"干し柿"作りの提案
事を始める時は歴史から入るのがmy流儀。すると開けるものが出てくる。
日本の歴史に初めて干柿が登場するのは平安時代中期の法典「延喜式」です。
ここに祭礼用のお菓子として干柿が出てきます。
一方、甘柿の登場は鎌倉時代以降と考えられていますから、干柿の歴史は甘柿よりも古いことになります。
それまで日本には渋柿しかなかったわけで、人々は知恵を絞って渋を抜く方法を探ったのでしょう。
少し前まではTVの天気予報のバックで晩秋の風物詩として柿のれんが流れていました。
さて、私の柿は富有柿とは別物。祖母が毎年作って、どこに行ってもお正月近く暮れになると送ってくれた干し柿。
山形の紅柿は特別視され、お土産品としても高値です。
山形に転地して農に親しみ、有機農家の「ベニガキ作りの修行」笑 に励んだ時期があります。数万、数十万個単位です。
他におみ漬け(漬物)、さくらんぼの受粉、落穂拾いまで…真面目な農家の知人に種々教わりました。後に更に転地しても生活の知恵として定着しています。
干した後そのまま食べるのでは楽しみ半減。実に品の好いお茶菓子作りまでがmy干し柿です。
親戚,知人の暮れの楽しみとなり、祖母の優しい気持ちがよみがえります。
一昨年から山形で教わった柿のヘタをロープに挟む仕掛けをやめてネットに変えました。
ヒラタネカキのヘタのない柿は干し柿作りから除外されるので、利用可となるよう考案しました。
清潔だし、ゆったりした干し柿に仕上がります。たかが干し柿,されど干し柿。
寿司の巻き簀(す)にラップを敷いて、観音開きにした干し柿を適当に隙間なく並べ、胡桃と柚子(無農薬)を散らしてクルクル巻いて冷蔵庫でアルミ箔で保護して熟成させます。
お好みのお茶を添え、ロールを0.5〜1㎝にスライスして小皿に二切れ…敬遠された方はいなかった。
渋柿剥きから太陽と風とスパイスに助けられ、愛情をふりかけ季節のルーティンは終了です。
:種のないヒラタネカキが干し柿一個づつ観音開きにする作業を綺麗に仕上げます。
もし、試してくださる方がいてまたその友が試して、少しづつ広がっていくとhappy