揃えて用意する時間、講演だったら草稿を練る時間、締切りまでに上げなければならない原稿がいくつかあれば、どれをどこの時間で書く……、そういったことを、それに要する時間はどのくらいか、その時間がいつ取れるかということを算段し、割り振って、緑の枠で囲まれているところに書き込んでいく。
 何曜日までの自由になる時間はこことこことここで、この1時間をこの仕事の準備に充てるとする。すると、こっちの仕事の準備はどこでやるか。ここでやる以外には、もう時間は取れない。時間を逆算して考えているうちに、ここしかない、というふうに見えてくる。
 そういう意味で、私は、手帳に書き込むこともすでに仕事の一環だと考えている。
 だから、用件だけでなくて、実際にやる作業の要点も、青や緑で細かく書き込んでしまう。原稿の場合なら、書かなくてはならない主題といったことを書いておく。もっと細かく内容についてレジュメのようなものを書くこともあって、そういうときは右側のメモページに書いておく。
 ちょっとした空き時間に手帳を開いて、こうした段取りをあれこれ考える。電車やタクシーに乗っている移動時間とか、次の予定まであと何分か余裕があるといったときが多い。
 あまり大きな声では言えないのだが、会議の最中にやることもある。私の場合、2時間、3時間と続く長い会議に出席することもよくあって、そういう時間内にひょっと手帳を開いたりする。会議の最中にほかのことをやるのはよろしくないが、どんな会議でも、手帳を見たり書いたりすることを禁じている会議はない。数分間の頭の切り替えは許されるだろうと思って、あの予定はどうなっていたかと確認したり、この原稿はこの緑の空き時間に書こうなどと書き込んだりする。
 手帳に書き込む必要のある予定だけがその用事ではない。そのための準備を整えることも含めてが、その予定なのだ。それを踏まえて、事前にスケジュールに組み込んでおけば、その時間になったときには、ギアがもうしっかりと入っている状態で臨める。そこをはっきり認識していないと、直前になって準備不足であわてることになる。
 だから、シミュレーション、イメージトレーニングが大事なのである。
 このやり方をしていると、時間の使い方に切迫感が生まれる。それまでだったら、なんとなくテレビを観て過ごしてしまったという1時間、2時間の時間を、ただ漠然と過ごすようなことができなくなってくる。

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赤の予定、青の予定、緑の予定・・・できれば緑の予定をたくさん増やしたいものですが、赤と青の予定ばっかりな現状です。笑

手帳を眺めながら心の準備!

これで今週1週間も乗り切れそうですね。
ぜひ、ご活用ください。

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