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隈研吾氏。那須芦野「石の美術館」に次ぐ「那須歴史探訪館」の設計の私見
雨模様の土曜日の昼下がり…
階段を上がるとヘッダーのアクリル板に出会います。
御殿山の麓にある歴史探訪館。
那須町歴史資料を保存するには環境も恵まれたところです。
今回の目的は土地の自然素材を生かして設計をする隈研吾氏が藁・蔓・和紙・八溝杉…それに産地の芦野石。
結論はどれも失望することはなかった。
著名な建築家にはその方の個性が先に立ち、どこにつくっても同じ作品が並ぶ例が見られる。
御殿山の山藤蔓を建築家がパーティションに使った!密かに期待して出掛けた。
裏山の蔓の自然色と曲線の中に、コンクリートの中に入れるような黒の正方の鉄筋メッシュが目に邪魔にならないように入っている。
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織る人は、編む工程にも興味を持った事がある。
アーティストに頼むと蔓の素材はこのようにはおさまらない。
素材を生かす(活かす)とは?
「建築家」の魅力はここにあるのかも知れない…
職人を尊重すること。
テキスタイルでは考えられない発想…しかも蔓は重量もあり、建築家は構造も読み取れる。
布を自立させるのは発想を変えると簡単かも知れないけど…
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(佐官職人 久住章氏)
アルミメッシュに藁と糊を混ぜてコテで塗る。
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「たたみいわしのよう?」隈研吾氏のたとえだそうですが、確かに柔らかな光を通す塗り壁です。
楮(こうぞ)を原料とする那須烏山和紙。その和紙のみの板戸の入り口は取手がなく近づくとスッと横開き。入ってさらに板戸…
一瞬、和紙と自動引戸に頭の中がタイムスリップ。
当地ミツマタを庭に植えているお宅を見かける。地味な花を早春に咲かせる。
年代を経たクラフトとでも言いたい生活用品がところどころに配されている。
床は芦野石(安山岩)。
2000年に開館され、今年で23年目だそうです。庭まで続く石の床は年月を経て自然と一体化している。
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すぐ近くに西行が訪れた遊行柳の地がある。芭蕉や一茶も憧れて立ちよって、句を残しています。
どこにでもありそうでない日本の原風景が広がる。
石の美術館(STONE PLAZA)は徒歩圏です。
栃木県は隈研吾とゆかりがあったわけではないそうですが、県北に幾つか手掛けられた建築物があります。
学芸員の方が尋ねると秘話を話してくださった。
興味を絞りゆっくりお出掛けください。
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座り心地もなかなか…
竹は広重美術館・宝積寺駅広場で堪能し、隈さんの人柄が伝わってきた。
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どなたかご存知ですか?
小田原藩家老服部家の財政を再建して藩に用いられ、藩主の分家である下野国桜町領(真岡市南部付近)再興を命じられた。
1823年、一家をあげて桜町領に移り住み、以後、その死まで30数年間、栃木県での農村復興に取り組んだ。二宮尊徳の少年期。