
#422【フリートーク】出版×Web3の可能性とは?
このnoteは2022年6月23日配信のVoicyの音源「フォレスト出版チャンネル|知恵の木を植えるラジオ」の内容をもとに作成したものです。
土屋:フォレスト出版チャンネルのパーソナリティを務める、土屋芳輝です。本日は編集部の森上さんと寺崎さんと共に「#Web3で世界はこう変わる」をテーマにお伝えしていきます。森上さん、寺崎さん、どうぞよろしくお願いします。
森上・寺崎:よろしくお願いします。
Web1・Web2・Web3の違いは何?
森上:「世界はこう変わる」と言いますが、どう変わるんでしょうか?これ、1回整理したいんだけど、Web1.0って何なの?
寺崎:インターネット黎明期。インターネットが世の中に出てきたこと。
森上:なるほど。95より前?
寺崎:95ぐらいかな?
森上:Windowsの95。
寺崎:だから、インターネットっていうものが普通にパケット通信で、モデムで「ギーガリガリガリ・・・」みたいな。あれがWeb1.0で、Web2.0がまさに今の時代。SNSで双方向の交流ができる。
森上:はいはいはいはいはい。
寺崎:インターネットとパーソナルコンピューターで民主化が起きたわけですけど、GAFAみたいなものが生まれて、また結局権力が集中しちゃった。それがこれは俺流だけど、Web3っていうのはまたインターネットの再来みたいな感じ?権力がまた分散していく。ブロックチェーンというものを基盤にして分散型のものがどんどん出てきて、中央の集権がなくなっていく。
森上:それはWeb2の時点でもうGAFAによる権力集中が起こっていたというふうに解釈するってこと?
寺崎:そうだと思います。だから今、Web3界隈が熱く盛り上がっているのは、権利を自分たちに取り戻すというか。全部そうですもんね。DAOもそうだし、NFTもそうだし、わかりやすいのはDeFi(ディーファイ)っていう、分散型金融。そこにはもう銀行も介在しないっていう。ブロックチェーンだけで記録しているから。
森上:はいはいはいはい。なるほど。それはブロックチェーンにおいてもいわゆる価値の交換は行われるっていうことだよね?
寺崎:そうです、そうです。
森上:いわゆる暗号通貨で。
30年後にはWeb3があたりまえの世界になる?
寺崎:インターネット黎明期からこの世界を見てきた著者さんが言っていたのが、「今のWeb3のこの感じって、インターネット黎明期にめちゃめちゃ似ているね」って。
森上: 95年ぐらいの頃ってこと?
寺崎:もっと前かな。元々は1960年代にインターネットの原型である、軍用のARPANET(アーパネット)っていうのが出来て。
森上:その頃の話ね。
寺崎:その頃ってパーソナルコンピューターってバカにされていたらしいんですよ。要はスーパーコンピューター、スパコンの時代。
森上:スパコンね。
寺崎:「あんなもんはおもちゃだ」みたいな、バカにされていたのが、その30年後にはインターネットはもう普通になり、誰もが普通にコンピューターを1つ持つようになり、さらにはスマホで生きているみたいな。
森上:じゃあ、その流れで言うと本当の黎明期だね。それこそWeb0.0って言うのかな?わからないけど。その辺の動きに近いと。
寺崎:そう言っていましたね。だから、その人も他の人も言っていますけど、30年後にはこのWeb3みたいなものが普通になっていく。わかりやすいので言うと、当時は「ホームページを企業が立ち上げた」っていうだけでニュースになったじゃないですか。今って「NFTを発行しました」がニュースになっているじゃん。それと一緒なんですって。
森上:あー、なるほど。
寺崎:感じとしては。だから、30年後は「NFTを発行しただけでニュースになっていたんだって」っていう笑い話になるんじゃないかみたいな。
森上:なるほどね。今、NFTって言っているけど、メタバースとかもWeb3.0の中に入ってくるんだろうけど、NFTってどちらかというとアートとか、そっちの方ばかりが、いわゆる登記としてのとかさ、そっちばっかり言っているけど、本来はもっと違うところにあるっていうことだよね?
寺崎:広がりはこれからどんどん見せていくんじゃないかなと思うんですけども。
出版×Web3.0の可能性
森上:出版×Web3.0ってどうなの?
寺崎:まだ全然ないよね。基本的にはそんなに。
森上:そう。どうなっていくのかなって。本当にド素人で、本当にバカにされるかもしれないけど、いわゆるSFの世界でパラレルワールドってあったけど、メタバースの世界とリアルの世界で、どこに生きるっていうかたちって、いわゆるパラレルワールドの実現に近いのかなって、個人的には思っていて、そのあたりっていうのは出版というところで、従来の出版とは違うんだろうけど。
寺崎:メタバース空間で本を売るっていうことが出てくるんじゃないのかな?
森上:うん。で、新しい著者が生まれる。
寺崎:可能性はあるよね。
森上:うん。その世界の住民に対する、住民と言うか読者に対するコンテンツの提供だよね?
寺崎:あとはトークン。トークンエコノミーみたいなことも最近は言われるじゃないですか。だから、例えば著者がトークンを発行して、コミュニティを形成して、トークンの価値が上がっていくみたいなこともありそうだし。
森上:それは、いわゆる個人のレベルでトークンを発行出来てってことだよね。今までは国家とか、日本なら日銀が発行するといったものが、もう個人のレベルでっていう話になってくると?・・・そこは違うのか?
寺崎:どうなんですか・・・?
土屋:どうなんですかね・・・?
森上:金融的なところでの・・・、本当にわかってないところだな・・・。
寺崎:今、Web3の企画を立ち上げていて、著者ともお話をする機会が多いんですけど、なかなかWeb2から抜けられない。
森上:あー。Web2の発想とは違うっていうことだ?
寺崎:その発想じゃないんですよ。
DAOが組織やコミュニティの形態を変えていく
森上:DAOっていうのは何なの?
寺崎:DAOは中心のない組織。それこそ落合渉悟さんという方に書いてもらった『僕たちはメタ国家で暮らすことに決めた』という本ではDAOの解説をしているんだけども、ゆくゆくは国家がDAO化して、中心がなくなっていくみたいな、そういうぶっ飛んだ発想なんですけど。今の現実レベルでは例えば町内会とか、PTAとか、そういうものをDAO化していくみたいなことで、実際に地方の住民票をNFTで発行してDAOで運用してみたいな、実証実験みたいなことはしているみたいです。
森上:なるほど。今までだったら住んでいる場所で勝手に決められちゃっていたけども、それがデジタル空間の中で、どこにでも帰属できるっていうことだ。
寺崎:そうだね。
森上:だから、自分の価値観に合ったコミュニティがDAOで色々と出てくるわけじゃないですか?そこに自分の意志で所属することができるということなのかな?これは国家というものを取り除いた場合は、例えばWeb3内のアメリカみたいなところの国民になりたいとか。わかんないよ。Web3版のアメリカみたいなところで、自分がそこに就職しますとか、コミュニティに入りますとか。
寺崎:だから、我々は読者の方にメルマガを送ってリストを取るみたいなことをやっていて、これは完全にWeb2の発想なんですけども、それを例えば、フォレスト出版DAOみたいなものを作って、そこでフォレスト出版の読者のコミュニティを作っていくみたいなことは出来なくなないんじゃないかなと。
森上:なるほど。それはその中でしか使えない通貨みたいなものが生まれるってこと?
寺崎:そうそうそう。
森上:ということは、いわゆるPayPayとかさ、楽天経済圏とか○○経済圏とか、色々と出てきているじゃないですか。それの企業版が出てくるっていうこと?
寺崎:そうだと思いますよ。
森上:そういうことか。なるほど。どこに帰属するかも自由っていうことだ?
寺崎:うん。
森上:なるほどね。
寺崎:あとこの間、ある著者さんと話していて、びっくりしたのが今自民党の方でWeb3を国家戦略にするなんてやっているじゃないですか。
森上:岸田さんの口からもWeb3っていう言葉が出ていたもんね。
寺崎:DAO特区なんていう言葉も出てきたり。で、僕は税金の問題だけだと思っていたんですよ。税金が高いからブロックチェーンの会社がどんどん国外に流出しちゃうっていう。
森上:シンガポール行ったりとか、色々とね。
日本ではトークンが発行できない
寺崎:そしたら、その著者が、「いや、それよりももっとでかいのが、日本でトークンを発行できないんですよ」って言うんですよ。だから、シンガポールとかドバイにみんな、法人登記するんだって。で、そこで商売をする。そうしないと、機会損失だから。日本国内で日本法人でやっていると、法整備が何もないから出来ないんだって。
森上:はー。じゃあ、やろうと思ってもできないんだ。
寺崎:そう。だから、何か知らないけど、みんな、シンガポールとかドバイなんだって。
森上:へー。じゃあ、そこはもう法整備が出来ているんだね。
寺崎:そうみたい。
森上:じゃあ、この機会を逃さずにトークンを発行したいなと思っているような実業家はみんな流れていると。登記を向こうに。
寺崎:そうみたいですね。
森上:で、会社を作っていると。
寺崎:だから、税金もシンガポールとかドバイにいっちゃうから、大変なことですよね。
森上:ほんとだよね。なるほど。そう考えると、日本に住んでいて大丈夫なのかって思っちゃうね。
寺崎:(笑)。
森上:でも、住んでいる場所とか、そういったものを超えた世界っていうのが理想なわけでしょ?
寺崎:そうですよね。
森上:住んでいる場所とか、しがらみっていうのがない中で自分らしく生活できるというか、それを本来はWeb3が目指すところだもんね?
WEB3を出版ビジネスに活用したアイデアは?
寺崎:我々も何かやりたいですね?NFTとかね。
森上:手っ取り早いところではNFTだよね。出版絡みで言うとね。やって失敗するしかないんだろうな。小さな失敗を積み重ねていかないと。やってみないとわからないですもんね?
寺崎:そうですね。
森上:土屋さんは、デジタルメディア局的には何かありますか?
土屋:あんまり聞かないですけどね。著者界隈では、Web3で自分のアバターが講演するとか、という話はしている人がいますけどね。
森上:自分のアバターを作って、講演会をやると。
土屋:コンテンツを今のうちにいっぱい作っておけば、アバターが勝手に四六時中講演してくれるから、容姿とかも含めて年を取っていっちゃうけど、若い時の容姿でとか、もっといい容姿でとか、そういうのが来るんじゃないかって言っている著者の人がいました。
寺崎:メタバースでセミナーやったらどうですか?
土屋:そうですよね。
森上:だって、普通に今、セミナーと言わずともやっているもんね?音楽の世界ではコンサートをやっているわけで。
寺崎:あとはデジタルメディア局界隈では、ステップンで儲けている人がいますよね。
森上:あれもよくわからないけどな(笑)。
寺崎:うちの社員もちらほらね。
森上:聞くよね。
土屋:ステップンは歩くとトークンがもらえるっていう。それで言えば、本を読めばトークンがもらえるとか。
森上・寺崎:おー。
寺崎:Read to Earn。読めば読むほどトークンがもらえる。
森上:なるほど。
土屋:それは出てきてもおかしくないですね。
森上:確かに。そこは電子書籍でも、閲覧の数字で計ればいいわけですもんね。平等性が保たれるわけだから。
寺崎:取り扱う業者的なものは必要なのかな?ありそうだよね?
森上:それはあるよね。やっぱり発想を変えていかないとヤバいかもしれないな。Web2の頭でWeb3を考えても話にならないっていうのが。特に俺の先ほどのチャプターでのぐだぐだな発言なんて、まさに。
寺崎:俺たちなんて、ようやくWeb2に追いついたじゃん。
森上:(笑)。
寺崎:世界はWeb3ですよ。
森上:いやー、まいったな、これ。まいったなと言うか、わくわくするふうにも捉えられるけど。ちょっと色々と考えないとな。勉強しないと。
寺崎:でも、チャンスかもしれない。
森上:そこはそうだね。
寺崎:Web3研究会を立ち上げようか。
森上:うん。それはありかもしれないね。そこに予算とか付けられたら困っちゃうけどさ。まだそこは予算なしで。チャレンジプロジェクトはやっていってもいいよね。
土屋:そんなところでしょうかね?出版社なので、著者さんからそういうWeb3の話はよく聞くと思うので、また面白い話があったら、ここで話せればと思います。ということで、今日はここまでとしたいと思います。森上さん、寺崎さん、ありがとうございました。
森上・寺崎:ありがとうございました。
(書き起こし:フォレスト出版本部・冨田弘子)