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「ここだけの話だけど……」と切り出すトークに要注意
フォレスト出版編集部の寺崎です。
こちらの公式noteでは、音声メディアVoicy「フォレスト出版チャンネル」の過去放送の書き起こしを毎週定期的にアップしているのですが、先日こちらの書き起こしをnoteに投稿しました。
投稿しながら思ったのが「あれ、こんなこと話したっけ?」というのと、「改めてこの本面白いかも」ということ。
Voicyで紹介した「この本」とはこちらです。
![](https://assets.st-note.com/img/1719195358111-hNp9RDvAVz.jpg)
『面白いほど雑談が弾む101の会話テクニック』
(フォレスト2545新書)
今日はVoicyでも、過去のnoteでも紹介していない「雑談が弾む会話テクニック」を本書からいくつかご紹介します。
「秘密」を話されると
お返しに秘密を明かしたくなる心理
「ここだけの話だけどさ……」
「これ、絶対誰にも言わないでね……」
・・・こんな風に「あなただけに秘密を明かします」というトーク術があります。じつはこれには心理的裏付けがばっちりあります。
あなただからこそ、特別の話をこれからしますよ──という秘密を打ち明けようとする相手の態度が、本能的願望の「承認欲求」を満たしてくれますから、人をとりわけ嬉しくさせるのです。
秘密の話を打ち明けられると相手の親切に感動し、ついお返しに自分のほうの秘密までも打ち明けてしまった(返報性の原理)──ということも起こりがちです。
「承認欲求」については説明不要かと思いますが、「返報性の原理」についてはちょっとだけ補足しますと、返報性の原理とは「他人から何らかの施しを受けた場合、お返しをしなければならないと感じる心理」です。
この心理現象は広くマーケティングなどに応用されていますが、1対1の会話においても強力な効果を発揮するのです。
A「 あのさ、ここだけの話だけどね、実は川上課長は派遣のマリちゃんと付き合ってるみたいだよ。川上課長は去年離婚してるから、別に不倫ってわけじゃないけどね」
B「 えっ、そうなの? オレ、マリちゃんにコクって振られたけど、そういうことだったのか……」
A「 えっ? きみもマリちゃんに? 実はオレもなんだよ。悔しい話だよな、くそ!」
事例がちょっとゲスい感じを受けるかもしれませんが、その点もこの『面白いほど雑談が弾む101のテクニック』の隠れた魅力です。笑
この返報性の原理を利用した会話テクニックですが、相手に仕掛けられるケースもゼロではありませんので、注意が必要です。
秘密の開示は、一気にお互いの距離を縮める効果があるわけです。
ダミーの「秘密」で、乗せられることもあるので気をつけましょう。
1点だけ、言い方に注意しましょう。
× 「秘密の話教えてあげようか?」→「何だよ、もったいぶって!(怒)」
○ 「秘密の話なんですけどね、実は」→「え? 何なに、教えて」
NG例のような言い方は逆効果ですので、ご注意ください。
おまけにもう一発いってみましょう。
上品な人柄を演出する「返しのフレーズ」
取引先との打ち合わせで先方の社屋に招かれた際、築年数が相当経過したボロボロのビル、お世辞にもキレイとはいえないオフィスだった・・・なんて経験はないでしょうか。
相手「いやぁ、小汚いオフィスで申し訳ない」
自分「あ、いや(モゴモゴ)」
相手「(なんだこいつ、失礼なやつだな!)」
こんな返しをした日には取引停止、出禁になるでしょう。
そこで覚えておきたいのが「上品な人柄を演出する返しのフレーズ」。
もし、はじめて訪問した取引先がオンボロ社屋だったなら、どんな言葉をかけますか。
無理やりポジティブ変換した言葉でほめればよいのでしょうか。
「風格がありますね」とか「歴史の重みがありますね」などですが、これだと皮肉を言い、馬鹿にしている──と思われるのがオチでしょう。
「こんにちは、いつもお世話になります」と挨拶し、何も言わないのが正解です。
相手から「こんなボロいところですいませんね」などと言われてはじめて、「いえ、とんでもないです。風格を感じます」などと軽くサラリと受け流すべきなのです。
もとより、素敵なオフィスなら自然に「ほめ言葉」も浮かびます。
「機能的で快適なオフィスですね」
「都心の一等地のオフィスなんてうらやましいです」
しかし、あまりにもお粗末な状況に対しては、こちらからふれるべきではないのです。ポジティブ変換する時は、相手が卑下してきた時だけと心得ておきましょう。
★「やかましいところですみません」→「活気があっていいですね」
★「汚く散らかってて悪いね」→「お忙しくしてらっしゃるんですね」
★「狭くて窮屈で。お恥ずかしい」→「コンパクトで機能的ですね」
★「こんな田舎までようこそ」→「風光明媚で落ち着きます」
★「貧乏くさい社屋で驚いたでしょ」→「質実剛健で清々しいです」
いかがでしょうか。
ぜひ、ビジネスの現場での日常シーンにご活用ください。