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カンボジアの現地小学校視察 その2
なぜ、発展途上国の子供たちは、目を輝かせて授業に参加するのでしょうか。
主な回答
① 教師に対する尊敬の念があるから。
② 勉強できる環境に感謝しているから。
③ 学ぶ楽しさを知っているから。
④ 勉強をすれば将来良い生活ができるから。
⑤ 親が先生の言うことを聞くように躾をしているから。
私の友人の答えは主に上記の5つでした。
どの回答もなるほどなぁーと納得する内容です。
しかし、私が思う1番の理由は①~⑤ではありません。
なぜ、発展途上国の子供たちは目を輝かせて学習するのか。
その私の考えた答えは2つあります。
1つ目は「素直だから」
2つ目は「楽しい経験が少ない」
【 「素直だから」目を輝かせて授業に参加する】の意味を少し解説します。
想像してください。朝、先生が子供たちに言う言葉を。
教師「今日は日本人の教育機関の方が皆さんのことを見に来ます。しっかり授業に参加しましょうね。」
素直な子は「よーし、頑張って勉強しているところをみせるぞ!」と意気込むでしょう。
これは、日本の学校でも言えることですが、教育委員会の視察や、他校の先生が視察にくる研究授業の時は、みんなの目が変わります。見られていると、子供って頑張り屋さんになるんです。話の聞き方から、手の挙げ方までいつもよりピシッとします。
ドロシー・ローノルト氏の著書「子供が育つ魔法の言葉」にこんな言葉があります。
「見つめてあげると、子供は頑張り屋になる」
視察をし終わったクラスをそっと後ろから覗くと、教師は子供たちにこう叫んでました。
教師「スガット!スガット!」
スガット=be quiet=静かに
見られていない時は、手いたずらをする子や、友達と話してしまう子もいるようでした。
しかし、日本と比べると見られていない時でも、集中している子の割合は多いと思います。ましてや、指導力があるとは言い難い授業を展開しているのにもかかわらず…
「楽しい経験が少ない」と、相対的に新しい知識が増えることの魅力を感じやすくなります。
例えば、小学生の頃ゲームボーイが大好きでした。夢中で白黒の画面で繰り広げられる世界に引き込まれていました。しかし、今の日本の子供たちがゲームボーイをしたら、ハマるでしょうか。ニンテンドー3Dやwiiの方が楽しいことを知っている子供たちは、きっとゲームボーイにのめり込めないでしょう。
「バッタンバンのタッカシー」という本にこんな一説がありました。
「バッタンバンの子供たちにアンコールワットに連れて行ってあげると約束したらみんなが飛び跳ねて大喜びした。」
日本の子供たちは、遺跡を見に行けると知って何割の子が楽しみにするでしょうか。ディズニーランドやUSJの楽しさを知っている日本の子は、遺跡を見ても……
(2019年12月 アンコールハーフマラソンにて撮影)
つまり、学ぶ楽しさを感じやすい環境が途上国にはあるといえると考えます。
(カンボジアで使用されている教科書は全て白黒でした)
まとめ
先生の話を真剣に聞くことは、もちろん大切だと思います。でも、話を聞いていない子や、集中できない子にも、本人の怠けだけでなく社会的な背景も影響していると思うと、自然な事かなーとかんがえます。
長文読んでいただき、ありがとうございました。