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【まえがき全文公開】速読・多読は不要!得た知識を成果に直結させる新しい読書術

先週末、非常に特異な読書術の本が刊行され、注目を集めています。

レビューを見てもわかるように、これまでの読書術の本との毛色の違いに驚きつつ、評価してくださっています。
本書では、選書術についても解説しており、その関連として良い・悪いamazonレビューを見分ける方法を記しています。それに倣って慎重に書かれている方も見受けられます。非常にありがたいことです。

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とはいえ、これだけの情報では、まだ本書の特色が見えてこないはずです。そこで、本書の「まえがき」を、少し長いのですが全文掲載いたします。
なお、本書を購入されたお客様は、巻末の案内に従っていただければ、無料で本書のオーディオブックを入手することが可能です。1倍速~3倍速もあるので、「速読」「速聴」もできます。それに、何と言っても超おトク!気になる方は、ぜひ手にとってみてください。
詳しくは本書の巻末の案内をご覧ください。

オーディオブック案内

『インプット・アウトプットが10倍になる読書の方程式』購入者限定のプレゼントです
●スマホやパソコンで、「聞くだけ」で本書を読める!
●「積ん読」解消!1倍速はもちろん、1.5倍速、 2倍速、3倍速で速読・速聴もできる!
●文字を目で、音を耳でじっくり読める!
下記、あらかじめご了承ください。
*オーディオブックのご提供は予告なく終了となる場合がございます。
*オーディオブックはストリーミング専用であり、音声ファイルをダウンロードすることはできません。
*本書を購入せずに本オーディオブックを聴取することを固く禁じます。
*データの不正ダウンロード、無断複製は著作権法上での例外を除き禁じられています。
*このオーディオブックは音声合成ソフト「AITalk 5 (R)声の職人(R)」(株式会社エーアイ)を使用して作成しています。

まえがき 1冊のビジネス書を何倍にも役立てる読書術


†ビジネス書を読む目的=「視点」と「法則」を増やしていくこと
 本書を手に取っているあなたにお尋ねします。あなたにとって「ビジネス書を読む目的」とは何でしょうか?
 次のような目的を挙げるかもしれません。

●ビジネスにおける教養を身につけること。
●最新情報や知識を手に入れること。
●著者のノウハウや方法論を吸収すること。

 たしかに、ビジネス書は著者の見識や人生訓を学ぶことで、教養が身につくことは間違いありません。
 また、AIやIoT、あるいはDXなど、ビジネスに関する最新の知識を手に入れる際にも、ビジネス書は役に立つでしょう。
 さらにビジネス書の多くは、著者のこれまでの経験に基づいたノウハウが体系化されており、ビジネスの成功確率を上げる、あるいは失敗確率を下げるうえで力になってくれる、心強い存在でもあります。
 以上のように、ビジネス書にはさまざまな目的、活かし方があり、正解も不正解もないのでしょう。
 そこで本書は、少し毛色の違う「ビジネス書を読む目的」を提案しようと思います。その目的とは、次の通りです。

ビジネス書を読む目的=自分の中に「視点」と「法則」を増やしていくこと

 いきなり「視点」とか「法則」とかいわれて、少し驚かれたかもしれません。
 しかし「視点」や「法則」は、多くのビジネスパーソンにとって非常に重要な考え方だと断言できます。
 なぜなら「視点」と「法則」には、次のような方程式が成り立つからです。

何を考えるべきか?(視点)×どう考えるべきか?(法則)=あなたなりの結論

 人は視点を通してでしか、物事を考えることができません。
 つまり、人は何らかの「視点」を置かないかぎり、「何を考えるべきか?」を明確にできず、物事を考えるスタートラインにすら立てないのです。
 一方で、たとえ「視点」を持てたとしても、その視点に沿った形で「どう考えればいいか」がわからなければ、考えが行き詰まってしまい、やはり結論にたどり着くことはできません。
 しかし、「このようなときは→こうなりやすい」「こういうときは→こうしたほうがいい」などの「法則」を数多く知っていれば、考えに行き詰まったときに、大きな助けとなるはずです。
 視点を1つ、そして法則を1つしか持たないとしたら、答えや仮説は1つしか生まれません。それでは、激しく変化するビジネスシーンのなかで、未来を予測しながら臨機応変に対応することはできません。
 そこで本書では、ビジネス書から著者の視点を探すことを「視点読書」、法則を探すことを「法則読書」として、その両方を自身の中にストックする方法を解説します。
 この段階では、まだピンときていないかもしれませんが、この2つの読書術については第三章、第四章で詳しく解説します。

†ビジネス書は、どのように「視点」や「法則」のストックに役立つのか?
 しかし、あなたは次のような疑問を抱いたのではないでしょうか?

ビジネス書は、どのように「視点」や「法則」のストックに役立つのか?

 多くのビジネス書は、著者がこれまで経験してきた職業人生が存分に注ぎ込まれています。そこには必ず、著者ならではモノの見方(=視点)やノウハウ(=法則)があります。
 ビジネスパーソンであるならば、職場で出会う人たちは固定化されているのではないでしょうか。
「同じ業界の」「同じ企業の」「同じ職場」で、毎日「同じ同僚」に会っていると、どうしても人間関係の多様性を失い、「視点」は固定化しがちです。得られる法則も限りあるものになってしまうでしょう。
 さらに近年では、リモートワークが浸透しているので、なおさら「自分とは違う視点をもたらしてくれる人」や、「自分にはない法則を持っている人」に直接会って、学びを得る頻度は減っているはずです。
 しかし、ビジネス書であれば、自分にはなかった「新しい視点」や「法則」を能動的に得ることができます。著者が何年、何十年もかけてストックしてきた「視点」や「法則」が、たかだか1500円程度で手に入るなら、これほどコスパのいい投資はありません。
 ビジネス書の読み方を工夫することで、著者の「視点」や「法則」をトレースし、著者のビジネス経験を生き、著者の職業人生を自分のものにすることができるのです。

†自分と組織の力に変える「10倍読書」のススメ
 世の中には、さまざまな「読書術の本」であふれています。忙しいビジネスパーソンにとって、特に人気が高いのは「速読」や「多読」でしょう。
「速読」の中には、「写真を撮るように本の情報を脳に送り込む速読術」や、「眼球の動きを鍛えることで、一定の時間内で多くの文字を読む速読術」などが知られています。
 しかし、筆者はこれらの速読術には懐疑的です。なぜなら、ビジネス書の内容が理解できる読み方ではないと考えるからです。
 たとえば、筆者が専門とするマーケティングの分野に「ブランドエクイティ(=将来、利益を生み出す資産として、ブランドを管理すること)」という言葉があります。
 もし、「ブランドエクイティ」という言葉の意味を知らなければ、写真のように文字情報を脳に送り込んだとしても、眼球を素早く動かして読んだとしても、「ブランドエクイティという言葉の意味」をわかっていないのですから、ビジネス書の中身も理解できていないはずです。これでは、正しい意味で「読んだ」とはいえません。
 そして、「多読」をすすめる本では、次のように書かれているものが多い印象です。、

●ビジネス書の中で重要なのは2割に過ぎない。その2割だけ拾い読みすればいい。
●2割を拾い読みすれば、1冊は30分程度で読み終えることができる。
●そうすれば、多読ができるようになる。

 しかし、こうした本の著者は、ほぼ例外なく月に30冊以上はビジネス書を読んでいる「読書猛者」たちです。
 一方で、筆者を含めビジネス書の読者の大半は、普通のビジネスパーソンのはずです。より直球で言ってしまえば、月に30冊も読めるほどの書籍代なんて、簡単には用意できないのが実情です。
 そこで、本書が一貫して重視するのは「読書時間当たりの学びの量」です。
 ビジネス書を読むうえで重要なのは、「速く読めた」「たくさん読めた」などの「手段」ではありません。これはサッカーにたとえれば、「速く走れた」「たくさん蹴れた」と言っているようなもので、これらは手段ではあっても目的ではありません。あくまでサッカーの目的は「限られた時間内で、より多くの得点を重ねること」です。
 本書もそれにならい、「限られた読書時間の中で、どれだけ学びの量を最大化できるか?」を重視します。
 したがって、極端な話をすれば、1時間当たり1ページしか読めなかったとしても、そこから得られる学びの量が10倍なら、それでOKなのです。
「ビジネス書を読むうえでの生産性の高さ」とは、「どれだけたくさんのビジネス書を読めたか?」で決まるのではなく、「読書時間内に得られた学びの量が、どれだけ多かったか」で決まります。
 この考え方から、本書で解説する読書術を「10倍読書」と呼ぶことにします。

†本書の構成
 本書の構成についてお伝えしましょう。

 第一章では、インターネット記事が氾濫しているこの時代に「なぜ、あえてビジネス書を読む必要があるのか?」をお伝えします。
「ビジネス書を読むことのメリットがよくわからない」と感じている読者もいることでしょう。しかし、ビジネス書を読む意味が理解できるようになり、読書のモチベーションが高まるはずです。
 あるいは、部下からの「なぜビジネス書を読まないといけないんですか?」という質問に対して、「ビジネス書を読むからこそ得られる深い学び」の正体を言語化し、そのメリットを明確に説明できるようになるでしょう。

 第二章では、「視点読書」や「法則読書」をするうえで、極めて重要な4つの原則をお伝えします。
 先述のように、本書は少し毛色の違う「ビジネス書の読み方」を提案しています。よって「視点読書」や「法則読書」の具体的な読み方を理解する前に、その上位概念である「10倍読書の四大原則」を理解してもらうことで、それぞれの読み方の意味が明確になるでしょう。

 第三章では、次の方程式の前半部分である「視点読書」の具体的な方法をお伝えします。

何を考えるべきか?(視点)×どう考えるべきか?(法則)=あなたなりの結論

 単にビジネス書の内容を暗記するのではなく、ビジネス書の中に書かれている「視点」を発見し、さらに「視点」を抽象化することによって、アウトプット先を何倍にも広げることができるようになるでしょう。

 第四章では、方程式の後半部分である「法則読書」の具体的な方法をお伝えします。
「ああなれば→こうなりやすい」という「法則」を発見するスキルです。
「法則」を数多くストックしていれば、目の前で起きている現象に「法則」を当てはめることで、「的を射た」仮説を瞬時に導き出すことができるようになります。個別の事象に対して法則性を見つけることで、実際に経験していないことも予測できるようになるのです。

 第五章では、「10倍読書」で学び取った「視点」や「法則」をアウトプットする方法についてお伝えします。
 学びをアウトプットしやすくするためには、大きく分けて2つの要素が必要になります。

●得た学びの「役立つ度合い」の高さ。
●得た学びの「応用範囲」の広さ。

 この2つを意識しながら、どう「10倍読書」を自分の力に変え、組織の力に変え、ひいては社会の力に変えていくか、についてお伝えします。

 最後の第六章では、優れたビジネス書を選ぶ方法についてお伝えします。
 ビジネス書に限らず、多くの書籍は「お金を払った後でしか内容やレベルがわからない」典型的な「経験財」です。したがって、よほど注意深く選ばないかぎり、多かれ少なかれ「思っていた内容と違った」「自分が求めているレベルと違った」などの「ミスマッチ」が起きてしまうでしょう。
 第六章を読めば、このようなミスマッチを大きく減らすことができるようになるはずです。

 おそらく、本書の内容は、類書にあたるさまざまな読書術の本とは、その主張も、得られるスキルも大きく異なっているはずです。だからこそ、価値あるものであることを願っています。
 ぜひ、本書の中からこれまで意識してこなかった、あなたなりの「視点」や「法則」を見つけ、自身のビジネスに役立てていただければ幸いです。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(編集部 石黒)


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