2050年カーボン・ニュートラルの全体像
2050年カーボン・ニュートラル宣言
2010年10月、菅総理大臣が2050年までに温室効果ガスの排出量を全体としてゼロにする、カーボン・ニュートラルを目指すことを宣言しました。
全体としてゼロにする、とは二酸化炭素(CO2)などの温室効果ガスの「排出量」と、森林などによる「吸収量」を差し引いて、その合計をゼロにする、ということです。
中期目標と長期目標
では、2050年カーボン・ニュートラルに向けて、どのような計画が立てられているのでしょうか?
下の図を見ると、日本が目指しているカーボン・ニュートラルの全体像が見えてきます。
基準としているのが2013年で、排出量は年間14.08億トンでした。
中期目標として、2030年までに2013年度比46%減(6.8億トン減)
長期目標として、2050年までに実質ゼロ
を掲げています。
黄色矢印が示している通り、2050年カーボン・ニュートラル達成には、かなりの角度で減らしていかなければなりません。
今年4月の環境省発表によると、2021年度排出量は前年度より2,150万トン増加しました。
2020年度排出量 11.01億トン(2013年度比21.5%減)
2021年度排出量 11.22億トン(2013年度比20.3%減)
2020年度からの増加要因のひとつとして、コロナ禍からの経済回復により、エネルギー消費が増加したことが考えられます。
コロナ禍前の2019年度比では3.4%減少しており、2030年目標達成に向けて一定の進捗が見られますが、対策強化が必要です。
部門別のCO2排出量
年間約11億トンの温室効果ガス(その内10.6億トンがCO2)が排出されているわけですが、CO2はどこから排出されているのでしょうか?
産業部門(工場など)からの排出量が一番多く、全体の約35%。次いで業務その他部門(商業・サービス・事業所など)が17.9%、運輸部門(自動車など)が17.4%、家庭部門が14.7%となっています。
世界の排出量ランキング
日本は世界で5番目にCO2排出量が多い国です。
排出量上位10か国がこちら。
1位の中国の排出量が圧倒的に多いです。中国に頑張ってもらわないと、グローバル全体で見るとなかなか厳しいですね…。
森林などCO2吸収源
温室効果ガス削減のために、現在様々な対策が行われています。
例えば、
● 電力を太陽光発電など温室効果ガスを排出しない再生エネルギーに切り替える
● モノを使い捨てにするのではなく、繰り返し使ってゴミを減らす
などです。
ただし、どれだけ削減対策を行ったとしても、排出量を全くなくす、ということはできません。
どうしても出てしまう分があるのです。
その、どうしても排出される分への対応として重要になってくるのが、
森林などのCO2吸収源の保全です。
適切に管理された森林はCO2を吸収するので、温室効果ガス削減に貢献します。また、森林はCO2吸収源としての働きだけでなく、生物多様性保全や水源涵養機能など、私たちが生活していく上で、とても重要な機能が備わっています。
フォレストック認定制度
そんな森林を守り、脱炭素社会を実現することをミッションとして、一般社団法人フォレストック協会は、国内で民間唯一の森林吸収系カーボン・クレジット制度である「フォレストック認定制度」を運営しています。
適切に管理された森林を認定し、CO2吸収量をカーボン・クレジットとして発行することで見える化・価値化し、クレジットの売買を通して森林と企業や消費者との接点を創出することで、持続可能な森林経営をサポートしています。
フォレストック認定制度や、カーボン・クレジットにご興味のある方は、ぜひお気軽にこちらまでお問合せ下さい!
最後までお読みいただきありがとうございました!
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