iittala の「TEEMA」の事。「フィンランドの良心」と知られているカイ・フランクの伝説のクラシック・デザイン
今からウン十年前北欧デザインよりポスト・モダンが持てはやされていた頃北欧に行く機会を得ました。
スウェーデン(ストックホルム)に住んで他のデンマーク・ノルウェー・フィンランド、北欧3か国は”デザイン旅”をしました。
ツーリストではないのはストックホルムにいる時だけで他国はホテルや大学の寮には夏の間解放され安価に泊まっていました。ヘルシンキは小さな町で大変親日的だったことを覚えています。
その時出会ったヘルシンキのデパートの中のレストランで見たのが、今日本で人気のティーマです。レストランと言ってもビッフェスタイルですからトレイにお皿を並べます。タップリ用意された食器はすべて「カイ・フランク」デザインの「ティーマ」でした。とても新鮮に映りました。
どの国に行ってもティーポットは1リットルは優に入る容量で魅力的なデザインでした。勿論カイ・フランクのポットは今も家にあります。
先日このティーマが気になりさて、何気なく皆が使うティーマは日本語では何を意味するものであろうかと・・・
そもそも日本人が日常使う「thema」テーマは英語ではないと分かりました。ドイツ語から来たらしいのです。英語「theme」の発音とは全然似ていないのです。excite翻訳でフィンランド語teemaを翻訳するとテーマです。
どこで間違えてティーマになったのか響きが好いのでしょうか?
スウェーデンでもノーベル賞は実はノベールと言っています。このティーマ事件は既に日本のデパートや北欧デザインを売りにするショップは疑う事まなく何十年も使っています。
私が求めた”ティーマ”は今は”廃盤になり、日本の食卓に合うような軽やかな磁器になっています。何故か古伊万里や漆器と一緒に使っても藍や青磁色・白・黄色と違和感がなくしかも、お皿の端が数センチ立ち上がって煮びたしなどにも心配なく使えます。
ボウル(21㎝)はちらし寿司・ラーメン・カレー・タップリ豚汁・・・
ただ・・・他の3か国の磁器も日本の有田に見られるような薄い透明感のある磁器ではないところに北欧の温かみを感じました。寒い国ですからスープなど冷めにくいためだろうかと勝手に思っていましたがいささか残念で以後持っていた物を大切にしています。
廃藩になったものをヴィンテージと言われるのもまた抵抗があります。さりげなくどこにでもあるような・・・でもこのラインは譲れない!と彼らは必ず言います。自分のラインを明確に持っていました。他の方の話も聞きますが自分の意見を持っている彼らを羨ましく思っていました。
幼いころから母親から着せられる服も2パターンほどですが、帽子から足先までベターではなくいつもベストでした。来年も着れるよう大きめのサイズを着せられるでもないジャストサイズです。
ティーマ事件以後は、使っていた「テーマ」もこれからは話がつまってスムーズには言えないかも・・・