言葉よりも伝わる「気」の正体
フォレスト出版編集部の寺崎です。
「なんだか、あの人、今日は元気ないな」
「さっき会った人、なんとなくイヤな感じがする」
このように、言葉にならない何かを人は感じるものです。それをあえて言語化するなら「気」でしょうか。
日本語には「元気」「病気」「気分」といった言葉のほかにも、「気」を使った表現がごまんとあります。
気が合う 気がある 気が大きい 気が置けない 気が重い 気が利く 気が知れない 気が進まない 気が済む 気がする 気が咎める 気が晴れる……などなど、挙げていけば切りがありません。
そんな「気」について語っているのが真言宗阿闍梨かつ人気YouTuberである山平和尚の新刊『「ご縁」がすべてを引き寄せる開運一問一答』です。
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Q:和尚は人の表情や人相でその人の状態を見極めたり、感じたりすることがありますか?
人相というのは人の心の表れじゃないかな。
だから、悩んでいる人は悩んでいる人の顔をしていますし、怒っている人は怒っている人の顔になる。悩みごとを抱えている方というのはそういうネガティブな顔になってしまいます。人相学をとくに勉強していなくても、みなさん、なんとなく感じることができると思います。
これはある意味、人相よりもオーラといっていいんじゃないでしょうか。
つまり「氣」です。人は誰しもエネルギーを感じています。
今が充実している人は、やはり心も穏やかな分だけ顔つきや表情も穏やかになっていきます。生き方と人相は重なっている場合が多い。どれだけ隠したとしても、人の表情って表れちゃう。
「おはようございます」と言うときでも、嫌いな人に対しては「おはようございます(あんたのこと嫌いやねん)」という感情が含まれています。それは耳で聞こえる音じゃない。心の声ですね。
心の声がエネルギーとして出ちゃっている。だから、相手のことを心の中で嫌いだと思うと、それは相手にも伝わります。
好きな人に言う場合は「おはようございます(大好きだよ)」と言っています。耳には「おはようございます」としか聞こえてないけど、伝わるほうのエネルギーとしては「嫌い」とか「好き」のほうが強い。むしろそっちのほうを人間は敏感に感じ取るもの。
「なんとなく嫌われている〝気〞がする」
「なんとなく好かれている〝気〞がする」
この「気」というのがエネルギーそのもの。
人というのは、気がわかるようにできています。
Q:和尚さんは「言葉」と「気」、どっちを重要視していますか?
言葉よりも気のほうですかね。
3対7くらいじゃないですか。
言葉は表現上手です。みなさんも「心で思っていること」と「口でしゃべっていること」が違うときのほうが多くないですか。
素直な気持ちをそのまま言えるのは、子どもの頃はできたこと。でも、大人になった今、嫌いな人に向かって「あなたのことが嫌いです」って、どれだけの人が言えるでしょうか。それが大人としての社会性というものです。
ただ、その感情をどう表現するかが大切な学び。言葉というのはすごく勉強する必要があります。ストレートに「あんた嫌いや」と言うよりも、うまく回避する言葉を使うのは大切です。
だけど、あなたの「気」はそのまま相手に伝わっています。
言葉はごまかせても、気持ちはごまかせないんです。
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言葉よりも伝わってしまう「気」というもの。
つくづく「気」をつけたいものです。
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